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平成21年度、22年度は、法人税割等の算定減による基準財政収入額の減により、それぞれ3カ年指数で1.16、1.11となった。平成23年度は、基準財政収入額は、法人税割の算定増により増となったが、需要額の増により単年度指数で0.995となり、51年ぶりに1を下回った。平成24年度は、市税収入の増により基準財政収入額が増となったが、社会福祉費の増等により、基準財政需要額の増が上回り、単年度指数で0.994となった。
平成22年度までは、分母に加わる臨時財債対策債は増加していたが、市税等の経常一般財源歳入は減少し、分母全体は減少した。一方分子となる経常経費充当一般財源等は、毎年増加傾向にあり、経常収支比率は増加した。平成23年度は臨財債発行額は減少したが、経常一般財源が増加したため、若干上昇した。平成24年度については、市税収入の大幅な伸びにより、分母が増加したことにより、経常収支比率は減少した。
人口は緩やかな上昇傾向にある中で、平成22年度までは人口1人当たり人件費・物件費はほぼ横ばい、類似団体よりやや高めに推移してきた。平成23年度は、地域手当の増などにより職員給が増、特別職等の増などにより人件費が増加したことが、また、平成24年度は、平成24年10月1日から本市独自の給与削減を実施したことが、対前年度増減に影響している。
給与構造改革が国より1年遅れ、平成19年度からの実施となったこと、いまだ一定程度の給与構造改革に伴う現給保障者が存在していること、団塊の世代が定年を迎え大量退職したことにあわせ、昇任年齢が引き下げられてきたことが、近年のラスパイレス指数の高止まりの要因と考えられる。なお、平成23年度及び24年度は、震災復興予算捻出のため、国家公務員が平均7.8%の給与削減を実施したため、特に高い数値となっている。また、平成24年度のラスパイレス指数は、平成24年10月1日から本市独自の給与削減を実施していることから2.7ポイント引き下げられた。
平成22年度までは類似団体平均よりやや高めであるが、ほぼ同様な推移を示してきた。本市は人口増が続く傾向にあり、それに伴い福祉や子育て業務をはじめとする行政需要の増加が見込まれるため、行政需要に応じた効率的な組織運営を目指すことが重要となることから、定員管理基本方針を継続し、再任用職員、任期付職員など多様な任用形態の職員の活用を進めること、新行財政改革による業務の効率化を図ることやNPOへの業務委託、指定管理者制度など民間活力を導入することにより、適切な定員管理に努めた結果、平成23年度から類似団体平均より低めの数値での推移となっている。
平成22年度は、土地開発公社からの依頼土地の買い戻しに係る一般財源支出額が減少したことや、元利償還金に充当する一般財源が減少したが、分母となる標準財政規模も大きく減少したことから0.49ポイント下降に止まった。平成23年度は、前年同様に土地開発公社からの依頼土地の買い戻しに係る一般財源支出額が減少したことや、特定財源の増、新たに普通交付税の交付を受けたことから、1.73ポイント下降した。平成24年度については、前年同様に土地開発公社からの依頼土地の買い戻しに係る一般財源支出額は減少しているが、公債費に準ずる債務負担行為の増、特定財源の減により、3ヶ年平均では1.16ポイント下降しているが、前年度との単年度比較では0.72ポイント上昇している。
平成22年度と23年度を比較すると、地方債現在高は、23年度発行額の減少により現在高が1,889百万円の大幅減に、債務負担行為に基づく支出予定額は、土地開発公社公共事業用地取得費が減少したことにより減となった。公営企業等繰入見込額は、下水道事業債及び市民病院事業債に対する減によるもので、退職手当負担見込額は、長期勤続職員の減等による。これらにより将来負担額は対前年比4,892百万円の減となった。平成24年度については、地方債現在高が、元利償還額より24年度発行額が下回ったことにより2,396百万円の減に、債務負担行為に基づく支出予定額は、土地開発公社公共事業用地取得費の減等により2,958百万円の減となった。公営企業等繰入見込額は、下水道事業債及び市民病院事業債に対する減によるもので、退職手当負担見込額は、特別職に係る見込額の減等によるものである。これらの要因により平成24年度の将来負担額は、対前年比で6,768百万円の減となった。
人件費については、小幅な増減はあるがほぼ横ばいで推移している。平成24年度は、平成24年10月1日から本市独自の給与削減を実施したことが影響を与えている。独自削減とは別に、今後も人事院勧告に準拠した改定を行い、人件費の抑制に努めたい。
物件費については、指定管理者制度の導入などによる委託料の増等もあるが、備品購入費、需用費等の節減に努めているため、ほぼ横ばい。類似団体内平均値よりもやや高い値で推移している。
扶助費のうち5年間の増加率が高いものは児童福祉費と衛生費である。児童福祉費は、児童手当費、子ども手当費の増加、小児医療助成費の拡大等によるものであるが、平成24年度については、児童手当の所得制限の導入等により前年度より減額している。衛生費は、特定不妊治療助成事業費、各種予防接種費の増による。生活保護費は、景気低迷などの社会状態を反映し対象者が年々増加している。扶助費全体としては、年々増加しているが、平成24年度は、生活保護費の伸びが少ないため、0.7%の増にとどまっている。
その他の経常収支比率は類似団体平均を下回って推移しているが、年々増加している。これは繰出金については介護保険事業、後期高齢者医療事業への繰出金が増加しているためで、維持補修費については、極力節減を図っているが、今後は老朽化した施設に対する経費の増加が見込まれる。
類似団体平均を上回っているのは、下水道、市民病院事業への負担金が多いためだが、負担金の額は横ばいから減少傾向にある。平成24年度は有機質資源再生センター運営事業費の増などにより事業費は増であるが、近年ではほぼ横ばいの金額であるため、年度ごとの推移については減少傾向が見込まれる。
扶助費について、児童手当の所得制限の導入等により前年度より大幅減をみせるも、介護給付費・生活保護費・児童保育課委託費などの伸びが影響し0.7%の増である。人件費は本市独自の給与削減により1.2%減、補助費等は0.7%減などにより、全体としての消費的経費は、1.4%の減となった。経常収支比率は平成23年度までは増傾向で推移してきたが、平成24年度は1.5%減になり、公債費以外も同様に平成23年度までは増傾向、平成24年度は1.2%減少している。公債費は元利償還金の減により、平成23年度は0.4%、平成24年度は0.3%減と減少傾向で推移。
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