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地方財政ダッシュボード

宮城県大郷町の財政状況(2017年度)

🏠大郷町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

人口減少や高齢化(高齢化率:平成29年度末34.9%)等により税収等の経常的な一般財源が少ないため、類似団体と比較して0.06ポイント上回っているが、全国平均・宮城県平均より下回っている。積極的な企業誘致等による新たな自主財源の確保や移住定住の促進による人口の増加、町税の収入未済額縮減のための徴収強化を図り、歳入の確保に努めるとともに、業務委託や指定管理制度の導入を通じて歳出の見直しも行い、財政基盤を強化にする。

経常収支比率の分析欄

類似団体と比較すると2.6ポイント上回っているが、前年度比1.0ポイント減少し、比率は徐々に改善している。前年度比で支出額が子育て支援の充実等により扶助費で5.7%増となったが、人件費で0.6%減、公債費で1.9%減となったことが主な要因と考えられる。引き続き企業誘致や移住定住の促進等を図り、自主財源の確保や事務事業の見直し等により経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年度比で人件費及び物件費とも決算額が0.6%減となったが、前年度比で3,681円増となった。前年度比で人口減(-1.5%)となったことなどが要因と考えられる。しかし、給与水準が低いことから類似団体と比較して大きく下回っている。平成25年度と比較すると人口が6.6%減となったことなどから人口1人当たり人件費・物件費等決算額は19,895円増となっている。今後も指定管理者制度の導入等により民間委託を進めるとともに、新たな定員適正化計画策定等によって適正な定員管理に基づく人件費の抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

給与の特例減額実施による影響や職員評価制度の実質的な運用見送り等により類似団体と比較すると1.3ポイント、全国町村平均より2.9ポイント下回っている。今後も給与水準の適正維持に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

職員数はこれまで定数削減に努めてきたが、人口減少が続いていることやここ数年は退職者数に見合った採用を行っていることから、前年比0.22ポイント増となった。類似団体と比較すると1.38ポイント下回っている。今後も民間委託等を推進しながら、住民サービスを低下させることのないような適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

類似団体と比較すると1.3ポイント上回っているが、平成26年度からは横ばい傾向にある。地方債の新規発行を抑制しているが、平成29年度は町営住宅敷地造成工事費や災害に伴う公債費の増等により前年度比でポイント減とはならなかった。今後は引き続き自主財源の確保による歳入増、地方債の新規発行抑制等で健全化に努める。

将来負担比率の分析欄

平成25年度と比較すると26.2ポイント減となり、平成29年度は類似団体比で12.3ポイント下回っている。地方債の新規借入抑制等による地方債残高の減によるものと考えられる。これまで順調に比率を下げてきたが、平成29年度は前年度比で2.6ポイント増となった。町営住宅敷地造成工事費や災害に伴う公債費の増等が比率上昇の要因と考えられる。今後も企業誘致等による自主財源の確保を図るとともに、地方債の新規借入抑制等による公債費の削減など行財政改革を進め、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

人件費は平成25年度と比較すると0.2ポイント減、前年度比で0.5ポイント減となっているが、類似団体と比較すると1.5ポイント上回っている。職員数は増えていないことから、職員の若返りによる給料及び共済費等の減が前年度比減の主な要因と考えられる。今後は適切な定員管理により人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

平成25年度と比較すると4.3ポイント、前年度比で1.6ポイント増となった。類似団体と比較すると1.3ポイント上回っており、その差は前年度より広がっている。人件費の経営収支比率が減少していることから、民間委託の推進による委託料の増等が要因と考えられる。今後、引き続き事務事業の見直しなどにより経費の縮減に努める。

扶助費の分析欄

扶助費は類似団体と比較すると2.5ポイント上回っており、前年度比で0.7ポイント増となっている。障がい者自立支援費、障がい児通所給付費、保育事業委託等の増によるものと考えられる。今後も高齢化による医療給付費、障がい者自立支援費の増等が見込まれることから、給付の適正化を図り、保健指導の充実により上昇傾向に歯止めをかけるように努める。

その他の分析欄

類似団体比で4.4ポイント上回っており、平成25年度比で0.2ポイント増、前年度比では同ポイントとなった。要因としては、各種特別会計への繰出金によるもので、特に介護保険特別会計への繰出金は増加傾向にあり、保健事業並びに予防事業の充実等により給付費の抑制に努める。

補助費等の分析欄

補助費等は平成25年度と比較すると1.4ポイント、前年度比では2.3ポイント減となっている。平成29年度の類似団体比でも3.3ポイント下回っており、その差は前年度比より広がっている。主な増減の要因は一部事務組合負担金の増減等によるものである。今後、補助金交付にあたっては、補助金対象団体の実施事業を精査し、補助金の適正交付に努める。

