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地方財政ダッシュボード

沖縄県伊是名村の財政状況(2020年度)

🏠伊是名村

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 農業集落排水


収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度📅2010年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

人口-72(平成22国調:1,589→平成27国調:1,517)の減少や65歳以上の人口率が30%を超える超高齢化が進んでおり。働き手世代が少ない事が、村全体の税収の減少につながり財政力指数が0.11と類似団体より-0.7と低い水準となっている。今後は、1次産業、3次産業の新規事業者への支援し、自主財源の強化を図り財政基盤の安定に努める。

経常収支比率の分析欄

前年度に比べ-2.6%と改善が見られたが、類似団体に比較しても6.4%と依然として高い水準であり財政状況が硬直化していることが分かる。職員定数の見直しや新規地方債の発行の抑制、公共事業計画の平準化、公共施設の集約・複合化、転用等など総合的な管理を図っていく必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費・物件費等の状況について、前年度と比較して15,533円と増加したうえ、類似団体平均を大きく上回っている。要因としては会計年度任用職員の増加による、人件費が94,744千円(令和1年度479,669千円→令和2年度574,413千円)増加した。一方で物件費は-119,791千円(令和1年度579,227千円→令和2年度459,436千円)と減少したが、物件費ついては、公共施設を多く抱えている本村において維持管理費が今後増加することが見込まれる為、コスト削減を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度比較して-0.7%低下、類似団体より0.1%上回っているものの、給与水準を維持しつつ財政状況を考慮しながら、補充新規職員の計画的な採用、定員整理に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口1,000人あたりの職員数は、昨年度より-4.57と改善が見られた、しかし、類似団体との数値に約2倍の乖離がある。昭和54年度から昭和58年度にかけて5年間で21人を採用した職員は、年々退職しているが、人口減少に歯止がかかっていないのが要因である。今後の補充新規職員の採用や財政状況を考慮しつつ、定員管理の適正化を図る。

実質公債費比率の分析欄

実質公債比率については、対前年比1.2と悪化している。類似団体と比較すると-0.7下回っている。要因としては平成27年度までに終了した大型事業の償還額増えた事があげられる。今後も公債費が増える見込であり、中長期的な事業の見直しや繰上償還を図り、健全な財政運営に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率については、前年比率より0%となっている。要因としては、財政調整基金や減債基金の積立により充当可能基金がある為、将来負担比率の減少があげられるが、充当可能基金も昨年度より80,699千円増加している。今後、本村は大型事業を控えており、公債費(償還金)も増える見込みである。よって新規発行地方債の抑制や繰上償還など計画的に実施し健全的な財政運営に努める必要がある。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

人件ひ係る経常収支については、昨年度より2.6%と悪化している、要因としては会計年度任用職員の賃金増加によるものである。類似団体平均値を13.3%と大幅に上回っている。普通会計の状況においても昨年度よりも94,744千円と増加しているため、職員数、会計年度任用職員等の見直しなど、今後はより一層の改善が求めらる。

物件費の分析欄

物件費については、前年度と比較して-3.6%と改善が見られたが、類似団体平均値では、1.5%と上回っている。類似団体平均値と近づきつつあるが、公共施設の維持管理に係る光熱費や修繕等が今後も続く見通しであり、全体的なコストの見直しを行い削減につなげる。

扶助費の分析欄

扶助費に関しては、昨年度同様にほぼ横ばいに推移している。本村は65歳以上の人口が30%を超えており、今後は増えていくと思われる為。県、各連合会等との連携を図り高齢者の支援を行う事が求められる。

その他の分析欄

その他については、類似団体平均値下回っているものの、船舶運航特別会計の船舶建造に伴い発行した地方債の償還が始まった事や簡易水道特別会計、農業集落排水特別会計への一般会計からの操出金が増えている為。前年比より0.3%と多くなっている。また、平成30年度より簡易水道管路整備事業が始まっており、継続的に行われている集落排水整備事業などの工事費増が今後も見込まれる。対策としては自主財源の確保の為、各特別会計の料金、コストの見直しを行い、健全な財政運営に努める。

補助費等の分析欄

補助費等については、前年比より-0.5%改善が見られた。類似団体平均値とも-8.4%となっている。本村の財政状況と照らし合わせながら、今後も継続的に補助費の必要性を検証して平準化を図る。

公債費の分析欄

公債費については、平成27~28年度までに終了した大型事業(中学校校舎新規建設、船舶新規造船、体験交流施設等)に伴う地方債の償還が平成30年度より始まったが、過去に行った事業の地方債の償還が完了したことにより、前年比で1.5%改善した。令和2年度より大型事業(小学校校舎建設、伊是名村新庁舎建設ともに実施設計)が始まり、令和3年度より建築工事が本格的に始まるため、公共事業の計画見直しや平準化を行い、健全な財政運営に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外について、前年度と比較して-1.1%と改善見られた。しかし、類似団体平均値と比べて2.9%と上回っている。要因としては人件費、物件費が高いことが揚げられる。人件費ついては、今後、新規職員の計画的な採用、会計年度任用職員の配属適正に取り組む必要がある。物件費については昨年度より-20.7%の改善が見られたが、事業の見直しを行い、健全な財政運営に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

