大分県杵築市の財政状況(最新・2024年度)
大分県杵築市の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
杵築市
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概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
基準財政収入額は24,341千円の増加、基準財政需要額は156,424千円の増加となり、財政力指数は前年度からわずかに上昇し0.34となった。類似団体平均と比較すると0.04下回っているが、当市の産業構造上や地価の動向からすると大幅な歳入増加は見込めないため、引き続き行財政改革に取り組み、歳出の抑制や産業の創出、税収の確保につながる施策の推進に努める。
経常収支比率の分析欄
令和6年度は89.3%となり、前年度から0.7ポイント改善した。改善した要因としては、地方交付税や地方消費税交付金等の増加が挙げられる。類似団体平均と比較すると4.0ポイント低い状況にあるが、今後も、定年延長を踏まえた計画的な職員採用の実施や地方債の計画的な発行による公債費の平準化など、財政健全化に係る取組みを継続し、歳出の抑制に努める。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年度と比較して人件費は増加し、物件費は減少した。人件費については給料表の改定等による増加であり、物件費についてはふるさと納税寄附件数の減に伴うふるさと寄附金特産品贈答事業の減少が要因となっている。また、基準となる人口も減少したため、結果として人口一人当たりの決算額は10,617円増加した。類似団体平均と比較すると低い値ではあるが、全国平均や大分県平均と比較すると高い値となっており、今後はAIやRPA等を活用した事務事業の見直しによる職員数の削減や公共施設の統廃合等による維持管理経費の削減などの取組みを進める必要がある。
ラスパイレス指数の分析欄
令和6年度は前年度と同じ99.3となっている。類似団体平均や全国市平均と比較すると高い水準にあるため、地域の民間企業の平均給与の状況を踏まえ、給与の適正化に努める必要がある。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
前年度と比較して0.06人増の10.02となっている。前年度と比較すると増加しているが、類似団体平均と比較すると依然として低い水準にある。今後は人口減少が進む中、高まっていく行政ニーズに対して、限られた人的資源の効率的な運用を図り、職員数の適正化に努める必要がある。
実質公債費比率の分析欄
前年度と比較すると1.0ポイント改善し、3.5%となった。改善した要因としては、令和2年度以後、繰上償還を実施してきたことや財政規律ガイドラインで定める地方債発行限度額を遵守したことが挙げられる。類似団体平均と比較すると5.4ポイント、大分県平均と比較すると2.6ポイント低い水準にあるが、財政規律ガイドラインで定める地方債発行限度額を遵守するなど、引き続き改善に取り組む。
将来負担比率の分析欄
令和2年度以後、繰上償還を実施してきたことや財政規律ガイドラインで地方債の発行に限度額を定めていることなどにより、元利償還金が減少した結果、将来負担額は減少し、昨年度と同様比率なしとなった。類似団体平均や大分県平均よりも低い水準にあるが、財政規律ガイドラインで定める地方債発行限度額の遵守や充当可能基金残高の確保に努めるなど、引き続き改善に取り組む。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
人件費における経常収支比率は、前年度と比較して0.5ポイント増の23.7%となっており、類似団体平均と比較すると2.5ポイント低い水準となった。前年度から増加した要因としては、給料表の改定等によるものが挙げられる。類似団体平均よりも低い水準にあるのは、定員管理の状況から類似団体平均よりも職員数が少ないことが想定される。今後も更なる人員配置の見直しや事務改善を図り、人件費の適正化に努める。
物件費の分析欄
物件費における経常収支比率は、前年度と比較して0.4ポイント増の12.5%となっており、類似団体平均と比較すると1.5ポイント低い水準となった。類似団体平均と比べて低い水準となっているものの、物価高騰に伴う委託料の増加や、行政サービスの見直し等により民間委託が増えていく可能性もあるため、動向に注視する必要がある。
扶助費の分析欄
扶助費における経常収支比率は、前年度と比較して0.5ポイント増の9.3%となっており、類似団体平均と比較すると0.8ポイント高い水準となった。前年度から増加した要因としては、生活保護扶助費助成事業や障がい者自立支援給付事業の増などが挙げられる。資格審査の適正化等を図り、増加傾向に歯止めをかけるように努める。
