山梨県大月市の財政状況(最新・2024年度)
山梨県大月市の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
大月市
簡易水道事業
簡易水道事業
中央病院
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特定環境保全公共下水道
収録データの年度
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概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
人口の減少(令和2年国勢調査比-11.4%)や高齢化の進展に加え、市内に中心となる産業基盤が乏しいことなどから財政基盤は弱く、令和2年度の0.66から令和6年度の0.60へと低下傾向が続いている。当市では事業者が大規模な機械を所有しているため、市税に占める固定資産税(償却資産)の割合が高いのが特徴である。その結果、税収は類似団体に比べて多い状況にある。類似団体平均(0.54)は上回っているものの、今後も人口減少が見込まれることから、定員管理・給与の適正化等による歳出削減を実施するとともに、滞納額の圧縮や税収の徴収率向上対策を中心とする歳入確保に努め、財政基盤の強化を図る。
経常収支比率の分析欄
扶助費及び公債費の増加により、類似団体平均(92.5%)は下回っているものの90.9%と依然として高い水準にある。前年度(92.1%)からは1.2ポイント改善しているが、高齢化の進展に伴う社会保障関係経費の増加により、今後も上昇圧力が続くことが見込まれる。扶助費については資格審査等の適正化による抑制を図るとともに、新規採用の抑制等による人件費の削減など引き続き事業の精査、職員の適正配置により、行財政改革への取り組みを通じて義務的経費の削減に努める。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体平均(197,101円)に比べ高くなっているのは、主に市の面積が広大(280.25㎢)で支所等を多く配置しなければならないことや、大月短期大学及び消防本部の設置による人件費負担が大きいことが要因である。また、保有する公共施設も多いことから、その維持管理に費用を要している状況である。引き続き、民間委託化やICTの活用等を推進することで、類似団体平均水準への縮減を目標として取り組む。
ラスパイレス指数の分析欄
全国市平均(98.6)を下回っており、国家公務員と比較して給与水準は適正な水準に保たれている。近年は95.7~96.2の範囲で安定的に推移しており、給与の適正化に係る取組の成果が表れている。今後は現在ある各種手当の総点検を行うなど、より一層の給与の適正化に努め、引き続き適正な定員管理と給与の適正化に努めていく。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成19年3月に定員適正化計画を策定したことを契機に、退職者に対する新採用の抑制を進めてきたものの、市の面積が広大(280.25㎢)で行政サービスを維持するために必要な職員数が相対的に多く、人口当たり職員数は類似団体平均と比較して高い水準にある。今後は、住民サービスを低下させることなく、電子化の推進やアウトソーシングの活用を図ることで内部管理事務の見直しを進め、人件費の削減に努める。
実質公債費比率の分析欄
過去に実施した大型整備事業に係る地方債の元利償還が続いていることにより、令和4年度(14.3%)から令和6年度(15.0%)にかけてやや上昇し、類似団体平均を上回っている。今後控えている新庁舎建設事業や大月・猿橋駅周辺整備事業等の整理・縮小を図るなど、起債依存型の事業実施を見直し、公債費負担の軽減に努めていく。
将来負担比率の分析欄
類似団体平均を上回っているが、令和5年度(72.3%)から12%改善している。主な要因としては、地方債現在高の着実な縮減による将来負担額の減少及び財政調整基金等の充当可能基金の積立てによる充当可能財源の増加が挙げられる。一方、公営企業債等繰入見込額(3,425百万円)や退職手当負担見込額(2,065百万円)が引き続き将来負担の主要因となっている。今後も公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は類似団体平均と比較してやや高い水準にある。これは、市の面積が広大(280.25㎢)で行政サービスを維持するために必要な職員数が相対的に多いことや、大月短期大学及び消防本部の単独設置による人件費負担が他市と比べて大きいことが要因である。今後も人件費の高騰が見込まれることから、引き続き適正な定員管理・適正配置を推進して人件費の抑制に努めていく。
