群馬県安中市の財政状況(最新・2024年度)
群馬県安中市の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
収録データの年度
2024年度2023年度2022年度2021年度2020年度2019年度2018年度2017年度2016年度2015年度2014年度
概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
基準財政収入額は市民税法人税割、固定資産税の増加により、全体で4.1億円増加し、基準財政需要額も1.0億円増加した。需要額より収入額が大きく増加したことで、単年度の数値は上昇(改善)した。(R5:0.820→R6:0.845)。3か年平均も0.03上昇(改善)し、類似団体平均を上回っている。経済状況の変化等にも対応できるように、事業の見直しや適正な定員管理による歳出削減、企業誘致や移住定住促進等での税源かん養など更なる財政基盤の強化を進める。
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、0.9ポイント上昇(悪化)し、類似団体平均と比較すると6.5ポイント上回り、財政の硬直化が急激に進んでいる状況である。歳出では、人事院勧告に伴う給与費・報酬・手当の増により人件費が大幅に増加したため、総額として増加した。歳入では、法人市民税、固定資産税及び地方特例交付金等が増加したため、総額としては増加した。経常経費の増加は4年間続いており、直近で最も高い水準となっている。今後、新規事業の精査と既存事業の抜本的な見直しを徹底することで、持続可能な行政運営を目指していく。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
住基人口が850人以上減少しており、悪化要因となっている。人口減少に合わせて経費削減が必要だが、維持補修費は減少したものの、人件費、物件費が増加している。人件費は、職員給・職員手当等全般的に増加しており、職員数の抑制が必要である。物件費は、物価高騰の影響により各施設の指定管理料が増加している。外部委託を行う際は、人件費その他経費の削減を合わせて進め、コストの低減を図っていく。
ラスパイレス指数の分析欄
例年通り類似団体平均と近い数値となり、平均的な水準といえる。今後とも国や近隣市町村の動向を踏まえ、給与の適正化に努める。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数は419人で8人増加となり、指標も増加した。現状は類似団体平均と同程度なので、ここから乖離しすぎることのないよう注意する。DXの推進などで業務を効率化するとともに、事業の見直しによる人員の適正配置を進め、職員数を抑制していく。
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は0.7ポイント低下(改善)し、単年度で比較しても前年度より1.89ポイント低下(改善)している(R4:7.27、R5:7.13、R6:5.24)。また、類似団体平均と同程度となった。改善した要因として地方債の元利償還金が減少したことがあげられるが、依然として公債費は22億円と多額になっている。引き続き、類似団体平均水準を目安として、新規発行の抑制に努める。
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、前年度から引き続き、将来負担額よりも将来負担額に充当可能な財源等が多いため算定されなかった。主な要因としては、地方債の元金償還額が新規発行額を下回ったので、地方債残高は増加し、将来負担額は増加に転じた。一方、地方債の発行に際し交付税措置率の高い事業債を選んだことにより基準財政需要額算入見込額も増加し、充当可能な財源も増えたこともあげられる。引き続き、将来負担額を抑えるため、新規地方債発行事業の適正化を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
人件費は4.25億円増加し、比率は2.1ポイント上昇している。また、主な増加要因は人事院勧告に伴う給与費・報酬・手当の増加だが、定年延長の影響を受ける退職手当を除くと2.15億円の増加となっている。類似団体平均と比較すると同程度となったが、今後、税収規模の縮小が予想されることから、事業の見直しと合わせて必要な職員数を見極め、人件費を必要最小限に抑制していく。
物件費の分析欄
物件費は2.89億円増加し、比率は1.5ポイント上昇した。3年連続の大幅な増加により、類似団体平均を2.7ポイント上回る状況となった。主な要因は、指定管理等外部委託を進めたことにより委託料が増加したことによる。外部委託を行う際は、それに伴う人件費その他経費の削減を合わせて行うことでコストの低減に努める必要がある。
扶助費の分析欄
扶助費は0.75億円減少し、比率は0.6ポイント減少した。類似団体平均と比較すると0.6ポイント下回っている。ただ、扶助対象は今後も増加が予想されること、また、制度改正や社会情勢の変化等による影響も考慮しながら歳入確保等安定的な財政運営に努める必要がある。
その他の分析欄
