新潟県湯沢町の財政状況(最新・2024年度)
新潟県湯沢町の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
収録データの年度
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概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
湯沢町は水力発電施設が所在し、またリゾートマンションが多数立地するなど固定資産税収に恵まれ、財政力指数は類似団体の中でも比較的高水準となっています。しかし、これらは経年により償却するため、固定資産税収は長期的には下落基調にあります。もっとも、近年では建設資材の高騰等により家屋の評価額の下落は限定的であり、過去5年間で財政力指数が悪化した主因は、行政に求められる役割が多様化し、財政需要が増大していることにあります。いずれにせよ、基準財政需要額に算入されないような支出を縮小・整理することが必要です。
経常収支比率の分析欄
経常収支比率はこれまで90%に近い水準で推移してきたものの、令和5年度及び令和6年度は95%に近付き、悪化傾向が見られます。これは、長期的な歳入構造の転換による影響と考えられ、税収という経常的な収入の減少を、ふるさと納税という臨時的な収入の増加により賄っている実態を示しています。また、公債費や他自治体への負担金、他会計補助金等の経常的な支出は増大する傾向にあることを踏まえ、財政構造の転換をよく認識したうえで、公共施設の再編など経常的な支出を抑制する取り組みを進める必要があります。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費と物件費等の合計は類似団体とほぼ同程度ですが、内訳を見ると、人件費が低く物件費が高い傾向にあります。物件費の中には、公共施設の運営に要する費用等が含まれており、特に観光関連施設については、町民を対象とした施設ではないため、類似団体に比べ人口1人当たりの物件費が増大していると考えられます。これらの観光関連施設にかかる費用は、財政状況に対し過大でないかを注視しながら、常に見直しを行っていく必要があります。
ラスパイレス指数の分析欄
湯沢町の給与水準は一貫して低い傾向にあり、一見すると財政的な負担が抑制されるように見えますが、人材確保において悪影響を与えている可能性があります。人手不足の中、業務委託を活用するなど様々な対応をとっていますが、それによりすべての問題が解消されるものではなく、将来にわたって行政機能を維持していくための課題となっています。職員数の不足が潜在的な財政需要となりうることを認識し、それを踏まえた財政的余力を確保することが必要となります。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数は一貫して低い傾向にありますが、これは人件費の抑制を目的とした歳出の削減結果ではなく、離職者の増大や職員採用の難航により、適正な定員を確保できていないためです。結果的に、現在は人件費を抑制することができているということになりますが、一方で業務の外部委託が増大するなどの面もあり、多面的にとらえる必要があります。また、職員不足の要因が解消されれば、職員数が適正な水準に戻り、更に財政を圧迫することも考えられ、ある程度の財政的余力を確保する必要があることを示しています。
実質公債費比率の分析欄
湯沢町は、平成中期までは固定資産税収に恵まれていたことから、町債の発行を抑制しながら投資的事業を行うことができたため、実質公債費比率は低い水準にありました。しかし、現在では可能な限り町債を活用して事業を行う必要があることから、年々類似団体の平均的な水準に近付きつつあります。豪雪地帯であり、インフラ整備等に要する費用も比較的高いものと考えられ、将来的には実質公債費比率が類似団体よりも高い水準となることも想定されます。このような事情を踏まえ、実施する投資的事業を選定する必要があります。
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、類似団体と比較すれば高い水準にあるものの、およそ30%の水準で安定しており、現在のところ直ちに問題となるものではありません。ただし、この均衡を維持するためには、元利償還金等の内訳の推移に合わせて適正な基金残高を確保していく必要があります。将来負担が過大とならないよう、交付税措置率の低い起債を抑制することを前提に、経常的な支出を見直し、毎年の収支を改善することで基金への積み立てを行うことが求められています。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
経常収支比率のうち、人件費が占める割合は、類似団体と比較すると一貫して低い傾向にあります。これは、隣接する南魚沼市へ業務委託をしているなど、様々な要因が考えられますが、職員数の不足やラスパイレス指数が低いことが表れている結果とも考えられます。職員不足の問題が解消されると、人件費は増大することが想定されるため、潜在的な財政需要として認識する必要があります。