その他の分析欄
その他の経常収支比率は、前年度と比較して0.6ポイント減の13.1%となっており、類似団体平均と比較すると0.3ポイント高い水準となった。前年度から減少した主な要因としては、公営企業会計の法適化に伴い、繰出金による拠出から補助費等による拠出に変更となったことが挙げられる。後期高齢者医療特別会計や介護保険特別会計に係る繰出金は増加しており、また、維持補修費等も増加傾向にあるため、保険料の適正化や施設の更新、統廃合等を図るなど、引き続き財政健全化に取り組む必要がある。
補助費等の分析欄
補助費等における経常収支比率は、前年度と比較して0.4ポイント減の14.9%となっており、類似団体平均と比較すると1.7ポイント高い水準となった。前年度から減少した要因としては、一部事務組合が発行した地方債の償還が終了したことなどによる一部事務組合への負担金の減少や、訪問看護事業の算定方法見直しに伴う病院事業会計への負担金等の減少が挙げられる。今後は一部事務組合の施設更新に伴う負担金の増加が見込まれることから、中長期的な推移に留意する必要がある。
公債費の分析欄
公債費における経常収支比率は、前年度と比較して1.1ポイント減の15.8%となっており、類似団体平均と比較すると2.8ポイント低い水準となった。財政規律ガイドラインで定める地方債発行限度額を遵守した結果、公債費は年々減少傾向にあり、今後も地方債の計画的な発行に努め、公債費の適正化を図る。
公債費以外の分析欄
前年度と比較して0.4ポイント増の73.5%となり、類似団体平均と比較すると1.2ポイント低い水準となった。昨今の物価高騰などの影響から前年度からは増加となっているが、継続的な行財政改革の実施による歳出全体にわたる事務事業や経費の見直しと、積極的な企業誘致や移住定住促進、市税の徴収強化による自主財源の確保により、歳入歳出の両面で財政構造の改善に努めた結果、類似団体平均よりも低い水準となったと考えられる。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
総務費の住民一人当たりのコストは、前年度と比べて22,917円増の169,258円となっている。令和6年度は突発的な災害の備えや今後の施設更新等を見据え基金の積立てを行った結果、類似団体平均よりも高い水準となった。民生費の住民一人当たりコストは、前年度と比べて755円増の239,106円となっている。民生費総額としては減少しているものの、人口が減少したことにより住民一人当たりコストは増加した。類似団体平均と比べて依然として高い水準にあることから、生活保護扶助費助成事業や障がい者自立支援給付事業の資格審査等の適正化を図り、改善に努める必要がある。農林水産業費の一人当たりコストは、前年度と比べて1,266円増の52,363円となっている。漁港の物揚場の補修工事に係る水産物供給基盤機能保全事業や、市内農家の施設整備を助成するおおいた園芸産地づくり支援事業が増加したことが要因として挙げられる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり763,325円となっている。義務的経費のうち、人件費については住民一人当たり115,235円、公債費については住民一人当たり66,005円と類似団体平均よりも低い水準となっているものの、扶助費については住民一人当たり159,538円であり、類似団体平均と比較すると29,925円高くなっている。障がい者自立支援給付事業が増加傾向にあることが要因であると考えられるため、資格審査の適正化等を図り、増加傾向に歯止めをかけるよう努める必要がある。投資的経費のうち、普通建設事業費については住民一人当たり64,963円となっている。財政規律ガイドラインで定める地方債発行限度額の遵守とともに、普通建設事業費についても適正化に努めた結果、昨今は類似団体平均よりも大幅に低い水準で推移しているが、今後は老朽化する施設の更新等も実施していく必要がある。災害復旧事業費については、令和6年台風第10号の被害により大きく増加し、住民一人当たり23,766円となっている。被災箇所の復旧は未だ完了していないため、以後の複数年にわたり高い水準で推移することが想定される。その他の経費については、繰出金が住民一人当たり63,764円となっており、類似団体平均よりも高い水準となっているため、保険料の適正化等に取り組む必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
財政調整基金残高については、適切な財源の確保と歳出の精査によって取崩しを回避しており、前年度と同水準を維持している。実質収支額については、適正水準を確保している。基金の積立てや取崩しを加味した実質単年度収支についても黒字を確保しているものの、減少傾向にあることから、今後も行財政改革に基づく事務事業や経費の見直しを継続していく必要がある。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