比率は0.2ポイント低下し、維持補修費も0.03億円減少している。ただ、類似団体平均と比較すると2.5ポイント上回っている。施設全般が老朽化しており、引き続き減額は困難になりつつある。公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき施設を計画的に維持するとともに、施設の取捨選択を進め、統廃合や再配置を検討していく必要がある。
補助費等の分析欄
比率は0.3ポイント上昇した。維持補修費は0.99億円増加している。類似団体平均と比較すると3.2ポイント上回っている。主な要因として、公立碓氷病院への負担金がある。公立碓氷病院の経営改善に向けて、地域で求められている機能や役割を整理するとともに、医師の確保や病床稼働率の向上に努めなければならない。
公債費の分析欄
公債費は3.12億円減少し、比率は2.2ポイント低下した。地方債の元利償還金が減少したため、類似団体平均を1.3ポイント下回っている。今後は、庁舎建設事業だけでなく、施設の老朽化対策等への起債が見込まれるため、公債費の増加は避けられない状況である。また、金利上昇による利子負担の増加も懸念される。公債費の平準化・抑制のため、施設を計画的に整備・修繕するとともに、将来負担を考慮しながら新規発行額を定めていく必要がある。
公債費以外の分析欄
比率は3.1ポイント上昇し、類似団体平均と比較すると7.8ポイント上回っている。比率の悪化が顕著であるため、既存の事業や施設について、廃止を含む抜本的な見直しを行い、経常経費の削減を進める必要がある。また、企業誘致や移住定住促進等での税源かん養による地方税の増加など、一般財源を安定的かつ持続的に確保する取組も積極的に進めていく必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
前年度同様に議会費、衛生費、教育費で類似団体平均を上回る結果となった。また、新たに総務費と消防費が類似団体平均を上回った。数値の変動率が特に大きかったのは、総務費、教育費、消防費、災害復旧費である。総務費は、住民一人当たり49,154円増加し、110,089円になった。庁舎建設事業や人事院勧告に伴う職員人件費が増加したことなどによる。教育費は、住民一人当たり3,897円増加し、61,834円になった。西毛総合運動公園管理運営事業が増加したことなどによる。消防費は、住民一人当たり6,364円増加し、23,124円になった。防災行政無線事業が増加したことなどによる。災害復旧費は、住民一人当たり1,390円増加し、皆増となった。公共土木施設や農林水産施設の災害復旧費が増加したことなどによる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
主な経費では、人件費、扶助費、普通建設事業費、維持補修費、繰出金が類似団体平均を上回っており、物件費、公債費が類似団体平均を下回っている。数値の変動率が特に大きかったのは、人件費、物件費、普通建設事業費である。人件費は、住民一人当たり8,404円増加し、81,913円になった。人事院勧告に伴う給与費・報酬・手当の増により、大幅に増加したことなどによる。物件費は、住民一人当たり5,565円増加し、72,717円になった。物価高騰の影響により各施設の指定管理料が増加したことなどによる。普通建設事業費は、住民一人当たり43,309円増加し、93,274円になった。新庁舎建設事業や防災行政無線事業が増加したことなどによる。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
実質収支は9.5億円から9.0億円に減少し、単年度収支は0.5億円の赤字となった。さらに、財政調整基金を8億円取り崩している状況である。実質単年度収支の赤字は3年連続である。持続可能な行政運営に向け、早期に経常経費を削減し、基金の取崩しに依存した財政状況から脱却する必要がある。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
前年度に引き続き、各会計とも黒字を維持しているが、全体の標準財政規模比は減少している。一般会計の減少率が大きく、財政調整基金は2年連続8億円を取り崩している。また、病院事業会計への一般会計からの繰出金が一般会計の財政を悪化させている要因の一つであり、経営改善が喫緊の課題である。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
元利償還金の減少により、実質公債費比率は改善した。ただ、令和6年度は、大規模な建設事業により地方債発行が前年度より3.6倍増えた。今後も施設の老朽化対策等のために、地方債発行額が増加する可能性がある。また、金利上昇による利子負担も見込まれる。引き続き、公債費をコントロールする観点からも、建設事業量を計画的に管理し、公債費の平準化・抑制を図ることが重要である。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
