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人口減少や高齢化が進み、町税収入も伸び悩んでいるいることから、自主財源に乏しく、類似団体平均を下回っているのが現状となっている。今後は事務事業の見直しを中心とした歳出削減を図り、限られた財源の中で、若狭町まちづくりプランの基本戦略である「定住促進」と「住民自治」を推進するために、施策の重点化による活力あるまちづくりを展開し、行政の効率化を更に進め、財政の健全化を図る。
人件費や公債費、補助費等が類似団体平均を上回っている影響で高い水準であるが、臨時的な町税収入があったため、経常収支比率が88.3となり、対前年比4.1%低下した。景気の先行きが不透明である昨今、景気低迷の影響による法人住民税の落ち込みは続いていることから、物件費や補助費等の削減を図るととも、計画的な定員管理による人件費の削減、実質公債費比率推移や単年度の元利償還金を見据えた計画的な地方債の発行による公債費の削減に努める。
物件費の経常収支比率に占める割合は類似団体を下回っているものの、人口に対する職員数の割合が類似団体と比較して高いことや、分庁方式による庁舎運営、出先機関が多いことから、物件費は上昇傾向である。また、合併以降集中改革プランに基づき、職員数の抑制にも取り組んでいるが、人件費は高い水準となっている。今後とも定員管理による人件費の抑制、歳出経費の見直し等により削減をに努める。
これまで、平成17年度作成の集中改革プランに基づき、事業の民営化などを含め、退職者の補充を抑制するなどしながら、職員数の削減を図ってきたが、合併の影響や施設の統廃合が進んでいないため、類似団体を大きく上回っている。今後とも、更に事業の民間委託や指定管理者制度の導入の推進、公共施設の統廃合の検討を行いながら、計画的な職員採用により職員数の削減を図っていく。
合併以降実施された、町単独(合併関係事業含む)の大規模事業の普通建設事業に係る地方債の償還が多いことなどから、類似団体を上回っている。繰上償還の実施や、起債発行額の抑制などにより、実質公債費比率はわずかながら改善傾向ではあるが、依然として高い水準となっている。今後も繰上償還を含め、町のまちづくりプランに基づいた事業計画を実施していくに当たり、住民ニーズを的確に把握した事業の選択と、より有利な財源の確保に努め、地方債に財源を大きく頼ることのない財政運営に努めていく。
標準財政規模に対する地方債残高が多く、特別会計への繰出金が多いことから、将来負担比率は類似団体の中でも高い水準にある。一部事務組合の加入数も多く、将来負担の抑制は短期間での実施は難しく、中長期に渡り、計画的に行っていくべき課題となっている。今後とも後世への負担を少しでも軽減できるよう、新規事業の総点検を行い、特に地方債を財源としている事業については、事業の実施の有無等についても再度検討を加え、財政の健全化を図る。
類似団体と比較すると、人件費に係る経常収支比率は平均に近いものとなっている。要因としてはごみ処理業務や消防組合等で行っていることがあげられる。今後とも人件費の抑制を図るため、業務の委託や公共施設の指定管理の導入、施設の統廃合の検討や、計画的な職員採用による人員削減を図ることにより人件費の抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は、合併後の住民サービスの低下を招かないよう庁舎の分庁方式の採用や出先機関の維持等があるものの、事務事業の見直しにより経費の削減を行ってきており、類似団体と比較して下回っている。今後とも経常的な経費の削減に努め、抑制を図っていく。
類似団体と比較すると、扶助費に係る経常収支比率は低くなっているが、今後は上昇していく見込みとなっている。児童手当の支給対象者の減等により、扶助費全体としての経費は下がっている。
その他の経費は、国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険、簡易水道や下水道関係の各特別会計への繰出金が主なものである。後期高齢者医療や介護保険は自然増に伴い年々増加傾向にあるが、簡易水道や下水道関係の特別会計については、使用料の見直し検討を進めるとともに、維持管理に係る経費削減の徹底に努め、独立採算制の原則に立って各会計の運営を行うことにより、繰出金の抑制を図っていく。
年々一部事務組合等への負担金が上昇傾向にあり、類似団体と比較しても大きく上回っている。合併以降各種補助の見直しを行ってきているが、今後は補助金等全体について目的や効果を検証し、目的が達成できた補助金等は廃止や縮減を行うなどにより抑制に努める。
公債費に係る経常収支比率は、平成20年度以降類似団体を上回っている。合併以降の大規模事業の推進による地方債償還が本格的に始まってきたことが要因であり、平成27年度はピークを迎えた。今後はゆるやかに下降していく見込みであるが、計画的な建設事業の実施と地方債の抑制により、公債費に係る経常収支比率の抑制に努める。
公債費以外の経費で、経常収支比率全体に占める割合は、平成19年度以降同水準で推移してきている。今後は、町税を中心とした歳入減に伴う歳出抑制への取り組みと、社会保障関係経費の自然増への対応を念頭に、適切な定員管理や事務事業の見直しによる歳出削減により、経費の削減に努めていく。
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