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率については、前年度に比べ1.6ポイント上昇した。これは人件費や物価高騰により委託料等の費用が増加したことが要因である。全国平均を下回っている状況であるが、今後も基幹システムの運用経費など増加傾向が見込まれるため、物件費についてはより効果的な方法を検討し、施設の統廃合を進め、効率的な行政運営による経常経費の削減に努める。
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、高齢化の進展に伴う介護・医療関係給付の増加等により上昇傾向である。特に、高齢化率の上昇(人口の減少が続く中で高齢者人口の割合が増加)が主な要因であり、今後も上昇圧力が続くことが見込まれる。類似団体内平均と比較すると下回っているが、今後も制度改正や物価高騰に伴う増加が見込まれるためその動向を注視していく。
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は11.4%と、前年度(15.8%)から4.4ポイント改善しており、全国平均を下回る水準となっている。これは、公営企業会計への繰出金の縮減が主な要因と考えられる。しかし、下水道事業会計・簡易水道事業会計等の公営企業施設の維持管理経費や(地独)大月市立中央病院への繰出金が引き続き発生していることから、今後も一定の水準が続くことが見込まれる。引き続き、下水道事業については経費の節減と料金の適正化による健全化を図り、病院事業については経営改善計画に基づく収支改善を目標として取り組み、普通会計の負担額の更なる縮減に努める。
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているが、社会保障関係経費は今後増加が予想される。また、大月都留広域事務組合等の一部事務組合への負担金(442,012千円)は補助費等を押し上げる要因となっている。さらに、法人等各種団体への補助金は今後増加が予想される。今後も高齢化の進展などによりこの傾向は続くことが見込まれるため、補助金を交付するのが適当な事業を行っているかについて明確な基準を設けて必要性の低い補助金の見直し・廃止を行うとともに経費の縮減に努める。
公債費の分析欄
近年大型の整備事業が集中したことにより地方債残高が高水準で推移してきたため、元利償還金が膨らんでおり、公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っている。さらに下水道事業等の公営企業債の元利償還金に係る繰出金など公債費に類似の経費を合わせると、人口1人当たりの決算額は類似団体平均を大幅に上回っており、公債費の負担は重い状況にある。しかし、地方債残高は着実に縮減していることから、今後は新規地方債の発行抑制を継続することで元利償還金の縮減を図り、健全な財政運営を目指す。
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率については、人件費・扶助費・物件費・補助費等・繰出金のいずれも高い水準で推移しており、財政の硬直化が懸念される状況にある。特に、高齢化の進展に伴う扶助費・繰出金の増加と、行政サービス維持に必要な物件費の高止まりが主な要因である。引き続き定員管理の適正化による人件費の縮減、補助金の見直しによる補助費等の削減、公営企業の経営健全化による繰出金の縮減を三本柱として取り組み、財政の弾力性の回復に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は住民一人当たり約166,100円となっており、類似団体平均と比較して高い水準にある。これは、市の面積が広大(280.25㎢)で支所等を多く配置していることに加え、令和6年度においては財政調整基金等への積立金(1,626,483千円)が総務費を押し上げていることが主な要因である。今後は、ICTの活用や窓口業務の集約化・デジタル化を推進することで内部管理事務の効率化を図り、住民サービスの質を維持しつつ経費の縮減に努める。民生費は住民一人当たり約183,600円となっており、歳出総額の27.4%を占める最大の費目である。高齢化の進展(人口減少が続く中で高齢者人口の割合が増加)に伴う介護・医療関係給付の増加や、障害福祉サービス費の増加が主な要因であり、今後も上昇圧力が続くことが見込まれる。介護予防・健康増進施策の充実や、資格審査等の適正化による給付の適正化を図るとともに、子育て環境の充実にも重点的に取り組み、住民一人当たり民生費の増加抑制を目標として取り組む。衛生費は住民一人当たり約76,100円となっており、類似団体平均と比較して高い水準にある。これは、一部事務組合への負担金が衛生費の大部分を占めていることが主な要因である。病院事業については、経営改善計画に基づく収支改善を進めており、今後は医師・看護師の確保と診療体制の充実による収益向上を図ることで、一般会計からの負担金の縮減を目標として取り組む。