令和6年度は地方債の新規発行額が32億円で、公債費の償還元金の21.6億円より大幅に上回ったため、地方債残高は10.7億円増加し、比率は悪化した。一方、地方債の発行に際し交付税措置率の高い事業債を選んだことにより基準財政需要額算入見込額は増加し、充当可能な財源を増えたことで将来負担を軽減させた。今後、庁舎建設事業だけでなく、施設の老朽化対策等への起債が必要になるため、地方債発行額及び基金取崩額が増加が見込まれている。それにより、将来負担は新発債の発行状況等によっては容易に比率が悪化する可能性がある。将来負担を増大させないために、公債費以外も含めた歳出規模の是正に努め、基金に頼らず地方債残高を抑制することが重要である。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)・令和6年度末の基金残高は、普通会計で111.2億円となっており、前年度末から3.3億円減少した。・主な要因としては、財政調整基金の2.5億円の減少、庁舎建設基金の2.3億円の減少などがある。(今後の方針)・財政調整基金は、歳入の変動に備えるため現在の残高水準を維持する。・資産の有効活用のため、特定目的基金で役目を終えたものがあれば整理していく。
財政調整基金
(増減理由)・令和6年度末の基金残高は、64.0億円となっており、前年度から2.5億円減少した。・これは、前年度決算剰余金を5.5億円積み立てた一方、取崩しが8.0億円だったことによる。(今後の方針)・本市の歳入は景気動向・企業業績に影響されやすい市税(法人市民税)の割合が高く、コントロールできないため、市税の減収が数年続いた場合に予算編成に支障が生じる恐れがある。歳出の抑制によって取崩しを減らし、現在の残高を維持する必要がある。
減債基金
(増減理由)・令和6年度末の基金残高は、10.3億円となっており、前年度末から0.7億円増加した。・これは、令和6年度普通交付税の再算定により措置された臨時財政対策債償還基金費相当分を積み立てたことによる。(今後の方針)・今後、地方債発行額の増加により公債費の増加が見込まれるため、財政調整基金と合わせて残高を維持することが必要である。
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域振興基金:市民の連帯の強化及び地域振興に充てるため・職員退職手当基金:職員の退職手当の財源に充てるため・庁舎建設基金:庁舎建設に必要な財源の確保に資するため・福祉基金:福祉事業の推進を図るため・義務教育施設整備基金:義務教育施設を整備する財源に充てるため(増減理由)・職員退職手当基金は、一定のルールにより取崩しと積立を行っている。・庁舎建設基金は、庁舎建設事業の財源として取り崩している。・福祉基金は、高齢者タクシー料金補助等の財源として取り崩している。・義務教育施設整備基金は、義務教育施設を整備する財源として積立を行っている。(今後の方針)・庁舎建設基金は、引き続き庁舎建設事業の財源として取り崩していく。・利子の積立しか動きのない基金が存在するため、役目を終えた基金を整理していく
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産の取得価額で道路が全体の約半分を占めるが、その道路の中でも4割強が道路台帳が整備された昭和62年3月を取得年月日としているため、道路の有形固定資産減価償却率は類似団体平均より低い数字となっている。また、そのことが全体の有形固定資産減価償却率も引き下げていると推測されるが、古い資産の減価償却が進むにつれて、徐々に類似団体平均との差が小さくなってきている。
債務償還比率の分析欄
平成27年度まで集中的に行っていた学校施設の耐震補強などの事業の起債の影響で、比率の分子である将来負担額を増大させていたが、近年は新発債を抑えることで地方債残高は減少傾向にあり、債務償還比率も類似団体平均を下回っている。しかし、今後は庁舎の建替えや各施設の老朽化対策など、地方債残高の増加が見込まれるため、慎重な財政運営を行う必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
交付税措置のない地方債は極力起債しないこと、地方債の償還期間が比較的短いこと、学校等の耐震改修・大規模改修事業が平成27年度に終了した後は新発債を抑止できていることなどから、将来負担比率は減少傾向となり、令和5年度は前年度に続きマイナスとなった。しかし、今後は庁舎の建替えや施設の老朽化に対する経費の増加などが想定されるため、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき効率的かつ効果的な施設の整備を行う必要がある。また、有形固定資産減価償却率については、前述のとおり、道路により数値が下がっていると推測される。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率については上記の理由等により、比率が減少傾向にあると推測される。実質公債費比率についても減少傾向にあるが、類似団体と比較すると依然として高い数値になっている。これは平成27年度まで学校施設の耐震補強等の事業が続いていたこと、比較的償還期間を短く設定した地方債が多いことの影響が大きいと考えられる。