物件費の分析欄
物件費には、塵芥処理費のような町民生活に不可欠な費用や、情報化推進費のような業務の効率化に必要な費用が含まれ、削減の難しいものが大半を占める一方で、観光施設管理費や公衆浴場費といった湯沢町特有の費用も含まれています。これらが類似団体に比べて高い水準となっている要因である可能性があり、観光関連の公共施設の見直し等により圧縮する余地があると考えられます。
扶助費の分析欄
扶助費が占める割合はほぼ横ばいで推移しており、類似団体と大きな差はなく、経常収支比率を押し上げる要因とはなっていません。経常的に一般財源から支出している経費としては、認定こども園に要する経費の他、障害者支援に要する経費や、母子健康事業費などが計上されています。
その他の分析欄
令和6年度に大きく下落している要因は、下水道事業の法適化により繰出金が補助金に振り替わったためです。それでもなお類似団体を上回っている要因としては、除排雪に要する維持費等が含まれているためであると考えられます。豪雪地帯特有の事情として、除排雪に要する費用が経常的な維持費として高止まりしやすい傾向にあり、このような特殊事情を前提条件として認識したうえで、余力のある財政運営を実現していくことが求められています。
補助費等の分析欄
類似団体と比較し一貫して高い傾向にあり、これが経常収支比率を押し上げる主な要因の一つとなっています。この中には、隣接する南魚沼市への消防業務やごみ処理業務等の事務委託や、病院事業会計への補助金が含まれるほか、令和6年度からは新たに下水道事業会計補助金が計上されたため、大幅に増大しました(下水道事業の法適化によるもの)。企業会計の経営改善等により、一般会計の負担を抑制していく必要があります。
公債費の分析欄
類似団体と比較すると低い水準にありますが、これは現在よりも税収が多かった時期に起債を抑制して投資的事業を行っていたためだと考えられます。しかし、現在では投資的事業の財源として一定割合を起債により賄っており、将来的に公債費が財政を圧迫することも想定されます。将来の財政が硬直化しないよう、現在のうちから収支を改善し、基金に積み立てを行うなど予防的な財政運営が必要となります。
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率が類似団体に比べ高い水準にあり、これが湯沢町の特徴と考えられます。要因としては、他会計補助金や、除排雪関連経費、公共施設の維持管理費等が考えられます。また、比較的低い水準にある公債費についても、今後は上昇していく可能性が高く、今後ますます財政の弾力性が失われていくことが懸念されます。このような現状を踏まえ、公債費の負担が比較的小さい現在のうちから経常的支出を見直すことが必要となります。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
目的別の歳出を類似団体と比較したとき、最も特徴的なのは土木費であり、常に高い水準で推移しています。しかし、これは湯沢町がいわゆる豪雪地帯であり、除排雪に要する委託費や、消雪パイプ等の消雪設備の整備費用、除雪機械の購入などの費用が含まれるためであると考えられ、類似団体と比較することが難しいものとなっています。ただし、令和6年度の土木費が近年のうちでも特に高い水準にあるのは、都市構造再編集中支援事業(主水公園の整備等)によるものであり、除排雪関連経費以外の構成要素にも目を向け、自治体規模に対し過大とならないよう注視していく必要があります。公債費については、現状では類似団体を下回る水準で推移していますが、金額の大きい土木費のうち起債により財源を賄っている部分が一定の割合を占めているため、将来的に増加していくことが予想されます。公債費の動向を注視し、世代間で不公平が生じないよう、適切に基金積立を行いながら長期的な収支の均衡に取り組む必要があります。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
類似団体と比較し、財政負担が大きいものとして、補助費等と維持補修費が挙げられます。このうち補助費等については、消防業務やごみ処理施設運営といった業務を隣接する南魚沼市に事務委託し、それを負担金として支出しているという構造的な要因があります。それに加えて、病院事業会計補助金も一定の割合を占めているほか、令和6年度からは下水道事業会計補助金もここに含まれています(公営企業法の法適化によるもの)。これらの公営企業会計においては、一般会計の負担を圧縮するべく、適正な受益者負担を前提とした経営改善の検討が必要です。また、類似団体に比べ突出して高い水準にある維持補修費は、除排雪に要する費用が含まれるため比較するのが難しい側面がありますが、それに加えて湯沢町は共同浴場やレジャー施設等の観光地特有の公共施設を抱えており、それらの維持補修費も類似団体より高い水準にある可能性があります。なお、公債費は現時点では類似団体より低い水準ですが、今後増大していくことを想定する必要があり、将来負担を踏まえた収支の改善が求められています。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
