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平成26年度の財政力指数は、普通交付税において前年度と比較し臨時財政対策債や合併特例債の償還の増により公債費が209百万円増となったものの、単位費用の減などで、基準財政需要額が334百万円の減少となった。財政力指数はほぼ横ばいの0.01ポイントのアップであったが、類似団体では下位であり、平均を0.30ポイント下回っている。このため、市では平成23年度から5ヵ年の財政計画において、使用料等の見直しによる歳入の確保を図ると共に、人件費、物件費、扶助費、補助費、繰出金及び普通建設事業費と多岐にわたる歳出抑制を実施することとしており、計画期間中約40億円を行財政改革効果として見込んでいる。また、平成28年度以降の交付税合併特例措置の逓減により財政規模の縮小が見込まれることから、併せて市役所のダウンサイジングに取り組んでいく。
平成26年度の経常収支比率は、普通交付税が-335百万円となったものの、景気回復傾向により地方税が260百万円の増、地方消費税交付金が242百万円の増となったことなどから、歳入の経常一般財源が53百万円の増、人件費、維持補修費の減などにより、歳出の経常一般財源が887百万円の減となり、経常収支比率が2.2%改善した。主な要因としては、人件費が、職員削減の効果などにより、経常一般財源で前年度比264百万円減、維持補修費が除雪費の減などで147百万円の減、補助費等が病院事業会計負担金の減などにより356百万円の減などが挙げられる。前年度より改善されたものの、類似団体と比較して、依然として高い数値であることから、さらなる経費の節減に努めるとともに、今後も旧土地開発公社所有宅地等の売却を進め、第三セクター等改革推進債の早期繰上償還を行っていく必要がある。
平成26年度の人件費は、市町村合併以来継続している一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充による職員削減の効果により、合併直後の平成18年度と比較して171人減で、人口1,000人当たりの職員数では類似団体より0.28%少なくなっている。また、物件費は、東日本大震災に伴う緊急雇用事業などが大きく減少したものの、番号制度対応に係るシステム改修などにより、全体として増となっている。財政計画においては、主に経常経費の削減に取り組むこととしており、物件費全体で年179百万円の削減を見込んでいる。
類似団体の中で最も小さい値となっているが、これは、平成23年度に策定した財政計画の中で、長期的な財政の健全化を図る必要があることから、行財政改革の一環として、平成24年1月から平均給与を平均4.7%減とする独自の給与削減措置に取り組んでいるためである。なお、この給与削減措置は平成28年3月までの4年3ヵ月とし、この間約17億円の人件費削減を見込んでいる。
市町村合併以降、一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充による職員削減を実施しているが、人口の減少に歯止めがかからず、人口当たりの職員数で比較すると類似団体のほぼ平均値となった。事務事業の見直しや組織再編等によりサービス低下を防ぎつつ、業務効率化を進めるほか、急激な採用抑制をしてきたことから、年齢構成においてもバランスの取れた定員管理も進めていく必要がある。
平成26年度の実質公債費比率は、前年度比-0.1%と若干改善されたものの、なお類似団体の中では最も悪い数値となっている。改善した主な要因としては、合併前の旧市町村で借り入れた地方道路整備事業債などの償還が減少してきたことなどにより、元利償還金の額が前年度比-50百万円となり、さらに合併特例債や臨時財政対策債など交付税措置のある起債の償還が増えてきたことが挙げられる。
平成26年度の将来負担比率は、前年度比-17.2%と改善されたものの、なお類似団体の中では最も悪い数値となっている。改善した主な要因としては、プライマリーバランスの黒字確保や第三セクター等改革推進債の一部繰上償還10億円などによる地方債残高の減(-34.4億円)、債務負担行為に基づく支出予定額の減(-2.8億円)、財政調整基金をはじめとする充当可能基金の増(8.8億円)となったことが挙げられる。
平成26年度の人件費は、特定財源が前年度比7百万円微増となり、経常一般財源が前年度比278百万円減となったことから0.7%減になっている。市町村合併以来継続している一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充による職員削減の効果などにより、全体としては前年度比-235百万円となっている。合併後の平成18年度以降で比較すると、経常一般財源ベースで-2,211百万円、職員数では-171人となっている。
平成26年度の物件費は、土地鑑定評価業務委託料の減などにより経常一般財源が前年度比41百万円減となり、0.1%減となっている。物件費全体では、東日本大震災に伴う緊急雇用事業などが大きく減少したものの、番号制度対応に係るシステム改修などにより、全体として78百万円増となっている。財政計画においては、主に経常経費の削減に取り組むこととしており、物件費全体で年179百万円の削減を見込んでいる。
平成26年度の扶助費は、経常一般財源が前年度比65百万円増となったことから、0.1%の増となっている。全体としては、社会福祉費が377百万円増、児童福祉費が127万円増となったことなどにより、427百万円の増となっている。本市の人口は、平成27年1月1日現在、前年度から1,316人減少(住民基本台帳人口)しているものの、少子高齢化の流れに歯止めがかからないことから、今後とも扶助費については増加が見込まれる。
その他に含まれる経費は維持補修費及び繰出金であるが、平成26年度は、除雪経費の減、経常特定財源の増などにより、経常一般財源が前年度比264百万円減となり、0.6%減となった。全体としては、維持補修費が除雪経費の減などにより147百万円減となっており、繰出金が介護保険特別会計(事業勘定)69百万円増、簡易水道特別会計で86百万円増、国民健康保険特別会計で97百万円増などにより、前年度比324百万円増となっている。今後は、下水道事業などの料金の改定や、将来的に見込まれる施設修繕への対応を検討している。
平成26年度の補助費等は、病院事業会計負担金の減などにより、経常一般財源が前年度比341百万円減となり、0.9%減となった。補助費等全体では、病院事業会計負担金が201百万円減、企業誘致関係補助金が142百万円減などにより、448百万円減となっている。物件費同様削減が急がれるところであり、行財政改革により平成24年度予算において補助金の原則15%削減を実施している。
平成26年度の公債費は、平成24年度に土地開発公社解散に伴う債務整理のため借り入れした第三セクター等改革推進債の一部繰上償還10億円をおこなったことにより、全体としては454百万円増となったが、合併前市町村で借入した道路整備事業債などが順次終了していったことから、経常一般財源では28百万円減となり、前年度と同率になっている。類似団体の中では依然として最下位であり、今度も財政計画に基づき新発債の抑制など健全な財政運営を図っていく必要がある。また、平成26年度に実施したが、旧土地開発公社所有宅地の売払を今後も進め、それを原資とした第三セクター等改革推進債の繰上償還を行っていく必要がある。
経常経費は、公債費を除いた場合最も多くを占めるのが人件費であり、一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充に加え、平成23年度から平均7.8%の独自給与削減を実施していることが類似団体でも上位の数値となっている要因となっている。いずれの類似団体も市町村合併により人件費の割合が増加しており、今後とも第2次定員適正化計画で決定している削減内容を確実に実行していく必要がある。今後、公共施設の維持・更新に多額の経費を見込んでおり、事務事業・公の施設見直し指針に基づき、統廃合を進めていく。
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