全会計で黒字計上となっており、山香病院事業会計、次いで一般会計、水道事業会計の順となっている。総体である連結実質赤字比率は-30.70と前年度よりも改善している。主な改善要因としては、一般会計において前年度は実施していた繰上償還を実施しなかったこと等による歳出総額の減に伴う実質収支の増加や、山香病院事業会計において流動資産が62,115千円増加したことが挙げられる。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
実質公債費比率は3.5%となり、前年度の4.5%から1.0ポイントの改善となった。改善した要因としては、令和2年度以後、繰上償還を実施してきたことや財政規律ガイドラインで定める地方債発行限度額を遵守したことで、元利償還金が減少したためである。今後も財政規律ガイドラインで定める地方債発行限度額の遵守や繰上償還の検討・実施により、実質公債費比率の改善に努める。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
将来負担比率は比率なし(-19.6%)となり、前年度-22.5%から2.9ポイント悪化したものの、依然として健全な状況にある。一般会計等に係る地方債現在高は減少しているが、公営企業債等繰入見込額等が増加したことや、財政規律ガイドラインで定める地方債発行限度額の遵守に努めた結果、充当可財源源等である基準財政需要額参入見込額が減少したことが悪化要因として挙げられる。基準財政需要額参入見込額が減少してはいるものの、今後も財政規律ガイドラインで定める地方債発行限度額の遵守に努め、引き続き将来負担比率の改善に努める。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)財政調整基金と減債基金については、取崩しを行わず、決算剰余金分等を積み立てた結果、財政調整基金は177,440千円の増、減債基金は221,966千円の増となった。その他特定目的基金については、各種事業の財源としてふるさと杵築応援基金を447,500千円、地域活力創出基金を270,000千円取り崩したものの、それぞれ積立ても行ったため、その他特定目的基金全体の基金残高は124,198千円の増となった。これらの結果、基金全体としては、523,604千円の増となった。(今後の方針)昨今の物価高騰に伴う様々な経費の増加に対する備えや更新が遅れている庁舎等の建替等の財政需要に対応できるよう、積み増しを検討していく。
財政調整基金
(増減理由)決算剰余金分163,000千円、基金運用分4,677千円、基金利子分9,763千円を積立て、取崩しを行わなかったため、基金残高は増加し、3,037,716千円となった。(今後の方針)突発的な災害への備えや今後想定される物価高騰に伴う様々な経費の増加等の財政需要に対応できるよう、積み増しを検討していく。
減債基金
(増減理由)普通交付税の臨時財政対策債償還基金費分56,066千円、基金利子分570千円、一般財源剰余分165,330千円を積立て、取崩しを行わなかったため、基金残高は増加し、392,377千円となった。(今後の方針)地方交付税や市税等の歳入の状況、地方債残高や公債費の推移を踏まえ、繰上償還の実施時期を検討し、減債基金の運用を行っていく。
その他特定目的基金
(基金の使途)地域活力創出基金:感性豊かで活力あふれるまちづくりの推進に寄与する市民の連携強化や地域振興を図る施策に活用ふるさと杵築応援基金:ふるさと杵築を守り元気づける施策の推進に活用(増減理由)地域活力創出基金:工業団地整備等に係る事業やコミュニティバスの運行に係る事業などに充当するため270,000千円取り崩したものの、一般財源剰余分等を433,669千円積み立てたため、基金残高は増加し、910,849千円となった。ふるさと杵築応援基金:こども医療費の助成に係る事業や企業立地を支援する事業などに充当するため447,500千円取り崩し、ふるさと納税寄附金の実績により392,127千円積み立てた結果、基金残高は減少し、412,019千円となった。(今後の方針)老朽化の進む庁舎や公共施設、インフラ施設の更新やその他大型事業に備えるため、市有施設整備基金や庁舎等複合施設整備基金については積み増しを行っていく予定である。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率について、令和5年度は68.5%と、類似団体と比較し3.8ポイント、全国平均と比較し3.7ポイント高い結果となっており、有形固定資産の老朽化が進んでいることがわかる。当市では公共施設等総合管理計画にて策定時から20年間で公共施設の延べ床面積を30%削減することを目標としており、今後は住民ニーズの把握に努め、財政状況も考慮しながら、固定資産の効率的な運用と計画的な設備投資により、適正な管理に取り組んでいく必要がある。