今後も庁舎の建替えなどの大規模事業により各比率への影響が想定されるため、長期的な計画に基づく適正な財政運営に努める必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に低くなっている施設は、【道路】、【認定こども園・幼稚園・保育所】である。要因としては、【道路】については整備された時期が不明の市道の取得年月日を道路台帳が整備された昭和62年3月としていること、それ以降も市道の新規整備や資本的支出を伴う修繕が続いていることが考えられる。【認定こども園・幼稚園・保育所】については、現在、市立保育所が2園あるが、それぞれ平成22年度築、平成27年度築と経過年数が耐用年数の半分以下ということもあって減価償却率が低くなっている。一方で、【学校施設】については類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高く、その差も年々開いてきている。要因としては、老朽化した校舎を建替えではなく耐震補強を行ったことにより、減価償却累計額が多くなっていることが挙げられる。今後、体育館の改修を行うなど、老朽化対策に取り組んでいく予定である。また、一人当たりの数値が類似団体平均を大きく上回っているものとして、【道路】、【橋りょう・トンネル】、【公営住宅】が挙げられる。【道路】と【橋りょう・トンネル】については、市の立地条件として山地が多いことの影響が大きいと推測される。特に橋りょう・トンネルは面積・延長当たりの新設・修繕にかかる費用が多額になるため、今後は台帳を精査しながら、橋りょう整備について慎重に検討していく必要がある。【公営住宅】の一人当たり面積は類似団体平均の倍以上となっており、老朽化に伴う修繕費の増加も予想されることから、個別施設計画に基づき適切に管理を行っていく必要がある。【認定こども園・幼稚園・保育所】については、市立の保育所が2園と数が少ないため、一人当たり面積が少ないと推測される。市民ニーズに合わせた子育て環境の整備に不足がないか検討する必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は、【図書館】、【一般廃棄物処理施設】、【保健センター】、【庁舎】があり、今後設備の更新事業の増加が予想される。【保健センター】、【庁舎】については、すでに庁舎の建替え事業を開始している。また、一人当たりの数値が類似団体平均を大きく上回っているものとして、【一般廃棄物処理施設】が挙げられる。要因としては、一部事務組合などの共同利用の場合は自治体の所有とならず、一般会計等の固定資産として計上されないため、本市のように市が所有している場合と比較すると数値の差が大きいことが考えられる。【庁舎】についても、一人当たり面積が類似団体平均を若干上回っているが、本市は合併前の市町の庁舎をそのまま利用しているため、庁舎の建替えで面積を削減したり、合併後に支所を廃止・縮小等した団体との差だと考えられる。一方で、【図書館】、【保健センター】、【市民会館】など合併前の施設をそのまま利用していても、類似団体平均を下回っているものもある。市民サービスが不足している可能性があるため、今後施設の改修などを行う際に、数値を参考にしたい。前年度と比較すると、【福祉施設】は令和3年度まで類似団体平均より低い減価償却率であったが、令和4年度以降は平均を上回っている。中でも高齢者福祉施設と障害者福祉施設の減価償却累計額が大きいため、今後老朽化による経費の増が想定される。反対に、【体育館・プール】は令和3年度までは類似団体平均を上回っていたが、令和4年度以降は平均を下回っている。その理由として、個別施設計画に基づく体育館の改修が行われたことが挙げられる。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
昨年度までと同様、令和5年度単年度の状況としては一般会計等、全体、連結のいずれにおいても資産が負債を大きく上回っている。全体財務書類で連結されている額が大きいが、これは公営企業会計のうち水道事業会計、下水道事業会計及び病院事業会計の額が大きいことによる。連結財務書類については、連結対象の規模が公営企業会計ほどではないため、全体財務書類との差は比較的小さくなっている。一般会計等では令和4年度から令和5年度にかけて、資産が1,748百万円減少し、負債も1,246百万円減少している。資産では、減価償却累計額の増(△3,329百万円)の影響が大きく、負債では地方債の減(1,564百万円)の影響が大きい。
2.行政コストの状況
令和5年度の一般会計等の純経常行政コストにおいては、経常費用25,114百万円となり、そのうち、業務費用は13,765百万円、移転費用は11,350百万円である。前年度比768百万円の増加(約3.1ポイント)となっているが、これは社会保障給付支出等の増加(342百万円)の影響が大きい。最も金額が大きいのは物件費等(8,944百万円、前年度比+312百万円)であり、純行政コストの約39.1%を占めている。今後も物価高による物件費等の増加が予想されるが、委託料の見直しを行う等、経費の抑制に努める必要がある。
3.純資産変動の状況
