穴水町：公立穴水総合病院

地域において担っている役割

「患者さんの命を全力で守ります。」を理念に、町民だけでなく能登の方々の多様な医療ニーズに応えるよう努めるとともに、公立穴水総合病院新改革プランに基づき、地域で果たすべき役割を以下のとおり明確化し、更なる経営の効率化に向けた具体的な取り組みを推進します。①急性期機能及び標榜診療科の維持②急性期から回復期病床への転換の検討③在宅医療提供体制の充実・強化④診療支援体制の確保⑤医療従事者の確保・育成⑥認知症高齢者対策

経営の健全性・効率性について

近年においては、①経常収支比率、②医業収支比率ともに高水準を維持しており類似病院の平均値を大きく上回っている状況にあります。これらの要因としては、医師等の医療従事者が充足し医療サービスが充実したことにより収益の向上が図られ安定経営が可能となっている状況があります。また、施設の効率性についても平成21年度より病床数を100床に削減したことにより利用率が改善されており90％以上となるなど経営の効率化が図られております。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率、②機械備品減価償却率ともに、類似団体平均値を上回っており、全体的に施設の老朽化が課題となっております。③１床当たり有形固定資産についても類似団体平均値を大きく上回っており、将来的な収益悪化の要因として懸念されます。老朽化した施設や機器の更新等により投資が必要となっている中で、効率的かつ計画的な更新により投資の圧縮を図る必要があります。

全体総括

経営状況は、類似団体と比較しても各指標が高水準を示しており安定した経営を維持できている状況にあります。しかしながら、人口減少や少子高齢化が急速に進展する中で、今後、医療需要が大きく変化することが見込まれており、地域で求められる医療ニーズの変化に応じながら、適切な医療体制を整え地域の基幹病院として維持存続を図ることが重要となります。また、施設や設備の老朽化が進んでおり、その対策についても限られた予算で効率的に更新を行っていく必要があります。こうした中で、平成28年度に策定した「公立穴水総合病院新改革プラン」に基づき、更なる経営の効率化を図るとともに、これまでの改革プランで重視してきた地域医療の安定かつ継続的な提供に加え、地域医療構想の役割を踏まえて経営の維持と地域に適した医療サービスの提供を図っていきます。