分析表の内、住民1人に対してのコストを目的別に表したものである。総務費ついては、令和1年度から107,832円増(令和1年度684,136円→令和2年度791,968円)推移となっている。要因の一つに新型コロナ交付金、特別定額給付金等のコロナ関係の補助金があった為である。また、教育費が昨年度より8,892円(令和1年度176,608円→令和2年度185,500円)増加しており、昨今の新型コロナウイルス流行による、感染防止の観点から小中学校の生徒に配られたタブレット端末の購入費用が考えられる。農林水産費が54,292円の増(令和1年度262,442円→令和2年度316,734円)平成25年度から続いている伊是名漁港海岸整備事業(令和1年度繰越)が要因の一つと考えられる。土木費に関しても38,750円増(令和1年度89,893円→令和2年度128,643円)村道整備事業が4件、簡易水道事業で2件の普通建設事業がある事が考えられる。公債費において過去の大型事業(中学校建設、船舶新規建造、体験交流施設等)に伴う地方債の償還、継続事業(簡易水道管路更新整備、農業集落排水(伊是名西部地区)等)が要因で増加した。今年度から大型事業(小学校校舎改築、新庁舎建設等)が本格的に始まる計画であり、公債費が増えることが見込であることから、事業計画の見直し、公債費を平準化を図り、健全な財政運営に努める。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

性質別の内容として、人件費については類似団体平均値を大幅に上回る数値となっている。過去に多くの職員を採用したことにより、年齢構成に偏りがあり、定年退職に伴う補充新規職員や会計年度任用職員の計画的な採用を実施してゆく必要がある。普通建設費については、令和2年度より小学校建設、役場新庁舎建設等の大型事業が開始したことにより増加。今後は、保有している公共施設の複合化、転用等の計画の見直しが必要である。物件費に関しても公共施設を多く抱えており維持管理費、購入物品の管理等コストの見直しを行うように努める。維持修繕費に関しても費用対効果を考慮しながら、修繕、取り壊し等を検討し実施する必要がある。扶助費にかんしては、ほぼ横ばいではあるが少子高齢化が進むことにより、今後増加することが見込まれる。今後は維持管理費等のコストの削減、介護予防の為対応が望まれる。積立金に関しては、類似団体平均より上回っているが、普通建設費の増加が見込まれるため、減債基金を活用し公債費の縮減に努め平準化を行う。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

財政調整基金において、会計年度任用職員等の改正により、人件費が前年度より119.8%増えた事、また、普通建設費での3件の繰越事業があり、前年比で実質収支額が1.7%増加した。今後は、歳出の削減、事業計画の見直し等を図りながら、基金の取崩しを最小限に抑え健全な財政運営に努めていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、一般会計他7会計とともに黒字となった。国保、港湾整備、農業集落排水、育英特別会計等では、前年比より上がっているが、船舶運航特別会計においては、新規造船で発行した地方債の償還が始まっており、公債費が今後も増えてゆくと見込まれる為、動向を注視してゆく。簡易水道及び農業集落排水特別会計においても、償還額が減少傾向ではあるが農業集落排水においてはH28年度から続く農業集落排水整備事業(伊是名西部地区)と簡易水道においてもH30年度から始まった管路整備、給水装置設置事業などの工事があるため、地方債発行による償還額が増える見込みである。また、船舶、簡易水道、農業集落排水特別会計は一般会計からの繰入金に頼っており、今後も一般会計並びに各特別会計の健全な財政運営に努めなければならない。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

実質公債比率については、H24~H27年度の大型事業(中学校新規建設、製糖工場整備等)の地方債発行による償還始まってるが、公債費はほぼ横ばいとなった。今後、事業計画の見直し、地方債の発行の抑制を図り償還額の平準化を図り健全な財政運営に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

将来負担額については、一般会計等に関しては年々減少しているが、本年度より新規大型事業が開始するため、動向を注視指定ゆく、公営企業債等繰入見込において、簡易水道事業の管路更新事業、農業集落排水事業の排水整備事業(伊是名西部地区)、船舶運航の新規造船事業による公営企業債等繰入見込額が増加している。グラフを見てのとおり一般会計等に係る地方債現在高は、前年度より若干減少しているが、今後は既存の継続事業と小学校建設、役場新庁舎建設などの新規事業を開始しており、地方債の発行と事業計画の平準化、繰上償還等の検討を行い、健全な財政運営に努める。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)歳出の縮減を行い決算余剰分を基金積立に充てた。その他の基金に関しては、将来人口減少による税収減、社会保障関係経費の増大、公共施設等の老朽化対策、子育て支援に係る経費の増大に備え積立を行った。(今後の方針)今年度から、小学校建設、役場新庁舎建設(ともに本年度実施設計)の新規大型事業が開始しているため、物件費、維持管理のコスト削減を行い、積立金を確保出来るように努める。

