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地方財政ダッシュボード

和歌山県北山村の財政状況(2022年度)

🏠北山村

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

山間部の過疎地であり、人口減少や高齢化の進行に加え、村内に中心となる産業もないことから村税等の自主財源の増加は今後も見込めない状況にある。財政力指数は0.13で類似団体の平均値よりも下回っており、地方交付税への依存度が高い状況であるが、その交付税も長期的には減少傾向であり、ふるさと納税の寄付金は増加しているものの国の制度見直し等により経常的な財源と見込むことは難しく、安定した財源確保が難しい状況にある。

経常収支比率の分析欄

令和3年度以降、普通交付税の増加により83.2%と改善したものの、令和4年度は86.2%となり、依然類似団体の平均を上回る状況にある。経常的支出については公債費の増加や、物件費の増加が大きく影響しており、デジタル化への対応などでシステム関連費用が増加している。情報関連経費は小規模団体ほど相対的な負担が大きく、システムの標準化や共同化等による経費の節減に努める必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口一人当たり人件費・物件費は令和4年度で2,526,109円と依然として高い水準にあるが、要因として人口が類似団体の中でも特に少ないことで人件費や事務費などの費用が相対的に高くなることや、ふるさと納税収入の増加で関連費用が増加していることが影響している。他の要因として、システム関連経費の改修費用や維持費用の負担が大きく、デジタル化への対応により、今後も費用の増加を見込んでいる。人件費については令和5年度以降、職員の退職が控えており、その後も再任用職員や会計年度任用職員の活用等を検討している。

ラスパイレス指数の分析欄

近年は定年を迎える職員が多くなり数値も上昇しているが、令和4年度以降、職員の定年退職等により、数値も低下していく見込み。今後は再任用職員や会計年度任用職員の活用も検討している。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

令和4年度における人口千人当たり職員数は49.50人と類似団体平均値を上回る。人口が減少する中で、行政に求められる業務は増加しており、人員の削減が難しい状況。

実質公債費比率の分析欄

簡易水道事業債の増加や公共事業等の実施により7.6%と前年度の6.3%から大きく上昇しており、今後も上昇を見込んでいる。地方債の大半は過疎対策事業債や辺地対策事業債等の交付税算入率の高い地方債を活用している。実質公債費率の上昇は懸念事項ではあるものの、実質的な財政負担の軽減のため今後も活用していく見込みである。実質公債費率と将来負担比率には今後も特に注視していく必要があり、地方債の繰上償還も検討している。

将来負担比率の分析欄

将来負担額を充当可能財源等が上回っているため将来負担比率はない。今後じゃばら加工場の建設や公共施設等の大規模修繕等による地方債残高や基金の取崩の増加を見込んでいる。ふるさと納税収入も制度見直しによりこれまでのような基金積立は今後は見込めない状況。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

人件費の引上げ等により30.3%と上昇している。令和5年度以降職員の多くが定年退職を迎え、再任用職員や会計年度任用職員に切り替わることで人件費も減少していく見込みである。

物件費の分析欄

事務費や経常的な維持管理費、情報システム関連経費等依然として物件費は高い水準にあり、委託費の見直しや事務用品等のコスト管理意識の向上に努める等、経費抑制に努める必要がある。

扶助費の分析欄

特定財源が減少したことで一般財源等が増加し、前年度の数値を上回った。扶助費の水準は前年度と同水準であるが長期的には増加傾向にある。今後も高齢化による増加が見込まれており、各種健診や健康増進事業等の取り組みを今後も進めていく。

その他の分析欄

その他については主に特別会計への法定繰出金であり、医療給付費や介護給付費の増加により今後も増加を見込む。

補助費等の分析欄

毎年村内の公益的団体に対し、多くの補助金を支出している。また廃棄物処理や消防救急業務の負担金等、行政サービスの実施のための負担金も多く支出している。

公債費の分析欄

過年度の公共事業の実施による公債費が増加により経常収支比率は悪化した。今後も大型公共事業を予定しているほか、公共施設の老朽化が進んでおり、長寿命化補修による公債費も増加する見込みである。公債費の増加に対応するため、地方債の繰上償還も検討している。

公債費以外の分析欄

令和3年度以降普通交付税の大幅な増加により経常収支比率は改善しているが、支出はむしろ増加傾向となっている。人件費の増加やデジタル化等の新たな経費の増加も見込んでいるが、交付税以外の経常収入の増加は見込めない状況。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

ふるさと納税収入の増加で関連する業務費用も増加したことで総務費については引き続き高い水準となっている。消防業務を委託料の増加や消防団員の報酬改定を行ったことで今年度は消防費が増加。高齢化率の高い過疎地でサービスを実施するため、保育所運営や村社会福祉協議会への補助や特別会計への繰出金を多く支出しており民生費については例年高い水準である。特産品加工施設の建設により商工費で大きく増加、学校の改修工事で教育費が増加する。農林水産業費については林道開設工事や林道改良工事を継続事業として実施していることから当面高い水準で推移していくことが予想される。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