公債費の分析欄

公債費は類似団体と比較すると3.8ポイント下回り、前年度比で0.5ポイント減となっている。町営住宅敷地造成工事費や災害に伴う起債があったものの、地方債の新規発行抑制、中学校プール建設に伴う元利償還金完済等によるものと考えられる。今後は地方債の新規発行抑制等により健全性の維持に努める。

公債費以外の分析欄

類似団体と比較すると6.4ポイント上回っており、平成25年度と比較すると4.7ポイント増となった。前年度比較では0.5ポイント減となっている。要因としては施設維持補修費の増による維持補修費や子育て関連経費の増による扶助費、各種特別会計への繰出金等によるものである。今後も行財政改革を推進し、健全化に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費については、住民一人当たり137,803円となっている。平成25年度と比較すると21,298円(18.3%)増、前年度と比較すると18,001円(11.6%)減となっている。前年度比減は児童館建設の完了等によるものである。総務費については、住民一人当たり97,745円となっており、平成25年度と比較すると24,965円(34.3%)増、前年度と比較すると7,633円(8.5%)増となった。前年度比増はふるさと納税や各種選挙に関する費用の増、住民バスの購入による増が主な要因と考えられる。教育費については、住民一人当たり63,294円となっており、平成25年度と比較すると5,212円(7.6%)減、前年度と比較すると772円(1.2%)増となった。前年度比増は文化会館外壁塗装工事が主な要因である。災害復旧費については、平成23年度に東日本大震災による災害復旧事業費の支出が多額だったため、平成25年度と比較すると住民一人当たり災害復旧費で87,009円減となった。前年度比でも12,494円減となっている。土木費については、住民一人当たり88,665円となっており、前年度とほぼ同額となっている。前年度と比べて町道舗装改良工事費等が減額となったが、橋梁補修工事費及び町営住宅敷地造成工事費が増額となったことなどが要因と考えられる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり576,454円となり、前年度比で9,165円減(1.6%)となった。人件費については、住民一人当たり102,489円となっており、平成25年度と比較すると4,276円(7.0%)、前年度からは1,134円(1.1%)増加しているが、ここ数年は1,000円前後の増減となっており高止まり傾向にある。類似団体と比較すると平成29年度で14,902円下回っており、低い水準にある。補助費等については、住民一人当たり90,000円となっており、平成25年度と比較すると30,259円(50.7%)、前年度比でも10,464円(13.2%)の増加となっている。一部事務組合負担金の増減が推移に大きく影響しており、今後も同様の傾向が続くと考えられる。普通建設事業費については、住民一人当たり86,483円となっており、平成25年度と比較すると131円(0.2%)増加している。前年度比では児童館建設が平成28年度に完了したことなどにより13,759円減となった。公共施設等管理計画に基づき、事業の取捨選択を徹底していくことで、事業費の減少を目指すこととしている。扶助費については、住民一人当たり66,510円となっており、類似団体と比較して1,330円下回っているものの、平成25年度と比較すると15,399円(30.1%)、前年度比で4,673円(7.6%)増加となっている。障がい者自立支援費、障がい児通所給付費、保育事業委託等の増によるものと考えられる。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

財政調整基金残高は、適切な財源の確保と歳出の精査により、取崩しを抑制し、前年度決算剰余金の積立等に伴い、標準財政規模比は31.75%となっている。実質単年度収支は赤字になっているが、実質収支については、法人町民税等の町税収入の増収等や維持補修費等で不用額が発生したことにより黒字で、標準財政規模比は前年度より増加し、9.91%となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、一般会計、水道事業会計及び各種特別会計において赤字額を計上したことはない。一般会計において平成25年度で比率が高いのは、東日本大震災関連事業によるもので、平成26年度以降はほど同様の数値で推移していくと見込まれる。各種特別会計においては、一般会計からの繰入れによって健全化を保っており、最終的に一般会計の財政を圧迫することになっている。宅地分譲事業特別会計においては、順調に土地売却が進んでおり、早期の完売に努める必要がある。今後、企業誘致や移住定住の促進等により新たな自主財源の確保と町税等の更なる徴収強化により歳入確保に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

実質公債比率は年々減少してきており、平成29年度は前年度と同じ9.8%となっている。元利償還金については、前年度より9百万円減少し、今後も地方債の新規発行の抑制により減少していく見込みである。また、公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、前年度同額となっているが今後は減少傾向となる見込みである。今後、町営住宅建設に係る起債償還が見込まれており、地方債の新規発行抑制等引き続き健全化の維持に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

将来負担比率については、行財政改革による義務的経費の削減等に努め、新規借入の抑制による公営企業債等繰入見込額の減少、財政調整基金等充当可能基金の減少となったが、組合等負担等見込額の増加等が影響し、前年度比2.6ポイントの増となった。一般会計等に係る地方債の現在高の減少は僅かであり、町営住宅建設等に係る起債が見込まることから、より一層の財政健全化に努める必要がある。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)平成29年度末の残高は2,366百万円で、平成27年度から187百万円(7.3%)減、平成28年度から58百万円(2.4%)減となり年々減少している。収入不足を補うため、それぞれの基金設置目的に応じて取り崩し、剰余金や利子等を予算化して積み立てしている。(今後の方針)健全な財政運営を確保するため、各基金の設置目的に応じて条例等に基づき適切に運用する。