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は住民一人当たり約670,701円となっており、義務的経費(人件費・扶助費・公債費)が歳出全体の45.9%を占め、財政の硬直化が懸念される状況にある。人件費は住民一人当たり約127,500円となっており、類似団体平均と比較して高い水準にある。これは、市の面積が広大(280.25㎢)で行政サービスを維持するために必要な職員数が相対的に多いことが主な要因である。今後も引き続き新規採用の抑制や業務の民間委託化の推進により、住民一人当たり人件費の縮減に努める。扶助費は住民一人当たり約105,000円となっており、高齢化の進展に伴い介護・医療関係給付は増加傾向であるが、類似団体平均と比較して低い水準で推移している。人口減少(令和2年国勢調査比-11.4%)が続く中で高齢者人口の割合が増加しており、今後も上昇圧力が続くことが見込まれる。資格審査等の適正化による給付の適正化を図るとともに、介護予防・健康増進施策の充実により、住民一人当たり扶助費の増加を抑制することを目標として取り組む。公債費は住民一人当たり約75,000円となっており、過去に実施した大型整備事業に係る地方債の元利償還が続いていることから、類似団体平均を上回る水準にある。地方債現在高は令和4年度から令和6年度にかけて着実に縮減しており、今後は元利償還金の減少が見込まれる。引き続き新規地方債の発行を抑制し、補助事業の積極的な活用により一般財源の持ち出しを最小化することで、住民一人当たり公債費を縮減することを目標とする。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
行財政改革を着実に進めていることから、実質収支額は513,103千円と継続的に黒字を確保している。ただし、前年度(717,627千円)と比較すると204,524千円減少しており、実質収支比率も9.1%から6.5%へと2.6ポイント低下している。これは、歳出の増加が主な要因である。単年度収支は-204,524千円と赤字となっているが、実質単年度収支は-104,003千円と前年度(-221,746千円)から117,743千円改善しており、財政健全化の取り組みの効果が徐々に現れている。財政調整基金残高は、前年度決算剰余金の積立等に伴い1,228,384千円から1,328,905千円へと100,521千円増加しており、標準財政規模比は約16.8%となっている。今後も、事務事業の見直し・統廃合など歳出の合理化等行財政改革を推進するとともに、決算剰余金を中心とした財政調整基金の積立てを継続し、健全な行財政運営に努めていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
令和6年度決算においては、一般会計(499百万円)をはじめ、大月短期大学特別会計(14百万円)、国民健康保険特別会計(6百万円)、介護保険特別会計(17百万円)、後期高齢者医療特別会計(1百万円)、介護サービス特別会計(0百万円)、簡易水道事業会計(94百万円)、下水道事業会計(55百万円)のすべての会計において黒字を確保しており、連結実質赤字額は生じていない。特別会計については、国民健康保険特別会計において保険税(料)収入の適正な確保と給付の適正化に努めた結果、黒字を維持している。介護保険特別会計についても、介護予防の推進や給付の適正化により健全な財政運営を維持している。公営企業会計については、下水道事業会計(55百万円の黒字)及び簡易水道事業会計(94百万円の黒字)ともに黒字を確保しているが、いずれも一般会計からの繰出金に依存している部分が大きく、独立採算の観点から引き続き経営改善が必要な状況にある。今後は、下水道事業・簡易水道事業ともに経費の節減と料金の適正化を進め、一般会計からの繰出金の縮減を目標として経営健全化に取り組む。引き続き、すべての会計において健全な財政運営を維持するとともに、各公営企業会計の経営改善を推進し、連結ベースでの財政の健全化に努めていく。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
実質公債費比率(3か年平均)は15.0%と、早期健全化基準(25.0%)を大幅に下回っているものの、令和4年度(14.3%)から令和6年度(15.0%)にかけてやや上昇傾向にある。分子の構造を見ると、元利償還金が最も大きな割合を占めており、これは過去に実施した大型整備事業に係る地方債の元利償還が続いていることが主な要因である。また、公営企業債(下水道事業・簡易水道事業)の元利償還金に対する繰入金が準元利償還金の中で大きな割合を占めており、公営企業会計への繰出金が実質公債費比率を押し上げる要因となっている。一方、地方債現在高は着実に縮減しており、今後は元利償還金の減少が見込まれる。引き続き新規地方債の発行を抑制するとともに、公営企業会計の経営健全化による繰出金の縮減を図る。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