特別職1名の増員や消防団員の報酬改善、会計年度任用職員職員への期末手当の増加などにより人件費が増加している。補助費の増加は主に消防業務の負担金の増加や高齢者福祉センターの運営経費の増加によるものである。物件費はふるさと納税収入の増加により、委託料などの関連経費が大きく増加したことで、普通建設事業費はじゃばら加工場建設事業や公共施設の長寿命化工事により大きく増加している。全体的に公共施設が老朽化してきており、修繕費用の増加で維持補修費も増加している。ふるさと納税収入の増加や地域振興事業に関する企業からの協力金を積立てたことで積立金では大きく増加した。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

平成30年度以降実質収支の悪化により財政調整基金残高が大きく減少することとなったが令和3年度は普通交付税の増加により収支は改善している。ふるさと納税収入が増加しており特定目的基金が大きく増加していることから、当面は特定目的基金を優先的に活用して一般財源の負担を可能な限り減らし、財政調整基金を標準財政規模の100%前後を確保することを目標としている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

令和4年度現在までいずれの会計においても赤字額は発生しておらず、連結実質赤字比率は算出されていない。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

簡易水道再編事業や林道開設事業の地方債償還が開始されたことで元利償還金が増加している。今後も村営住宅建設やじゃばら加工場建設に伴う元利償還金の更なる増加を見込んでいる。また公共施設の老朽化が進んでおり、近い将来大規模な改修が必要になることが想定されている。地方債の大半は交付税算入率の高い地方債を活用しているが、実質公債費比率の上昇には注視していく必要がある。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

将来負担額を充当可能財源が上回る状況が続いているが、今後大型事業の実施により地方債残高も大きく増加する見込みである。ふるさと納税収入が好調であり今期も充当可能基金が大幅に増加しているが、制度の見直しにより今後はこれまでのような積み立てはできなくなる状況である。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)普通交付税の増加等により財政調整基金では前年度比73百万円の増加となる。ふるさと納税収入の増加によりふるさとむらづくり基金で183百万円の増加、地域振興事業に関する協力金等の収入によりふるさと基金で159百万円増加し、基金総額では前年度比で415百万円の増加となった。(今後の方針)財政調整基金については標準財政規模の100%前後を目標に今後も積み立てを続ける予定である。ふるさと納税収入が増加したことで基金総額では増加したが、制度見直し等により今後は大きな積立ては見込めない状況。ふるさと基金に積み立てた159百万円については翌年度のじゃばら加工場建設事業の財源として全額を取崩す予定。

財政調整基金

(増減理由)普通交付税の増加やふるさとむらづくり基金等の特定目的基金を活用したことで令和4年度は73百万円の積立を行っている。(今後の方針)財政調整基金については標準財政規模の100%の6億円程度をを目標に今後も積み立てを続ける予定である。

減債基金

(増減理由)利息分のみの増加。(今後の方針)公共事業の増加により地方債残高が増加しており、実質公債費比率も上昇していることから繰上償還も検討しており、減債基金の積立を行う予定。

その他特定目的基金

(基金の使途)ふるさとむらづくり基金地域振興・医療福祉・教育子育て・村長が必要と認める事業。福祉基金社会福祉や保健福祉活動の強化及び振興を図り、住民福祉の向上に寄与する経費に充てる。ふるさと基金歴史や文化、産業などを活かした地域づくりを行うための基金。安心安全まちづくり基金災害時の復旧や防災施設整備事業に活用。若者定住促進基金若者の村内定住を促進するための事業に活用。(増減理由)ふるさと納税収入が増加しており、取崩を上回る額の積立を行ったこと。第3セクターからの寄付金収入の一部と企業からの協力金ををふるさと基金へ積立している。今後じゃばら加工場建設の財源として活用する。(今後の方針)厳しい財政状況の中でふるさと納税収入は貴重な収入源であり、福祉や子育て、公共工事等様々な事業に活用しているが、制度の見直し等もあり今後は大きな収入は見込めない状況。今後も事業に活用しつつ、将来に備え財政調整基金や減債基金への積立を増加させていく予定。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

近年新設した橋りょうやトンネル等のインフラ資産の割合が大きく、全体の有形固定資産減価償却率では類似団体を上回っているが、庁舎や公共施設の老朽化は進行しており今後計画的な改修工事が必要である。令和4年度は新たな資産形成に繋がる事業が前年度より少なく、減価償却率は前年度を下回った。

債務償還比率の分析欄

充当可能な基金を確保しているため債務償還比率は全国平均、和歌山県平均を下回っている。今後じゃばら加工場新設事業や老朽化した公共施設の改修工事を控えているため、地方債残高の上昇とともに比率も上昇することを見込みである。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

基金総額が増額しており、将来負担比率については将来負担額を充当可能財源が上回る状況が続いているが、公共工事等の実施により地方債残高は年々上昇している。有形固定資産減価償却比率については類似団体平均を下回ってはいるが、数値以上に公共施設の老朽化が進んでいる状況であり、計画的な修繕工事を実施していく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

