多古町：国保多古中央病院【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2016年度）

地域において担っている役割

地域の中核病院として、救急医療、小児医療、がん医療、脳血管障害、消化器疾患等に重点的に取り組むほか、地域医療連携への推進、災害時医療、感染症流行時などの医療協力を行うなど、地域住民により安心・安全な医療を継続して提供していきます。

経営の健全性・効率性について

H25年度以降、病床利用率は新病院改革ガイドラインにおける抜本的見直し基準である70％を超えてはいるものの減少傾向にある。経営の健全性を示す経常収支比率は100％を下回っており、入院患者1人1日当たり収益が全国平均を大きく下回っていることから、病床機能が地域のニーズに即していないと考えられ、機能転換等により病床の効率的な運用が必要である。また、職員給与費対医業比率は増加を続けているため、職員配置等の適正化により給与費の抑制も検討を要する。病床機能転換を機会とし、病床の効率的な運用及び適正な職員配置について検討、推進を図る。

老朽化の状況について

建物のうち、最も償却額の大きな病院本館（耐用年数50年）は、償却開始から24年を経過、西病棟（耐用年数39年）は、償却開始から15年を経過し、いずれも20年以上の償却期間を残しており、有形固定資産減価償却率は50％を超えたところである。しかしながら、先の震災が建物に与えた影響等も考慮し、更新時期については慎重に検討する必要がある。機械備品減価償却率については70％と全国平均並みであるが、病院規模に対して高額な医療機械（ＭＲＩ，ＣＴ等）を保有していることから、1床当たり有形固定資産は全国平均を上回っている。更新の時期とともに更新に要する費用の平準化について検討する。

全体総括

様々な要因により患者数が減少し、病院事業に係る収益及び変動費は減少する一方で、人件費や経費などの固定費は増加傾向であるため、経営状況の改善が急務の課題である。国保多古中央病院新改革プランに基づき、地域医療構想を踏まえた役割の明確化、経営の効率化、医療連携体制の構築等に取り組むことで、地域医療の維持及び経営の健全化を図るものとする。

多古町：国保多古中央病院

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