債務償還比率の分析欄
令和5年度の債務償還比率は550.4%で、前年度と比較すると57.9ポイント改善し、類似団体と同水準を維持している。しかしながら、全国・大分県平均と比較すると高い傾向にあることから、今後も引き続き繰上償還の実施や公共事業の適正化による計画的な地方債の発行を実施し、財政の健全化に努める必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
令和5年度は令和4年度に引き続き、将来負担比率の計算上の分子の金額(将来負担額-充当可能財源等)が、マイナス値であったことから、「比率なし」との結果となった。今後も定期的な繰上償還による地方債残高の圧縮や充当可能基金の適切な運用による残高確保等に努め、将来負担比率の改善を引き続き進めていく。有形固定資産減価償却率については、類似団体、全国平均と比較し高い水準にあることから、引き続き固定資産の効率的な運用と計画的な設備投資により、適正な管理に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
令和5年度は令和4年度に引き続き、将来負担比率の計算上の分子の金額(将来負担額-充当可能財源等)が、マイナス値であったことから、「比率なし」との結果となった。実質公債費比率については、前年度と比較すると、2.1ポイント改善し、4.5%となり、類似団体平均値と比較しても、低い割合となっている。改善の要因としては、令和2・3・4年度に行った繰上償還の影響により元利償還金が減少したことが挙げられる。今後も、地方債発行の平準化等を進めていき、実質公債費比率の改善に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
令和5年度の橋りょう・トンネルの有形固定資産減価償却率については、類似団体より20.1ポイント高い84.5%となっており、老朽化が進んでいることがわかる。令和4年度に資産の見直しを行ったことにより大幅に数値が増加しており、今後は「杵築市橋梁長寿命化修繕計画」、「杵築市トンネル長寿命化修繕計画」等に基づき、適正な維持管理に努めていく必要がある。令和5年度の公営住宅の有形固定資産減価償却率については、類似団体より18.9ポイント高い90.5%となっている。今後は「杵築市公営住宅等長寿命化計画」に基づき、長期的な視点での更新・統廃合等を進める必要がある。令和5年度における学校施設や児童館の有形固定資産減価償却率については、類似団体より大きく下回ってはいるものの、他の公共施設同様に維持管理に要する経費の増加等に留意しつつ適正管理に努めていく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
令和5年度の図書館の有形固定資産減価償却率は、類似団体より17.2ポイント低い29.0%となっている。平成29年度に図書館を新規整備したことにより、全国平均や大分県平均と比べても低い値となっている。令和5年度の福祉施設の有形固定資産減価償却率は、類似団体より10.4ポイント低い49.4%となっている。令和2年度から健康推進館を分類に追加したことにより大きく数値が減少している。令和5年度の庁舎の有形固定資産減価償却率は、類似団体より13.4ポイント高い62.3%となっており、全国平均と比べても高い数値となっている。今後は庁舎の建て替えも含めた在り方を検討していく必要がある。各施設とも公共施設等総合管理計画に基づく適正管理や市の財政状況、住民ニーズ等を把握した上で統廃合や複合化を検討し、将来への負担を増やさないように整備を検討していく必要がある。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等の資産総額は、前年度末から4,510百万円減少し、減少率は3.5%であった。資産のうち、物品を除いた償却資産の割合は80.3%と高く、これらは将来的に公共施設の維持管理や更新に係る支出を伴うものである。このため、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、施設の統廃合などを検討し、公共施設の適正な管理に努める必要がある。一般会計等の負債総額は、前年度末から1,497百万円減少し、減少率は6.6%であった。負債の中で最も減少額が大きかったのは地方債であり、1,571百万円の減少となっている。今後も、公債費の将来的な負担を踏まえ、計画的な起債と償還を行い、地方債の適正な管理に努める。特別会計を加えた全体では、前年度末から資産総額が4,537百万円減少し、減少率は3.0%、負債総額は1,767百万円減少し、減少率は4.5%であった。特別会計に属する資産が計上されていることにより、一般会計等に比べて資産総額は21,078百万円多く、負債総額も16,229百万円多くなっている一部事務組合等を加えた連結では、前年度末から資産総額が4,807百万円減少し、減少率は3.1%、負債総額は2,021百万円減少し、減少率は5.0%であった。連結資産には、一部事務組合等の資産を負担割合に応じて計上していることなどが影響しており、一般会計等に比べて資産総額は24,447百万円多く、負債総額も17,530百万円多くなっている