実質収支と財政調整基金残高の合計額は常に標準財政規模の40%を上回っており、ある程度の余力を維持できている評価できます。しかし、実質単年度収支は3カ年度連続でマイナスの値をとっており、収支の改善を図る必要があります。また、実質単年度収支では計れない将来負担(町債残高の増加等)に備えるためには、毎年の収支を改善し、基金への積立を行う必要です。そのためには、歳出の増大を抑制し、ふるさと納税による増収分の一部を積み立てるなどの対策が必要です。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
病院事業会計について黒字を達成できているのは、実態として一般会計補助金に支えられているためです。これまでは、減価償却費などの現金を伴わない支出に対しても一般会計が補助しており、また繰出基準外の町債の償還についてもすべて一般会計から支出してきました。そのため、病院事業会計内には留保資金が蓄えられている状況であり、このバランスについては再検討する必要があります。一般会計においては、今後ますます実質単年度収支のバランスを保つのが難しくなることが想定されており、病院事業会計の負担については一般会計の立場からも適切に評価する必要があります。長期的な病院事業の維持可能性について検討する必要があるとともに、今後も病院事業を支えていくためには、病院事業会計のみならず一般会計の収支改善も必要になります。そのためには公共施設の見直しや、継続事業の再編などの歳出抑制に取り組む必要があります。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
公営企業債の元利償還金に対する繰入金は減少傾向にあり、これは下水道整備に際し発行した町債の償還が進んでいることを意味しています。一方で、一般会計の元利償還金は増大傾向にあり、元利償還金等全体としては横這いを示しています。このことから、近い将来にこの均衡が崩れ、元利償還金等が右肩上がりに増大していく状況が想定されます。また、このような元利償還金の構成比の変遷に伴い、算入公債費等が減少しており、実質公債費比率が悪化することが見込まれます。このことを踏まえ、町債の発行を計画的に行うとともに、交付税措置率の低い起債は厳に抑制する必要があります。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
将来負担比率は、過去5年において30%前後で推移しており、ある程度安定した水準を維持してきました。しかし、将来負担額の内訳を見ると、下水道特別会計の元利償還が進んでいる一方、一般会計の地方債残高は一貫して増え続けており、今後将来負担額が増大していくことが懸念されます。また、このような構成比の変化により、基準財政需要額算入見込額が年々減少しており、実質的な負担が増大しつつあります。この状況に対応するためには、交付税措置率の低い起債を抑制したうえで、将来負担に対応できるだけの十分な基金残高を確保する必要があります。そのためには、さらなる収支の改善に取り組む必要があり、経常経費として財政を圧迫している公共施設の見直しや、既存事業の再編に取り組む必要があります。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)基金全体に大きな影響を与えているのは、財政調整基金と湯沢こころのふるさと基金となりますが、ふるさと納税の影響により基金残高は増加傾向にあります。もっとも、年度間における財政調整基金の残高変動を打ち消すほどではなく、依然として財政調整基金の増減が財政的余力に大きく影響する状態となっています。(今後の方針)近年の一般会計の収支の均衡はふるさと納税による歳入増に支えられてきたという現実があり、寄附という不安定な財源に過度に依存しない財政構造を作ることが必要です。また、将来負担に備えるためには、収支を見直し、これまで以上に基金残高を確保していく必要があります。これらの目標を達成するため、ふるさと納税の寄附金を積み立てる湯沢こころのふるさと基金について、毎年度の一般会計への繰入額を抑制し、その基金残高を確保していく方針です。具体的には、令和11年度末までに、湯沢こころのふるさと基金からの繰入額を、基金残高の1/2に抑制することを目標としています。
財政調整基金