将来負担比率の分子を構成する将来負担額については、一般会計等に係る地方債の現在高が最も大きな割合を占めており、平成25年度に発行した第三セクター等改革推進債に加え、病院の独法化に伴い、移行前の未償還債務を引き継いだため、償還金額が増加している。これが将来負担の主な要因となっている。一方、地方債現在高は着実に縮減しており、将来負担額の減少につながっている。また、退職手当負担見込額については、新規採用の抑制により職員数が減少傾向にあることから、今後は縮減が見込まれる。充当可能財源等については、財政調整基金残高(1,329百万円)を含む充当可能基金が将来負担額の一定程度を相殺しており、将来負担比率の抑制に寄与している。今後も、新規地方債の発行抑制による地方債現在高の縮減、財政調整基金・減債基金の計画的な積立てによる充当可能基金の確保、設立法人等の経営健全化による負担見込額の縮減を三本柱として取り組み、財政の健全化に努める。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)令和6年度末の基金残高合計は5,222百万円となっており、前年度末4,844百万円と比較して378百万円増加している。これは、令和6年度において積立金(646,096千円)が積立金取崩し額(545,575千円)を約100,521千円上回ったことにより財政調整基金残高が1,228,384千円から1,328,905千円へと増加したことが主な要因である。また、ふるさと納税が引き続き好調であったため、ふるさと大月応援基金残高が750百万円から869百万円へと増加した。(今後の方針)今後も、決算剰余金を中心とした財政調整基金への積立てを継続するとともに、各特定目的基金については使途の明確化を図りながら計画的な積立て・取崩しを行い、健全な財政運営に努める。また、ふるさと大月応援基金については重要な財源となっているため、寄附額が増加するような返礼品の開発やPRを行い、さらなる増加を目指す。
財政調整基金
(増減理由)財政調整基金残高は、令和5年度末(1,228,384千円)から令和6年度末(1,328,905千円)へと約100,521千円(約8.2%)増加した。これは、令和6年度決算において実質収支が513,103千円の黒字となり、前年度決算剰余金の積立等に伴い残高が増加したことが主な要因である。標準財政規模(7,932,391千円)に対する残高の割合は約16.8%となっており、一定の財政的余裕を確保している。(今後の方針)財政調整基金の残高は、標準財政規模の20%の範囲内となるように努めることとしている。災害への備え等のため過去の実績等を踏まえ、今後も決算剰余金を中心に計画的な積立てを継続する。
減債基金
(増減理由)第三セクター等改革推進債に係る積立によるもの。減債基金残高は令和6年度末400百万円となっており、前年度末328百万円と比較して72百万円増加している。(今後の方針)財産収入などを毎年度計画的に積み立てる予定である。
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設整備基金:大月市新総合計画に定める公共施設整備のために使用する。・ふるさと大月応援基金:寄附金を財源として多様な人々による魅力あるまちづくりに資する目的の基金であり、使途は寄附者が指定する。・地域振興基金:創意工夫ある魅力的なまちづくりを推進するために使用する。・短期大学教育施設整備基金:大月短期大学の教育施設整備及び財政の健全な運営に資するために使用する。・退職手当支給準備基金:大月市職員退職手当支給条例に基づいて支給する職員の退職手当の資金のために使用する。(増減理由)・公共施設整備基金:約61百万円の取り崩しに対して、約122百万円を積み立てることができたので、昨年度末残高より61百万円の増の1,546百万円となった。・ふるさと大月応援基金:ふるさと応援基金では基金を活用した定住促進事業や道路整備事業に充当したことで約604百万円を取り崩したが、取り崩し分を超える723百万積み立てを行うことができたので、結果として119百万円増の869百万円となった(今後の方針)・公共施設整備基金:財産収入などを毎年度計画的に積み立てる予定である。・ふるさと大月応援基金:返礼品等を充実させ、寄附金のを増額を目指し、魅力あるまちづくりの財源に充当する。・地域振興基金:基金の目的に沿った計画的な運用を行う。・短期大学教育施設整備基金:基金の目的に沿った計画的な運用を行う。・退職手当支給準備基金:基金の目的に沿った計画的な運用を行う。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市では、平成28年度に策定し令和4年3月に改訂した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を計画期間の終期である令和29年度までに19%削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化や複合化、除却を進めている。有形固定資産減価償却率については、上昇傾向にはあるものの類似団体内平均値とほぼ同様の伸びである。今後も、それぞれの公共施設等に係る個別施設計画の策定を推進し、当該計画に基づいた施設の適正な維持管理に努めていく。
