宮崎市：農業集落排水施設

経営の健全性・効率性について

●経営の健全性について［経常収支比率］は、一般会計からの繰入により100％以上を維持しています。［流動比率］は100％を下回っていますが、類似団体平均や全国平均より高い水準であり、累積欠損金もありません。［企業債残高対事業規模比率］は企業債現在高に対する一般会計からの繰出基準割合が100％であるため「0」となっています。［経費回収率］は、前年より上昇したものの100％を下回る水準が続いており、独立採算制の観点から、使用料の見直しが必要な状況です。●効率性について［汚水処理原価］は汚水処理費用が減少したため低下し、全国平均や類似団体平均を大きく下回っています。「施設利用率」と［水洗化率］は、類似団体平均や全国平均より低くなっており、公共下水道への接続を含め、農業集落排水事業最適整備構想・再編計画に基づきながら、より効率的な施設運営を検討するとともに、未接続世帯への広報・啓発に取り組んでいく必要があります。

老朽化の状況について

［有形固定資産減価償却率］は、類似団体平均や全国平均よりも高くなっており、今後も年々上昇していくと見込まれます。［管渠老朽化率］は平成4年に供用を開始しており、法定耐用年数を経過した管路がないことから「0」になっています。［管渠改善率］も「0」になっていますが、老朽化や耐震化に対する更新は計画的･効率的に行ってまいります。

全体総括

本市の農業集落排水事業は、施設規模も小さく、集落が点在するなど効率性が低い状況にあります。また、［有形固定資産減価償却率］も上昇していることから、「経営戦略」及び「みやざき水ビジョン2020」に基づき、施設の機能診断を行いながら、費用対効果を検証のうえ、公共下水道へ接続するなど、施設の統廃合等を検討することとしています。また、公営企業の原則である独立採算の観点から、使用料の改定について検討していく必要があります。なお、農業集落排水事業の使用料体系は公共下水道事業と同一となっています。