(増減理由)財政調整基金の年度末残高は、最終予算と決算にどの程度乖離があるかにより変動するものであり、各年度の実質収支の多寡を加味すると、実態としてはほぼ横ばいから微減で推移していることとなります。(今後の方針)当面の間、財政調整基金の残高は、実質収支と合計して標準財政規模の40%を上回ることを目標値として設定しており、現段階でそれは達成することができています。しかし、将来負担を踏まえると、基金全体として今以上に残高を確保していく必要があります。そのための取組として、財政調整基金だけではなく、湯沢こころのふるさと基金の残高を増大させる方針です。いずれにせよ、財政調整基金残高を維持しふるさと納税への依存から脱却するためには、収支の見直しを欠かすことはできず、公共施設の料金見直しをはじめとする実践的な取り組みが求められています。
減債基金
(増減理由)令和6年度は、臨時財政対策債の償還に要する積立のみ行いました。(今後の方針)減債基金を必要としない財政運営を行う方針です。
その他特定目的基金
(基金の使途)・湯沢こころのふるさと基金:ふるさと納税寄附者への謝礼及び寄附者の指定する事業・美術館建設基金:美術館の建設資金・ふるさと基金:南魚沼市広域計画協議会における広域的な事業・旧学校施設等解体撤去基金:旧学校施設、旧保育園施設の解体及び撤去の費用・公共事業基金:各旧村の公共事業(増減理由)実質的な増減があるのは湯沢こころのふるさと基金です。湯沢こころのふるさと基金は、令和5年度までは、積み立てた寄附額のほぼ全額を翌年度に繰り入れていたため、その残高は単年度の寄付額の推移により変動していました。しかし、令和6年度末には、年度間の負担の平準化の観点から、後年度の事業に充当するための積立金として1億円ほど基金に積み残すことができました。これにより、寄附額の伸びと合わせて基金残高が増加することとなりました。(今後の方針)湯沢こころのふるさと基金について、今後寄附額の増額が頭打ちになる可能性を考慮し、数年かけて段階的に繰入額を抑制する方針です。具体的な目標としては、令和11年度末までに繰入額を残高の1/2程度の水準とすることを目指しています。これにより、年度により寄附額に増減があっても、基金の中で調整することができるようになり、一般会計へ与える影響を緩和することが期待されます。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成26年度に小中一貫校の開校、平成28年度に認定こども園が開園したこと等により、全体の減価償却率が押し下げられ、類似団体よりも若干低い値で推移してきましたが、令和4年度に類似団体平均とほぼ同等値となりました。多くの施設で老朽化が進んでおり、今後の維持管理にかかる費用がより一層増大していくことが見込まれます。
債務償還比率の分析欄
令和4年度頃から類似団体平均値との差が広がっていますが、これは主に経常経費の上昇によるもので、消防業務やごみ処理業務などの南魚沼市への事務委託の増、病院事業会計補助金の増、給食費無償化事業の開始など様々な要因から成っています。経常経費が増加する中、それをふるさと納税等の臨時的な収入により賄っている構造あり、今後の財源構成に注意が必要です。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は概ね横ばいで推移しています。これは、一般会計における地方債現在高の増加と、下水道特別会計の地方債の元金償還に充てる繰出金の減少が打ち消し合っていることが主な要因です。また、将来負担額の構成が変化するにつれ、基準財政需要額算入見込額が減少しておりますが、ふるさと納税の増収により基金残高が増加するなどして、将来充当可能な財源の額も横這いとなっています。そのような中、有形固定資産減価償却率が一貫して上昇していることから、将来負担比率に表れていない潜在的な財政需要に備える必要があります。長期的な視点に立ち、収支を改善して将来負担額に充当可能な基金残高を確保することがなどが求められています。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率が概ね横這いなのに対し、実質公債費比率は一貫して増加傾向にあります。これは、下水道特別会計の元金償還が進み、償還に充てていた一般会計からの繰出金が減少しているのに対し、一般会計の元利償還金が増加したことにより、償還費の内訳が変化し、基準財政需要額に算入される割合が減少していることが主な要因となっています。この影響は、将来負担比率においては充当可能財源としてふるさと納税の増収に伴う基金残高の増加などの要因により打ち消されていますが、実質公債費比率においては顕著に表れています。交付税措置率の低い起債を抑制し実質公債費比率を抑えるとともに、毎年の収支を改善し基金に積み立てるなどして将来負担に備えることが必要です。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