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は令和3年度以降、類似団体内平均値や全国平均、山梨県平均を大きく上回っている。比率の分母である経常一般財源等の数値は令和4年度とほぼ同水準であったが、比率の分子である将来負担額は地方債残高が順調に減少しており、充当可能な基金も安定的に積立ができていることから、やや改善傾向となっている。引き続き、類似団体内平均値に近づけるよう、取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、地方債の新規発行の抑制及び基金の増加等による充当可能財源が増加した結果、減少傾向にあるが、未だ類似団体内平均値より高い水準である。これは、地方債残高及び公営企業債等繰入見込額が高い数値で推移していることが大きな要因である。さらなる改善を目指すため、地方債の新規発行の抑制及び経常経費の抑制に努めていきたい。有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値と同水準程度を保っている状況である。今後、長期的に比率が改善できるよう公共施設等総合管理計画に掲げた目標を実行し、事業実施にあたっては優先順位を定め、地方債の新規発行の抑制を図り、公債費負担の適正化に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率及び実質公債費比率は、類似団体内平均値を大きく上回っている状況である。将来負担比率は改善傾向にあるが、今後、新庁舎建設事業及び主要駅周辺整備事業等の事業が予定されており、高止まりを見込んでいる。実質公債費比率は、平成29年度に18.3%となり起債許可団体となったが、平成30年度は給食センターのリース契約終了等により17.7%となり起債許可団体から脱っすることとなった。令和元年度以降はふるさと納税が好調である理由から、比率は徐々に改善している状況である。今後も比率改善のため、引き続き公債費の適正化に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、認定こども園・幼稚園・保育所、公営住宅、公民館であり、特に低くなっている施設は、橋梁・トンネルである。認定こども園・幼稚園・保育所については、市で管理する保育所の数が少なく、老朽化が進んでいることから比率が高くなっている。今後、老朽化している既存保育園の整備事業が予定されているため、比率の改善が見込める状況である。公営住宅については、多くが昭和30年代から昭和50年代にかけて建設された建物であるため比率が高くなっている。長寿命化計画等に基づき日々の維持管理や更新計画を進めており、令和5年度は比率が改善した。公民館については、当市の面積が山梨県の市のなかで3番目の広さであり市内各地に多く点在している理由から、老朽化対策や配置の適正化が難しく比率が高い状況である。橋梁・トンネルについては、有形固定資産減価償却率は低くなっているが、一人当たりの有形固定資産(償却資産)額は大幅に上回っている状況である。これは、市道として管理する橋りょうが230橋、トンネルも3本あり、当市の地理的特色が要因である。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は、福祉施設のみであり、それ以外の施設については、類似団体と比較して高くなっており、全体的に老朽化していることが考えられる。図書館については、一人当たりの面積が大きく維持管理にかかる経費も多くなるため、長期的な改修計画を策定し長寿命化を図り、利用者拡大のため利用者のニーズを把握し比率の改善を図っていく必要がある。庁舎及び消防施設については、当市の庁舎が2カ所に存在し、1カ所は消防施設を併設しているため高い比率であると考える。現在、新庁舎整備基本計画を策定し、この計画に基づき新庁舎建設地の用地買収に取り組んでいるが、建設に当たっては将来負担に留意し、最小限の費用で最大限の効果が得られる庁舎になるよう取り組む必要がある。市民会館については、昭和55年に建築され老朽化していることから高い比率である。市民ニーズも高いため長期的な存続を目指し、大規模修繕等により長寿命化を図っていく必要がある。分析表①と合わせ、全体では有形固定資産減価償却率がインフラ資産を含め非常に高い状況にあるため、平成28年度に作成し令和4年3月に改訂した公共施設等総合管理計画に掲げた目標を着実に実行し、施設の再配置計画を定め、計画的な更新・長寿命化を実施していく必要がある。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
