坂井市：坂井市立三国病院【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2016年度）

地域において担っている役割

当院は、市内でも数少ない産婦人科、小児科、人工透析を標榜するとともに救急告示病院として二次救急医療を担い、市民が安心して暮らし、子供を産み育てるための重要な社会インフラとしての役割を担っています。今後もこの役割を継続して担いつつ、高齢化に伴い増加が予想される回復期需要に的確に対応し、福井市をはじめとした急性期病院の後方支援機能を担う。

経営の健全性・効率性について

総務省ガイドラインによる目標設定値は、経常収支比率１００％以上、病床利用率が７０％以上となっていますが、当院は、どちらも目標値をクリアしていない。病床利用率が低い要因としては、当院は、公立病院であるが、介護施設はなく療養病床もないとなると病院としての魅力が少なく、紹介される入院患者が少ないのが現状である。職員給与費比率については、公立病院の使命として、採算性の低い部門、特に産科（分娩等の周産期医療）、小児科等を維持する必要があり、また、救急に対応するための医師や看護師の配置（夜間、土・日・祝日等）などがあり、これらを維持するために職員給与費が高い水準にある。

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率は、平均値を下回っている。１床当たり有形固定資産は、平均値を上回っているため、改善に向けての検討が必要である。当院は、平成１８年に現在の場所に移転して１２年以上が経過しています。医療機器については、移転前の医療機器を継続して使用している機器もあり老朽化が現れている。今後、耐用年数が過ぎていくため、順次、更新していく必要があります。

全体総括

当院は、平成２４年度以降、病床利用率が７０％未満である低水準な状況が続いている。そのため、病床利用率の改善と福井県地域医療構想との整合性を図るため、平成２９年７月に地域包括ケア病床を４階病床５５床のうち４３床導入した。今後は、４階病棟に１２床の急性期病床を確保しているが、少子高齢化などの影響による回復期病床の需要を推察し、地域包括ケア病床の稼働が増えるようであれば、さらに地域包括ケア病床を増やすことも考えている。また、回復期機能へ転換をするとともに地域連携活動などに積極的に取り組んでいる。

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