八女市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

本市の公共下水道事業は、平成18年10月から順次供用開始しており、平成52年度を目標に未整備地区の管渠整備を計画的に進めている段階にある。①収益的収支比率については、繰入金の分流式下水道分について基準内繰入金が増加したため経営状況が改善された。④企業債残高対事業規模比率,⑤経費回収率及び⑥汚水処理原価については、年間有収水量が増え使用料収入が増加（11.1％）したため改善傾向にある。⑧水洗化率については、未接続宅への訪問など接続促進に取り組んだ結果増加している。しかし、整備途上であるため、毎年度拡大していく新たな供用開始区域の接続状況により、経年で見ると僅かながら低下する場合も見られるため、継続した早期の接続促進を行っていく必要がある。

老朽化の状況について

市の公共下水道事業は、供用開始後１２年が経過した程度で、耐用年数を経過した管渠は保有していない。しかし、マンホールポンプについては、台数が増え耐用年数が短いため、計画的に点検や修繕を実施する予防保全型の維持管理に努めていく必要がある。

全体総括

近年の人口減少や生活様式の多様化など、下水道経営を取り巻く環境は非常に厳しい状況にあるが、平成28年度に策定した「八女市下水道経営戦略」に基づき事業経営に努めていく。特に、接続助成制度を活用し早期の接続促進に取り組み、有収水量を増やすことで使用料収入を増加させ、安定的な事業継続を図る。また、平成32年度から公営企業会計へ移行することにより、財政状況など経営状況を的確に把握し、経営基盤の強化や財政マネジメントの向上等に取り組んでいく。