【道路】・【橋りょう・トンネル】は、有形固定資産減価償却率が上昇しており、将来的な維持費用の増大が予見されます。一人当たりの道路延長は、類似団体平均と比較するとやや短いものの、全国平均や県平均と比較すると大きく上回っており、また橋りょう・トンネルの一人当たり有形固定資産(償却資産)額は類似団体平均を大きく上回っていることから、今後のインフラの老朽化が財政に与える影響は他市町村に比べても大きくなることが見込まれます。【認定こども園・幼稚園・保育所】【学校施設】は、平成26年度に小中一貫校の開校、平成28年度に認定こども園が開園したため、類似団体に比して減価償却率は著しく低くなっています。ただし、それぞれ町唯一の学校・園であるため、統廃合の余地はなく、建設から10年が経とうとするなかで、適切な維持・更新をしてくための費用を見込む必要があります。【公営住宅】は、有形固定資産減価償却率は類似団体に比べ高く、また年々その差が広がっていることから、老朽化の進行が顕著です。一人当たりの面積は類似団体に比べて小さいため、統廃合によるコスト削減の余地は少なく、適切な維持・更新をしてくための費用を見込む必要があります。【公民館】は、減価償却率は7割を超え、他の施設区分と比べても老朽化の影響が懸念されます。計画的な長寿命化対策等により、費用を抑えながら機能を維持していく必要があります。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
【体育館・プール】一人当たりの面積が類似団体平均と比べても2倍以上大きいのが特徴的で、施設の規模縮小化を含め検討する必要があります。特に、カルチャーセンターやレジャープールのについては、毎年多額の設備更新費用が発生し、町債の借入額が増大する一因となっています。減価償却累計額も7割を超えているため、今後の方針を早期に決定する必要があります。【保健センター・保健所】類似団体と比べ有形固定資産減価償却累計額が高いですが、統廃合の余地は少ないと思われ、今後の維持費の増大を見込んだ財政運営が求められます。【庁舎】庁舎の古い部分は建築から50年以上が経過しており、耐震工事を除くと躯体の償却は限度額に達しています。後年度に建設された庁舎を併せても躯体の償却率は93%を超えており、建替えなどを検討し必要な財源を確保する必要があります。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
一般会計においては資産・負債ともに増加しており、資産の増加要因としてはふるさと納税の増加による基金残高の増などが挙げられる。また、負債の増加としては、旧町営スキー場跡地の雪崩予防柵設置や、公共施設の改修(雪国館、ごみ処理施設)、その他舗装修繕等のインフラ整備について借入を行い、借入額が償還額を上回ったために増加している。ふるさと納税の増加については、実績から推測すると今後も増加することが見込まれる好要因だが、安定的な財源とは言い難いため注意が必要である。負債の増加については、令和5年度は借入が集中した傾向はあるものの、将来の交付税措置などを考慮してその影響を評価する必要がある。とはいえ、将来的には、現行のごみ処理施設の長寿命化と、次期ごみ処理施設の建設費などが増加することが予想され、負債の増加に注視しつつ、収支を改善し基金残高を増加させるなどの対応が必要となってくる。
2.行政コストの状況
行政コストの増額については、物価高騰や人件費の増加等が基底にありつつ、病院事業会計補助金の増や南魚沼市委託費(ごみ処理施設・消防業務等)、公共施設の指定管理料の増など多面的な影響が見られる。減価償却費についても増加傾向にあるほか、令和5年度は物価高騰対策関連の経費なども増加要因に含まれている。特に物価高騰等で経常費用が嵩む中、公共施設の利用料金等はこれまで据え置かれてきた経緯があり、適正な受益者負担の観点から料金改定等を行うことが求められている。
3.純資産変動の状況
長期的な全体像として、かつて湯沢町は発電所やリゾートマンションの固定資産税収入により、起債の発行を抑制できていた過去があり、資産に占める負債の割合が抑えられていた。しかし、現在では最大限交付税措置を受ける観点から、資産形成にあたり起債を最大限活用するよう推移してきているため、資産に占める純資産の割合は減少傾向にある。また、固定資産税収入が減少することにより、行政コストに対する財源は少なくなる基本構造がある。そのような流れの中で、令和5年度は普通交付税が減少するなどの純資産変動要因があった。これは公債費の構成が変わったことにより、基準財政需要額に算入される公債費が減少したことなどが主因。また、物価高騰等の様々な理由で純行政コストの増加が純資産変動額に影響を与えている。経常経費を見直したり、物価高騰における適正な受益者負担の実現に取り組むなど、長期的には目減りすることが予見される税収等に応じた純行政コストの削減に取り組むことが必要。
4.資金収支の状況