すべての項目で減少傾向となっており、過去4年間においても同様に減少傾向にある。一般会計等における資産については、前年度と比較して1,223百万円減少している。要因として、全体的に公共施設が老朽化しており、耐用年数を経過した施設が多く存在することから、減価償却累計額が新規取得の資産額を大きく上回っていることが挙げられる。一方で資産のうち、基金がふるさと納税等の影響により安定的に積立ができている状況から増加しており、資産全体額の下げ幅を縮小している状況である。今後も公共施設等総合管理計画に基づき、適切な管理運営に努めていくとともに、重要な財源となっているふるさと納税寄附額が増加するような返礼品の開発及びPRを目指していく。負債については、固定負債である地方債が前年度から989百万円減少したことが全体額の減少に大きく影響している。これは、地方債の償還額以上の新規発行を抑制するように努めていることが要因である。今後は新庁舎建設や主要駅周辺整備事業等の事業が予定されているため、引き続き将来負担を考慮した堅実な財政運営を行っていきたい。
2.行政コストの状況
令和5年度の行政コストは一般会計等が微減であったが、全体及び連結で増加傾向である。一般会計等において経常費用が13,471百万円となり、前年度より114百万円減少している。主な減少要因として、業務費用のうち退職手当引当金繰入額が160百万円減少したが、これは令和5年度に定年退職者がいない年度であったことが挙げられる。一方で、物件費等その他費用は全体的に増加傾向であることから、今後は経常費用の増加が見込まれる。全体では、経常費用が18,926百万円となり、前年度より195百万円増加している。主な増加要因として、物件費等が前年度比+61百万円、移転費用が前年度比+261百万円となっており、これは物価高騰による影響や補助金等の増加が挙げられる。連結では、経常費用が25,173百万円となり、前年度より64百万円増加している。主な増加要因として、移転費用が前年度比+221百万円となっており、補助金等の増加が挙げられる。今後も物価高騰が続くことが予想されるため、事業精査等により経費の抑制に努めていきたい。
3.純資産変動の状況
一般会計等について、税収等の財源(11,981百万円)が純行政コスト(12,828百万円)を下回っており、令和5年度の差額は△847百万円となっている。また、純資産残高は839百万円の減少となった。税収等については、当市の場合その割合の多くが固定資産税の償却資産であり、減価償却が進んでいることから一定程度の減少が続いているが、全体的には新型コロナ後の需要回復で前年度比+270百万円となり微増となっている。国県等補助金についても前年度比+81百万円と微増であるが、行政コストにも大きな影響を与えている。今後も引き続き行政コスト削減に努めるとともに、地方税及びふるさと納税の強化、公共施設等の使用料等を見直すことにより改善を図りたい。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比較して財源が5,437百万円多くなっており、本年度差額は△700百万円となっている。また、純資産残高は693百万円の減少となった。連結では、後期高齢者医療広域連合への国県等補助金が財源に含まれることから、一般会計等と比較して財源が8,828百万円多くなっているため、本年度差額は63百万円増加となり、純資産残高は4,659百万円の増加となった。
4.資金収支の状況
一般会計等について、業務活動収支は1,902百万円となり、昨年度より78百万円の増加となった。要因として、業務収入が11,972百万円で前年度比+15百万円とほぼ横ばいで推移し、業務支出が10,070百万円で前年度比△63百万円となり、退職者がいない年度あり人件費支出を抑えられたことが挙げられる。投資活動収支は△833百万円で前年度比+251百万円となったが、要因として国県等補助金収入が増加し投資活動収入が前年度比+573百万円となったことが挙げられる。財務活動収支は△995百万円で前年度比△421百万円となったが、要因として地方債等償還支出が発行収入を大きく上回り、財務活動支出が前年度比+626百万円となったことが挙げられる。