財政調整基金

(増減理由)平成29年度末の残高は922百万円で、平成27年度から25百万円(2.8%)増、平成28年度から16百万円(1.7%)減となっている。収入不足を補うため97百万円を取り崩し、平成29年度剰余金及び積立利子81百万円を積み立てした。(今後の方針)健全な財政運営を確保し、将来の歳入減少や歳出増加への備えや災害等より生じる予期せぬ支出・減収を埋めるため、条例等に基づき適切に運用する。

減債基金

(増減理由)平成29年度末の残高は242百万円で、平成27年度から99百万円(29.0%)減、平成28年度と平成29年度は同額になっている。平成29年度は100百万円を取り崩したが、同額と積立利子100百万円を積み立てした。(今後の方針)健全な財政運営を確保し、公債費の償還に充てるため、条例等に基づき適正に運用する。

その他特定目的基金

(基金の使途)公共施設整備基金・・・・・・・公共施設整備事業未来づくり基金・・・・・・・・・国際交流、まち・ひと・しごと創生総合戦略事業、独創的なまちづくり事業長寿社会対策基金・・・・・・・地域の振興と住民福祉の向上に係る事業農業振興基金・・・・・・・・・・・次代を担う農業者への農業振興補助事業東日本大震災復興基金・・・東日本大震災からの復興事業(地場産業の振興・防災対策等)(増減理由)平成29年度末の残高は1,202百万円で、平成27年度から113百万円(8.6%)減、平成28年度から43百万円(3.5%)減となり年々減少している。主なものとして公共整備基金は、町道改良工事や橋梁改良工事等に100百万円を取り崩し、公営競技からの環境整備協力費等46百万円を積み立てた。未来づくり基金は、国際交流事業やまち・ひと・しごと創生総合戦略事業である子育て支援事業、移住定住促進事業に6百万円を取り崩し、ふるさと応援寄附金や財産貸付収入等31百万円を積み立てた。長寿社会対策基金は、取り崩しをせず利子のみを積み立てた。農業振興基金は、農業振興事業に9百万円取り崩した。東日本大震災復興基金は、震災復興事業や災害用備品の購入等に5百万円取り崩した。(今後の方針)基金については、条例等に基づき適切に運用し、今後も財源不足を補うため使途に見合った事業に活用する。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は高い水準にあるが、それぞれの公共施設等について総合管理計画を策定しており、当該計画に基づいた施設の維持管理を適切に進めている。

債務償還可能年数の分析欄

債務償還可能年数は類似団平均を下回っている。要因としては、地方債残高が減額となったこと。景気回復等の理由による法人税や固定資産税の税収が増えたことが考えられる。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

地方債の新規借入抑制等による地方債残高の減により、これまで順調に比率を下げてきたが、平成29年度は前年比で2.6ポイント増となった。一方で、有形固定資産減価償却率は高い水準にあり、本町では、公共施設等総合管理計画に基づき、今後も老朽化対策に積極的に取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債比率は類似団体と比較して高いものの、将来負担比率は低くなっている。これは地方債の新規借入抑制等に取り組んできたためである。今後も引き続き公債費の適正化に取り組む必要がる。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、幼稚園、保育園、学校施設、公営住宅、公民館となっている。低い施設は道路、橋りょう、児童館となっている。特に公営住宅については、類似団体の有形固定資産減価償却率の平均を上回っている。これは昭和40年代に建設された公営住宅があるためで、現在は老朽化した公営住宅の建て替えのため、建設工事等に着手し住宅環境の整備を図っている。一方、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている児童館については、平成29年度に新しく設置しており、一人当たりの面積も増加し、類似団体平均を上回ることとなった。今後も維持管理費増加に留意しながら、子育て環境の整備に取り組んでいきたい。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っているが、体育館、プールについては、類似団体平均を下回っている。特に消防施設は類似団体の平均を上回っている。これは昭和50年代に多くの施設が建設されているためで、今後も計画的な消防施設の整備拡充に努めていく。また、福祉施設についても昭和40・50年代の建物で耐用年数50年を経過しつつあるためである。大郷町公共施設等総合管理計画に基づき、適切な維持管理・修繕等の整備に取り組んでいきたい。一方、体育館・プールについては、有形固定資産減価償却が低くなっている。平成11年建築の比較的新しい施設と他2棟の施設がある。一人当たり面積についても類似団体平均を上回っており、地域スポーツの拠点として地域へ開放されている。維持管理に係る経費の増加に留意しながら、引き続き、計画的な施設の維持管理に取り組んでいく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,