純資産残高については、「1.資産・負債の状況」のグラフと密接な関係(資産と負債の差の部分=純資産)がある。一般会計等と全体の差は17,944百万円ほどであり、主に公営企業(特に水道事業会計、下水道事業会計、病院事業会計)の額による。全体と連結の差が小さくなっているのは、第3セクター等で純資産がマイナスとなっているものがあるためである。一般会計等の令和4年度の状況と比較すると、純資産は501百万円の減となっているが、これは無償所管換等の増(1,312百万円)の影響が大きい。また、純行政コストは減少(1,931百万円)したものの、財源の国県等補助金も減少(191百万円)した。
4.資金収支の状況
投資活動収支は主に公共施設等整備費支出に対する国県等補助金収入の収支と、基金の積立、取崩の収支で構成される。公共施設等整備費支出は地方債を財源とするものも多いが、地方債は財務活動収支に計上されるため、投資活動収支は通常マイナスとなる。令和5年度は一般会計等において令和4年度と比較し、基金積立金支出が減少(△488百万円)したものの、基金取崩収入の増加(+592百万円)もあったため、投資活動収支では511百万円の増加となった。財務活動収支は地方債の償還と新規発行を収支としてみた場合の数値であり、ほぼ地方債残高の増減と同じである。令和5年度も一般会計で新規発行を抑えたためマイナスとなっている。業務活動収支は一般財源を含むため大きくプラスとなっており、投資活動、財務活動のマイナスを補填する構造となっている。令和5年度は資金収支額がマイナス(△264百万円)に転じたが、これは業務活動収支の減(△965百万円)による影響が大きい。業務活動収支で一般会計等と全体の差が大きいのは、水道事業会計、下水道事業会計及び病院事業会計の業務活動収支のプラスが大きいためである。その理由は一般会計と同じで、業務活動収入(水道料金など)で投資活動、財務活動のマイナスを補填する構造があるためである。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
①、②により資産価額は類似団体より高く、③により類似団体に比べて減価償却の進んでいない資産が多いという状況が示されている。これは、令和4年度決算の状況と変わらない。主な理由とすると、平成27年度まで学校施設の耐震補強及び大規模改造事業を集中的に行ってきたこと、資産に占める道路の割合が高いこと(その道路の中でも4割強が道路台帳が整備された昭和62年3月を取得年月日としている)の影響があると考えられる。資産を多く保有するということは、将来の維持管理・更新に対して費用が発生する可能性が高いことから、個別施設計画等で施設を見直すにあたっては類似団体の水準を参考にしていきたい。
2.資産と負債の比率
④より、令和4年度決算同様、資産に対する純資産の割合は類似団体平均値と比較して高い状況を維持している。これは資産形成の財源として負債(地方債等)に頼っていない状態であり、言い換えれば将来世代の負担を抑えられているといえる。⑤より、令和4年度決算同様、固定資産に対する地方債残高の比率は類似団体平均値と比較して低い状況であった。資産額は類似団体より高い水準であることから(①、②)、資産額が多い割に地方債残高が少ない状態といえ、④の状況とも整合する。これまでの地方債発行額は必ずしも少なくはないが、交付税措置のある地方債を選択すること、償還期間を比較的短く設定した借入が多かったことで、純資産の減少と負債の増加をともに抑制できたと考えられる。
3.行政コストの状況
⑥より、令和4年度決算では類似団体平均値との住民一人当たり行政コスト差は、住民一人当たり3.6万円であったが、令和5年度ではその差が住民一人当たり0.4万円と縮小した。また、令和5年度の類似団体平均値は令和4年度と比較し10万円とほぼ横ばいであるのに対し、本市は△3.0万円と類似団体平均値と比べて減少額が大きくなっている。今後も、継続的に類似団体平均値を超えないように今まで以上にコストの削減を目指していく。
4.負債の状況
⑦より、住民一人当たりの負債額は減少傾向が続いており、かつ、類似団体平均値は増加傾向であるため、令和元年度で同数値を下回り、以降差額は拡大している。これは地方債の発行額が抑えられたことによるものであり、今後も将来負担を考慮し適切に発行していく必要がある。⑧より、令和5年度は主に公共施設等整備費支出が増加したことで、業務・投資活動収支は類似団体平均値を下回る状況となった。将来の更新等の費用も考慮に入れ、個別施設計画等で適切な見直しを行っていく必要がある。
5.受益者負担の状況
⑨は令和4年度と比べて収益が約2.5倍増加して類似団体平均値を大きく上回る結果となった。ただ、令和元年以降の水準と比較しても費用は悪化を続けているため、今後も経常費用の削減とともに、物価高騰などの社会情勢に合わせた使用料及び手数料の見直しなど、適切に行っていく必要がある。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
このページで何が分かりますか?
群馬県安中市の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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