簡易水道再編事業や大型公共工事の実施により実質公債費比率は年々上昇しており、今後の事業実施によりさらなる上昇を見込んでいる。増加する地方債の大半が過疎対策事業債や辺地対策事業債等の交付税算入率の高い地方債であり、実質的な負担軽減のため活用している。将来負担額を充当可能財源が上回っているため将来負担比率はないが、今後の公債費比率の上昇に備え、地方債の繰上償還も検討している。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

公民館、公営住宅の有形固定資産減価償却率が高く、類似団体平均を上回っており老朽化が進んでいる状況。学校施設については令和4年度修繕工事を実施しており、今後も大規模な長寿命化工事を予定している。公民館については北山村村民会館の老朽化がかなり進んでおり、軽微な修繕は行っているものの今後大規模な工事を実施するか検討している。橋りょう・トンネルの有形固定資産減価償却率が低く、全体的な数値を押し下げている要因であるが、数値以上に施設の老朽化が進んでいる状況である。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

体育館、庁舎の有形固定資産減価償却率が高くなっており老朽化がかなり進んでいる状況。施設の長寿命化工事や更新を検討しているが多額の費用が必要。中学校等他の施設の有形固定資産減価償却率も高い状況で本格的な老朽化対策が必要となっている。全体的に一人当たり面積も全国平均より高く維持管理費用の増加も課題である。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等の資産総額で8,372百万円と前年度の7,755百万円から617百万円の増加、負債総額では1,780百万円と前年度の1,734百万円から46百万円増加している。資産合計が大きく増加した主な要因は、じゃばら加工場建設事業等による有形固定資産の増加やふるさと納税収入が引き続き好調であったことによる基金総額が増加したためである。建設工事に伴う地方債の新規発行により負債では地方債残高が増加している。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において純経常行政コストは1,408百万円となり前年度比で156百万円の減少となった。減少の主な要因は経常収益の増加であり、国道改良工事に伴う土捨料の大幅な増や地域振興事業に関する協力金として電源開発からの臨時収入があったためで経常費用は前年度比で増加している。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

臨時的な収入により純行政コストが減少したことや引き続きふるさと納税収入が好調であったことで基金総額が増額した影響もあり、純資産残高は6,592百万円と前年度から571百万円増加した。令和2年度以降純資産が順当に増加しているものの、制度見直しによるふるさと納税収入の減少や大型工事による地方債の増加で今後は純資産の増加は鈍化していくと見込まれている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等の業務活動収支は人件費やふるさと納税事業に伴う物件費等の業務費用が増加したものの、引き続きふるさと納税収入が好調であったことや土捨て場使用料、法人からの協力金等の臨時的収入があったことで725百万円となり、前年度の496百万円を大きく上回った。投資活動収支では公共施設等の整備で基金取り崩しを行ってはいるが、それ以上に基金積立金で増加しており、投資活動収支は▲725百万円となった。公共事業実施のための地方債発行により地方債残高が増加しており、財務活動収支では44百万円と前年度の▲13百万円からプラスに転じている。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

じゃばら加工場建設事業等による固定資産の増加やふるさと納税収入による基金総額増加により資産合計で大きく増加し、住民一人当たり資産額で類似団体平均を上回る状況が続いている。歳入額対資産比率ではふるさと納税収入の増額による歳入総額の影響が大きく、令和4年度は土捨て場使用料や法人からの協力金等による臨時的収入があったことで3.39ポイントから3.00ポイントへ低下し、類似団体平均を下回る結果となっている。有形固定資産減価償却率は52.3%と類似団体の平均値を下回っているが、近年新設したトンネル等のインフラ設備が全体平均を押し下げているためで、個別で見ると多くの施設で老朽化が進んでおり、今後計画的な修繕を必要としている。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

ふるさと納税収入等による基金総額の増加で純資産が前年度比で571百万円増加している。同様に資産合計も617百万円増加しており、純資産比率は1.1%増加した。公共工事実施による地方債残高の増加で将来世代負担比率では22.3%で類似団体平均値を上回っている。今後も公共事業の実施による地方債の発行で増加していく見込みであり、地方債の繰上償還も検討している。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

人口規模が特に小さいため行政コストは総じて高く、一人当たりの行政コストは348.6百万円と類似団体平均を大きく上回る。今後は採用の見直しや標準化、共用化等による情報関連コストの軽減、新たな財源の確保や生産性拡大のための投資などを中長期的に取り組む必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

類似団体の中でも人口規模が特に少ないため、住民一人当たり負債額は440.6万円と類似団体の平均値を大きく上回っているが資産総額でも大きく上回っている状況である。今後事業の実施により負債額も増加していく見込みであるため、繰上償還による地方債の減額も検討している。基礎的財政収支は地方交付税の増加やふるさと納税収入の増加による業務活動収入の増や公共事業等の投資活動支出の減により415百万円となり、類似団体平均値の185.4百万円を上回った。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

ふるさと納税関連経費や人件費の増加で経常費用も増加しているが経常収益が大きく増加したことで受益者負担比率は18.6%となり、前年度の3.4%を大きく上回り、類似団体平均値をも上回った。ただし臨時的収入が大きかったことによる一過性のものであり、翌年度以降は平年並みに低下する見込み。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,