財政調整基金

(増減理由)歳出縮減に努めた結果、昨年度より15百万円増となった。(今後の方針)今年度から、小学校建設、役場新庁舎建設(ともに本年度実施設計)の新規大型事業が開始しているため、物件費、維持管理のコスト削減を行い、積立金を確保出来るように努める。

減債基金

(増減理由)増減なし。(今後の方針)公債費増が見込まれるため、基金を活用して繰上償還を行い、現在高の縮減を図りながら、他基金とのバランスを見ながら積立を行ってゆく。

その他特定目的基金

(基金の使途)・育英基金は本村出身者(主に中学生以下)の人材育成・庁舎施設整備基金は新庁舎建設の補てん、その他物品の購入・災害援護基金は、災害時における村民への対応を行う経費・尚円王の里いぜな島応援基金は、文化振興、人材育成、子育て支援、少子化対策、商工業の振興・過疎地域自立促進基金は、地域振興(増減理由)尚円王の里いぜな島応援基金は、今後、不測の事態に備え積立を行った。(今後の方針)庁舎基金は、令和3年度~4年度にかけて新庁舎建設事業を行う予定のため、積極的に積立を行う。その他基金においても目的に沿って積極的に積立を行っていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

令和2年度は50.3%で、前年度比較で1.9%増加している。減価償却額が新規投資額を上回ったことにより資産が減少しており、資産の老朽化が進んでいると言える。今後も公共施設等総合管理計画に基づき、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設の適正管理に努める。

債務償還比率の分析欄

令和2年度は341.3%で、前年度比較で116.8%減少しているが類似団体平均を51%上回っている。充当可能基金の増加等により減少となったものの、平成25年度から平成28年度にかけて船舶造船や中学校校舎整備、製糖工場整備等、大型事業実施に伴う地方債発行を行ったことが考えられる。今後も計画的に事業実施を行い、新規事業の見直しや地方債発行の抑制、将来負担を見通した基金積立を検討し、健全な財政運営に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、年々減少傾向にあるものの、平成25年度から平成28年度にかけて大型事業の実施に伴い地方債の新規発行を行ったため、将来負担比率が増える見込であることから、新規事業の見直しや地方債発行の抑制、将来負担を見通した基金積立を検討し、健全な財政運営に努める。有形固定資産償却率についても、公共施設等総合管理計画に基づき今後の老朽化対策に積極的に取り組む必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

平成23年度から平成25年度にかけ公債費が多額であったことにより、実質公債費比率、将来負担比率も高い水準であった。財政健全化計画や公債費適正化計画に基づき、地方債の新規発行の抑制や、公債費の繰上償還等の実施に取組、改善した。今後の見通しとして、平成25年度から平成28年度にかけて大型事業を実施したことにより、将来負担比率や実質公債費比率も上昇する見込みであることから、事業計画を基に新規事業の見直しや計画変更、地方債の新規発行の抑制や公債費の繰上償還などや、将来負担を見通し財政調整基金の積立などを検討し、健全な財政運営に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は、【港湾・漁港】、【公民館】、【道路】、【認定こども園・幼稚園・保育所】、【橋りょう・トンネル】、【学校施設】、【公営住宅】である。・道路においては、昭和29年度から昭和60年にかけ数多く路線の整備を行った。現在、老朽化の著しい箇所を住民のライフラインとして優先度の高い路線から道路改良事業を実施している。・学校施設においては、平成26年度から平成27年度において立て替えを実施した事により、維持管理費については今後減少する見込みである。小学校校舎においても老朽化が進んでいるため、改築事業がスタートしている。今後、注視していく必要がある。・港湾・漁港においては公共施設等総合管理計画を基にして、老朽化の把握や長寿命化、更新等を行う必要がある。・公営住宅においては、昭和57年から平成12年において建築整備を行った。年々維持管理費は増加傾向にあることから、長寿命化(耐震補強)及び更新等をする必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、【福祉施設】、【消防施設】、【庁舎】で、低い施設は、【一般廃棄物処理施設】、【体育館・プール】、【保健センター・保健所】である。・庁舎において、昭和44年度に建築され老朽化が進み維持補修費用が年々増えてきてる為建替が必要であり、来年度より事業がスタートする見込である。・一般廃棄物処理施設については平成22年度に建築され類似団体を下回っているが、今後、維持管理については増える見込みであるため、長寿命化及び更新等を検討する必要がある。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