2.行政コストの状況
一般会計等行政コスト計算書における経常費用は21,309百万円である。今後も大きな金額の計上が見込まれるのは減価償却費であり、金額は5,688百万円、前年度と比べて49百万円の減少となっている。減価償却費は純行政コストの27.2%を占めており、年間5,688百万円のペースで資産の老朽化が進行していると捉えることができる。このため、施設の集約化や大規模修繕事業への着手など、公共施設等の適正管理に取り組み、経費全体(トータルコスト)の圧縮に努める必要がある。特別会計を加えた全体では、特別会計にかかる使用料及び手数料等の収入が計上されていることから、一般会計等と比べて経常収益が3,503百万円増加している。一方で、負担金や補助金を行政コスト計算書の補助金等に計上しているため、移転費用が5,880百万円多くなっており、最終的な純行政コストは一般会計等と比べて6,998百万円多くなっている。一部事務組合等を加えた連結では、一部事務組合等の事業収益が計上されていることから、一般会計等と比べて経常収益が3,548百万円増加している。一方で、人件費や物件費などの経常費用も15,477百万円多くなっており、結果として純行政コストは一般会計等と比べて11,972百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収や国・県からの補助金などによる財源は17,482百万円であり、純行政コスト20,930百万円を下回っている。この結果、本年度の差額は▲3,448百万円となり、純資産残高は最終的に▲3,013百万円の変動となった。今後も、地方税の徴収業務の強化やふるさと納税制度の活用などを通じて、税収等の増加に努める必要がある。特別会計を加えた全体では、国民健康保険税や介護保険料などが税収等に含まれるため、一般会計等と比べて財源が7,296百万円増加している。ただし、人件費や物件費などの純行政コストも増加しているため、全体純資産変動計算書における本年度差額は▲3,150百万円となり、純資産残高は最終的に▲2,770百万円の変動となった。一部事務組合等を加えた連結では、一部事務組合等の歳入等が按分の上で含まれることから、一般会計等と比べて財源が12,256百万円増加している。一方で、純行政コストも増加しているため、連結純資産変動計算書における本年度差額は▲3,164百万円となり、純資産残高は最終的に▲2,786百万円の変動となった。
4.資金収支の状況
一般会計等資金収支計算書において、業務活動収支は1,792百万円の黒字であった。一方、投資活動収支は、固定資産の整備や基金の積立・取崩を行った結果、▲566百万円の赤字となった。財務活動収支は、地方債の償還額が発行収入を上回ったことにより1,571百万円の赤字となり、最終的な本年度末資金残高は前年度から▲345百万円の減少となり、残高は498百万円となった。今後も、地方債の適正な管理に努める必要がある。特別会計を加えた全体では、国民健康保険税や介護保険料などの収入が含まれる一方、特別会計としての支出も含まれることから、業務活動収支は2,953百万円の黒字となっている。投資活動収支は、特別会計における基金積立などの資産形成を実施したことにより906百万円の赤字となった。財務活動収支は、地方債の償還額が発行収入を上回ったことから▲1,821百万円の赤字となり、最終的な資金残高は前年度から226百万円増加し、3,411百万円となった。一部事務組合等を加えた連結では、一部事務組合等の収入の一部が含まれるとともに、人件費や物件費などの支出も増加しているため、業務活動収支は3,178百万円の黒字となっている。投資活動収支は、一般会計等から連結に至るまでの資産形成が計上されており、▲906百万円の赤字となった。財務活動収支は、地方債の償還額が発行収入を上回ったことから▲2,100百万円の赤字となり、最終的な資金残高は前年度から172百万円増加し、3,889百万円となった。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
