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地域において担っている役割峡南医療センター企業団は、公立病院として地域医療を守るため、急性期から回復期、在宅医療に至るまで地域全体で切れ目のない必要な医療を提供し、地域完結型医療を目指している。富士川病院においては、救急医療やがん診療等、高度かつ専門的な医療を提供している。また、新型コロナウイルス感染症患者の陽性者の受入れ、発熱外来の設置、ワクチン接種などを行っている他、災害拠点病院として当地域の中核的役割も果たしている。
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経常収支比率
医業収支比率
累積欠損金比率
病床利用率
入院患者1人1日当たり収益
外来患者1人1日当たり収益
職員給与費対医業収益比率
材料費対医業収益比率
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経営の健全性・効率性について新型コロナウイルス感染症に係る補助金収入が減額となったこともあり、経常収支比率は100%を割り赤字となったが、類似病院平均値を上回る結果となっている。修正医業収支比率は微減となっている。入院患者1人1日当たり収益は類似病院平均値を上回る傾向が続いている。外来患者1人1日当たり収益は増加傾向にあるが、類似病院平均値を下回っている。新型コロナウイルス感染症が5類となったことから病床確保の影響が緩和され前年度から病床利用率は上昇しているが、類似病院平均値を下回り低水準となっている。職員給与費対医業収益比率は定期昇給及び新型コロナウイルス感染症関連手当の支給等の要因により増加傾向である。
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有形固定資産減価償却率
器械備品減価償却率
1床当たり有形固定資産
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老朽化の状況について有形固定資産減価償却率は類似病院平均値を下回っているが、増加に転じており、建物の経過年数が24年となり、老朽化が進行していることが伺える。また器械備品減価償却費率も類似病院平均値を下回っているが、増加に転じていることから高額医療機器の更新の必要性が高まっていることが伺える。法定耐用年数に達した医療機器も依然として多くあることから、計画的な医療機器の更新が今後の重要課題である。
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全体総括経常収支比率が100%を割っており、患者の受診控え等で患者が戻らない状況で、経営は非常に厳しい状況である。今後は、現状の医療体制と感染症等の診療・検査等の医療体制を維持しながら、令和5年度に策定した経営強化プランに基づき、市川三郷病院との機能分化・連携を強化し、収益確保と費用削減を図り、健全な経営が維持できるよう経営改善に取り組んでいく。
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