令和4年度については誤計上があり、本来業務活動支出に仕分けるべき物件費等支出を投資的経費である公共施設等整備費に計上していたものがあったため、グラフが実態のない動きをしてしまっている。よって、その影響を差し引いて評価する必要がある。業務活動収支については、物価高騰や人件費の増加等が基底にありつつ、病院事業会計補助金の増や南魚沼市委託費(ごみ処理施設・消防業務等)、公共施設の指定管理料の増などの影響により長期的には増加傾向にある。投資活動収支については、令和4年度は、児童クラブ子育てセンター建設など、国県等補助の少ない投資活動を行ったため一時的に悪化したが、令和5年度には従前の水準となっている。財務活動収支については、やはり令和4年度において越後湯沢駅東口エレベーター設置等の事業を行ったことにより借入が償還を上回る状況だったが、令和5年度も旧町営スキー場跡地の雪崩予防柵設置や、公共施設の改修(雪国館、ごみ処理施設)、その他舗装修繕等のインフラ整備について借入を行い、借入額が償還額を上回った状態が続いている。一方、全体会計で見れば借入を償還が上回っており、これは主に下水道事業会計の起債の償還が進んでいることが影響している。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
①住民一人当たりの資産額については概ね横這いで推移しているが、類似団体を大きく上回っており、自治体規模に対し、資産額が大きいことが分かる。今後は、負債を増やしてまで同規模の資産を維持するのではなく、高めの純資産比率を維持し規模を縮小することを視野に財政運営を行う必要がある。②歳入額対資産比率を見ると、令和2年度を境に減少しているが、これは歳入額が上昇したことによるものである。令和2、3年度は、新型コロナウイルス感染症対策のために国庫補助金等が増額したことが要因だが、その間、ふるさと納税が順調に伸び続け他結果、令和4年度以降も歳入総額が従前より高い水準にある。③有形固定資産減価償却率は年々増大しており、施設の老朽化が進んでいることが顕著である。類似団体平均値を下回っているが、その差は小さくなってきており、類似団体より早い速度で減価償却率が上昇している。
2.資産と負債の比率
④純資産比率は類似団体平均値と比べても常に高い状態を維持しており、これまで起債によらず資産形成を行ってきた当町の特徴が見て取れる。一方で、一貫して純資産比率は減少しており、当町の資産に対する負債の割合が確実に上昇していることが見て取れる。⑤将来世代負担比率も、類似団体平均値を大きく下回るが、これは過去に現在より税収等に恵まれていた時期に、比較的起債によらず投資的事業を行えていた頃の名残と考えられる。ただし、当町においては一貫して上昇傾向が見られることから、類似団体と比較しても、負債の増加による影響が今後急激に表れることが予見される。地方債発行額の抑制や公共施設等の資産規模の見直し、収支の改善による基金積立など、今後の負債増加を見越した財政運営が必要となる。
3.行政コストの状況
⑥住民一人あたりの行政コストは令和2年度に突出して高くなったのち、令和3年度になっても従来の水準に戻っていない状況が読み取れる。類似団体の平均値も同様の動きとなっており、新型コロナウィルス感染症対策による全国的な影響と考えられるが、今後、この水準が恒常的なものとならないよう注視する必要がある。コロナ前後に関わらず、常に類似団体に比べ住民一人あたりの行政コストは高い傾向が見られる。これも公共施設等の維持管理費や減価償却費によるものと考えられ、施設の見直しによる行政コストの抑制が望まれる。
4.負債の状況
⑦住民一人当たりの負債額は類似団体と比較して低い状況であるが、一方で年々上昇傾向にあり、負債額の増加が表れている。⑧基礎的財政収支については、令和4年度に業務活動収支と投資活動収支が極端な増減を見せているが、これは本来業務費用支出にに計上すべきものが誤って投資活動支出に計上されてしまったものがあったためであり、実態が無い。ただし、その収支の合計が令和4年度に赤字となっているのは、越後湯沢駅東口エレベーター等の投資活動支出が集中したこと、児童クラブ・子育て支援センター建設等の国県等補助金が少ない投資活動支出があったことが要因として挙げられる。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均値よりも低い傾向が続いてきたが、令和5年度には類似団体を上回った。要因としては、類似団体の当該地が下落したことと、いわゆるコロナ禍が明けたことで湯沢高原ロープウェイの土地貸付収入等が増加したことが挙げられる。現存する公共施設の効率的・効果的な運用により、施設使用料収入を改善するなどの対応が必要。同時に施設維持に係るコストを広く共有することで、今後の公共施設あり方について検討を深めていくことが必要である。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
このページで何が分かりますか?
新潟県湯沢町の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
ページ上部の関連リンクから、この自治体に紐づく地方公営企業ページへ移動できます。