住民一人当たりの資産額は、合併前の自治体単位で整備された公共施設等を多く保有していることから、非合併団体よりも施設数が多く、類似団体の平均を上回っている。前年度末と比較し、6.5万円減少しているものの、これは減価償却により資産合計額が減少したことによる。将来的な公共施設の修繕や更新に伴う財政負担を軽減するため、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化や複合化を推進し、保有量の適正化に取り組む必要がある。歳入額対資産比率は、類似団体の平均を上回る結果となったが、前年度と比較すると0.19年の減少となっている。これは、歳入総額の減少率以上に、資産合計が減少したことによる。有形固定資産減価償却率は、高度経済成長期に整備された資産が多く、更新時期を迎えつつあることから、類似団体よりも高い水準にある。また、1年分の減価償却が進んだことにより、前年度比で1.6ポイント上昇している。今後も、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設に対して点検・診断を実施し、計画的な予防保全による長寿命化を図ることで、公共施設の適正管理に努める必要がある。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体の平均よりも高い水準にある。令和5年度においては、税収等の財源が純行政コストを下回ったことにより純資産は減少したが、資産の減少幅がそれを上回ったため、結果として純資産比率は前年度から0.6ポイント増加している。なお、純資産の減少は、将来世代が利用可能であった資源を、過去および現世代が消費し、その便益を享受したことを意味する。このため、経常的な経費の見直しを行い、行政コストの削減に努める必要がある。将来世代負担比率については、類似団体の平均を下回っており、健全な水準にある。今後も、地方債の計画的な発行を実施することで地方債残高の適正な水準を維持し、将来世代の財政負担の軽減に努めていく必要がある。
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストは、類似団体の平均を上回っており、純行政コストのうち27.2%を占める減価償却費は、行政コストを押し上げる要因の一つと考えられる。減価償却費は、過去に整備された公共施設等の資産が老朽化し、償却が進んでいることを反映している。今後も、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、施設の集約化や複合化を推進することで、施設の保有量を適正化し、減価償却費や物件費などの経常的な支出の抑制に努める必要がある。これにより、行政コスト全体の適正化と、持続可能な財政運営の実現に努めていく。
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は、類似団体の平均を上回っているが、前年度と比較して3.8万円の減少となっている。これは、地方債の償還が進んだことなどによるものであり、今後も計画的な起債および償還を通じて、地方債残高の圧縮に努める必要がある。業務・投資活動収支は1,352百万円の黒字となっている。これは、投資活動収支の赤字額が、基金の積立支出および取崩収入を除いた業務活動収支の黒字額を下回ったことによるものである。類似団体の平均を上回る水準ではあるが、投資活動収支が赤字となっている背景には、地方債を活用して公共施設等の必要な整備を実施したことがある。このような財政運営は、将来的な資産形成と住民サービスの維持・向上を目的としたものであり、引き続き、財政の健全性を確保しつつ、効率的な資金運用と施設管理に取り組んでいく。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体の平均よりも低い水準にある。これは、行政サービスの提供に対して、住民が直接負担している費用の割合が相対的に少ないことを示している。一方、経常費用の中でも減価償却費の占める割合は大きく、5,688百万円に達している。これは、過去に整備された公共施設等の資産が老朽化し、償却が進んでいることを反映している。今後も、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、老朽化した施設の集約化や複合化を進めることで、施設の総量を適正化し、減価償却費や光熱水費等の物件費をはじめとした経常費用の削減に努め、財政負担の軽減と持続可能な施設運営の実現を図っていく必要がある。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
このページで何が分かりますか?
大分県杵築市の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
ページ上部の関連リンクから、この自治体に紐づく地方公営企業ページへ移動できます。