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれており、水道料等の使用料及び手数料収入等があることから業務活動収支は一般会計等より316百万円多い2,218百万円となっている。投資活動収支では投資活動収入である国県等補助金収入及び基金取崩収入が前年度から増加したことにより、前年度比+628百万円となった。連結では、連結対象企業等の事業収益が業務収入に含まれることから、業務活動収支は一般会計等より691百万円多い2,593百万円となっている。財務活動収支では、(地独)大月市立中央病院及び東部地域広域水道企業団の地方債等償還支出が増加したため、△1,459百万円で前年度比△705百万円となった。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
全ての指標において、類似団体平均値を上回っている。資産の割合の多くが有形固定資産であり、類似団体平均値と比較して住民一人当たり資産額や歳入額対資産比率が高い要因として、人口及び歳入規模に対して市が管理する公共施設数が多いことが挙げられる。これは、当市の地理的要因が考えられるが、今後、公共施設の老朽化が進み、維持補修等に要する経費の増加や人口減少による利用者数の減少で使用料等の減収が見込まれることから、市の公共施設等総合管理計画に基づき、利用者のニーズや費用対効果を考慮しながら、公共施設の集約化、複合化するなど適切な管理運営に努めていく。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均値を上回っている。しかし、過去数値と比較すると、純資産額及び資産合計額は年々減少している。これは、純行政コストが税収等の財源を上回っていることから、純資産が減少している状況にあり、将来世代の資源を過去及び現世代が消費していることを意味している。負債については、地方債の新規発行を抑制していることで減少傾向を維持しているが、人件費や物件費についても支出状況を見直し、行政コストの削減を目指すとともに、ふるさと納税の税収強化による財源の確保を図ることで比率の改善に努めていく。将来世代負担比率は、類似団体平均値を下回っている。これは、償還額以上の地方債の新規発行を抑制し、地方債残高を減らす取り組みが要因として考えられる。今後、新庁舎建設や主要駅周辺整備事業等により、地方債の増加が見込まれるが、将来世代への負担に留意し、最小限の費用で最大限の効果が挙げられるように事業精査等に努めていく。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値を上回っており、昨年度より人口が減少しながらも純行政コストは高い数値で推移している。要因として、物価高騰により物件費等その他費用が全体的に増加傾向であることが挙げられる。今後は人口減少が見込まれる中で、人件費及び物件費等の抑制に努める必要がある。また、事業の見直しや人員の適正配置により、行政コスト削減に努め、歳入に見合った予算編成及び財政運営を目指す。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均値を上回っている。これは、平成25年度に発行した三セク債が大きな要因と考えるが、地方債の償還額以上の新規発行抑制を続けている結果、数値は改善傾向である。今後も引き続き公債費負担適正化計画に基づいた財政運営を行い、負債額の削減に努めていく。業務・投資活動収支は、業務活動収支の黒字分が基金積立金支出及び基金取崩収入を除いた投資活動収支の赤字を上回ったため、1,377百万円の黒字となり、類似団体平均値を上回っている状況である。今後は、新庁舎建設及び主要駅周辺整備事業等の事業が予定されており、投資活動支出の増加が見込まれることから、類似団体平均値を下回ることのないよう、他の新規事業を優先度の高いものに限定するなど、必要な投資が行えるように努めていく。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均値を上回っている状況である。比率は過去3年間ほぼ横ばいで推移しているが、経常収益及び経常費用は減少している。今後も人口減少に伴い、使用料及び手数料の減少が見込まれることから、利用者のニーズや費用対効果を勘案した支出に努めるとともに、公共施設の使用料の見直しや利用回数の向上に取り組み、受益者負担の適正化に努めたい。
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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よくある質問
このページで何が分かりますか?
山梨県大月市の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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