地域において担っている役割
当院は鶴来地区から白山ろく地域全体に至る広大な診療圏をカバーしている。無医地区を含む当該診療圏においては、医療機関が極めて少なく、当院と一体運営をしている吉野谷及び中宮、白峰診療所をはじめ、近隣医療機関との連携により、特にこの地域におけるへき地医療においては中心的役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
医業収支比率、病床利用率ともに全国及び類似病院より上回っている。入院・外来の単価については、利用者の状態に応じた病床や介護機能など一体的な管理の下、適切な治療プロセスの選択を行い今後も引き続き収益の向上につなげる。
老朽化の状況について
施設・構築物等が法定耐用年数を徐々にむかえているが、類似病院の平均値と同程度である。同様に耐用年数を迎えている医療機器に関しては、病院収支を考慮し収益の向上につながるよう計画的な機器購入を行っていく。1床あたりの有形固定資産が多いのは、ショートステイ、通所リハビリテーションセンター等の病院付属施設があるためである。
全体総括
当院においては、鶴来・白山ろく地域における地域包括ケアシステム(住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体に提供)を地域の利用者に応じるように改善しながら、既存の回復期などの医療機能に加え介護機能(ショートステイ、通所リハビリ)も併せ持つことで、効率的な社会資源の活用と、地域における医療介護提供体制の飛躍的な向上を目指すものである。今後もへき地における医療介護サービス提供体制の基幹的施設となるよう包括的に機能強化に努める。