地域において担っている役割
・診療圏域における中核病院としての適正な一般医療の提供・二次医療圏域における救急医療の提供と病院群輪番制参加病院による連携・国保直診施設としての保健活動・へき地診療施設への医師派遣等の後方支援・地域包括ケアの推進と在宅医療等の充実・災害の緊急時に対応できる医療の提供・地域包括ケア病床による回復期機能の強化・地域のニーズに適応した介護サービスの提供
経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、減価償却費や材料費等の医業費用の減少により改善し、100%を超えている。②医業収支比率は、①と同じ理由や薬剤の院外処方等により、類似病院平均値を上回る水準に改善している。③累積欠損金比率は、類似病院平均値より高いが、経常収益の改善とともに、欠損金は減少してきている。④病床利用率は、包括ケア病床などの患者増により、類似病院平均値を上回っている。⑤入院患者1人1日当たり収益は、医業収益の改善とともに上昇傾向にある。⑥外来患者1人1日当たり収益は、H26.7月より院外処方に移行したため大きく減少したが、材料費の支出減も考慮すれば、外来の医業収支は改善している。⑦職員給与費対医業収益比率は、常勤職員数の減に伴う給与費の減少により、類似病院平均値より低くなっている。⑧材料費対医業収益比率は、類似病院平均値より低く抑えられている。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、空調設備など建物設備の多くが耐用年数に近づいており、類似病院平均値より若干高くなってきており、計画的に更新を進める。②器械備品減価償却率は、高額機器(MRIやCT等)が耐用年数に近づくなど、類似病院平均値より高くなっており、計画的に更新を進める。③1床当たり有形固定資産は、類似病院平均値より高く、開院当初から190床であった病床数が、H29年度に3階病棟41床の廃止に伴ない149床に減少したため、1床当たり単価は前年度より高くなっている。建物等および医療機器については、計画的に更新を進める。
全体総括
①常勤医師の増員、病院運営に必要な看護師の確保に努める。②国の指針を見極めながら介護療養病棟の転換などを行い、さらなる経営の効率化で財務体質の強化を図る。③計画的に優先度に応じて、固定資産の更新を行う。④南砺市内公立2病院の経営統合に向けて、関係機関と連携・調整し、財務や人材・資産の管理・運営の一元化を進める。