本村は、一般会計等で約240億円、他の特別会計を含む全体会計が287億円、他団体(市町村事務組合や北部広域連合等)との連結会計で292億円の資産を形成しており、その資産のうち有形固定資産は平均して92.8%、無形固定資産、投資その他の資産が平均して3.9%で形成されている。また、基金は流動資産で平均して資産の3.3%を占めている。一方で、将来世代が負担すべき負債は平均して31億円となっており、資産に対して10.6%となっている。負債の多くを占めるのは、地方債が平均して23億円、退職金引当金等が平均して4億円となっている。純資産は形成した資産に対して負担必要がない金額を指しており、資産に対して90.1%となっている。この中で、余剰分が平均して261億円となっているが、これは基準日時点の負債に対する金銭不足を指している。更に今後は、公共施設の修繕、維持管理に多額の費用を要する事が予想されるので、計画的な財政運営に努める必要がある。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

毎年継続的に発生する費用である経常費用は平均して約38億円となっている。業務費用と移転費用に分かれており、人件費や物件費などの業務費用が平均して約23億円で60.1%、補助金や他会計への操出金などの外部へ支出される移転費用が平均で約15億円で39.2%となっている。また、貸借対照表で計上している有形固定資産や無形固定資産の1年間の価値の目減り分である減価償却費は平均で約14億円計上されている。一方で、サービスの対価として徴収する使用料や手数料、受取利息などが該当する経常収益は約3.3億円となっており、経常費用に対して9.1%となっている。臨時的に発生した損益を含めて、最終的な行政行政コスト(純行政コスト)は平均で約38億円となっており、本村が以下に自主財源に乏しい財政構造であることが分かる。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

行政コスト計算書で計算された純行政コスト約38億円に対して、村税や各種交付金、分担金や負担金、他会計からの繰入金である税収等は約18億円、国県からの補助金が平均で約15億円となっている。R2年度はR1年度に比べ純行政コストは減になっているが、同時に財源も減となっている。資産評価額も減となっているため、本年度末純資産残高が減少した。人口減少による財源の悪化が懸念されるが、今後はより健全な財政運営が求められる。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

業務稼働収支においては、一般会計等、全体、連結会計を平均して約5億円の黒字となっている。それに対し、投資活動収支は約3.6億円の赤字となっている。業務収入(税収等、国県等補助金)で平均で31.7億円である。業務支出(人件費等、各種保険料等)で平均して26.6億円となっている。投資活動支出として、公共施設整備支出で平均して約7.3億円、基金の積立支出が約3.2億円あり、主な投資活動収入として、公共施設整備に係る補助金が約4.7億円、基金取崩が約2.2億円である。財務活動収支は、村債の償還と発行が関わっており、平均して約0.7億円の赤字となっている。これは、村債を発行した額が償還額よりも少なった為であり、貸借対照表の負債である地方債の総額の減少につながっている。今後の投資活動により整備した公共施設等の維持管理費、修繕費等の増加が見込まれるため、計画的な財政運営を行う必要がある。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たりの資産額は、類似団体平均値と比較して1042.7万円と昨年度より差額が多くなっている。歳入額対資産比率(年)は165.6%と上回っているものの、有形固定資産減価償却率は類似団体より11%下回っており、今後は保有する資産価値の目減り分が費用に置き換わることから、維持費用に係る財源を計画的に運用していく必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体と比較して12.3%と上回っており、昨年度と比べても横ばいで推移している。将来負担比率(年)は、昨年度と比べ0.1%の改善。類似団体平均値との比較で9.4%と下回っている。このことから、世代間の公平性は保たれているものの、今後は人口減少により、一人当たりの負担割合が上がることが予想されるため、減債基金の取崩しを実施し繰上償還等を行い、地方債残高を減らし適切な財政運営に努めてく必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

一人当たりの行政コストは類似団体と比較して82.5万円と上回っている。要因として、本村は公共施設を多く抱えており、今後は施設の統一化、集約化を図り、行政サービスの効率化を図る必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は、類似団体と比較して10.8万円と上回っているものの、昨年度より7.1万円の差と若干の改善が見られた、基礎的財政収支は昨年度に比べ3倍近く上回っている。これにより税収等で事業を賄えている状況ではあるが、今年度より小学校建設、新庁舎建設等の大型事業がスタートしているため、今後は地方債の償還額が大幅に増えることから、繰上償還等を行いより健全な財政運営に努めていく必要がある。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

歳入に対する税収等は、経常収益が△25.4%となっており、類似団体と比較して下回っている。要因の一つとして手数料、使用料の変更が無いことがあげられる。本村は歳入に対する依存財源の割合が高いことからも、手数料、使用料の見直しを検討してゆく必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,