経営の健全性・効率性について
①経常収支比率:単年度収支が黒字の108.88%となってはいるものの経常収益では使用料金の割合が低く、一般会計からの繰入金に依存している状況である。使用料についても、人口減少に伴い収益の増が見込めなくなることが予想されるため、使用料水準を評価しながら経営改善を図るとともに、経常的な維持管理費の削減に努めていく必要がある。⑤経費回収率:使用料で回収すべき経費を全て賄えていれば100%以上であるが、それを下回る46.64%であり汚水処理費を使用料で賄えてない現状である。経営改善のため令和3年10月に使用料金を改定し、前年比6.83%の改善となった。⑥汚水処理原価:類似団体と比較して高い256.45円となった。今後も維持管理費の削減に努め,効率的な汚水処理を行っていく必要がある。⑦施設利用率:全国平均及び類似団体と比較して低い51.85%となった。人口減少が進み,施設・設備の利用率が低下している。今後も未接続世帯の解消に取り組み,利用者を増加させ利用率を向上させる必要がある。⑧水洗化率:前年度比で1.74%の増加はしているが、全国平均及び類似団体と比較しても低い73.78%となっている。要因としては,区域内の人口減少や高齢化に伴い接続率が伸びないことが考えられる。接続費用を支援するための補助制度の拡充を検討し、継続的に接続促進のための広報活動などを強化し、接続率の向上に努めていく。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率:全国平均及び類似団体と比較して低い7.16%となった。要因としては、平成3年に供用を開始した榎本地区の管路及び処理施設の改修が令和元年度に完了し、法定耐用年数に近い資産が少ないことが考えられる。一方で,将来的には平成22年度に供用開始した玉造北部地区の施設の法定耐用年数が到来することから、広域化・共同化を検討しながら効率的な更新を進めて行くことが必要である。
全体総括
法適用企業となり独立採算を求められる中においては、法適化以前同様、一般会計からの繰入金に依存している現状は必ずしも良好な経営とは言えない状況である。資産となる農業集落排水の処理施設及び管渠については、法定耐用年数に近い資産が少ないことから、関連する数値についても低い値を示しており、良好な状態と見える。今後は耐用年数の到来を見据えて更新・改良を効率的に進めていくことが必要である。また、広域化・共同化に向け公共下水道との統廃合を検討していく。使用料については,今後も独立採算の観点から適切な使用料水準を検討し,将来に渡り安定的にサービスを提供できるよう経営の健全化を図っていくため第1段階として令和3年10月に改定し、第2段階として令和5年4月に改定を行う。