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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
前年度と比較すると、高齢者保健福祉費等の増加により分母となる基準財政需要額が増加したものの、固定資産税や地方消費税交付金が増加したことによる分子となる基準財政収入額の増加の方が大きかったため、単年度の財政力指数は増加した。3か年平均では平成29年度から0.82で推移しており、類似団体平均を上回っている。今後も、企業誘致や移住定住の促進等により税収の確保を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
市税が減少したものの、減収補填債特例分や猶予特例債の皆増により分母の経常一般財源が増加した。さらに、分子においても、物件費、公債費等の増加はあったものの、扶助費や補助費等の経常経費充当一般財源が減少したため、前年度に比べ1.4ポイントの改善となった。しかし、類似団体平均と比較すると依然として高い状態が続いているため、企業誘致等により税収の確保に努めるとともに、事務事業の見直し、民間委託・指定管理者制度の活用等により経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年度と比較すると、人件費が減少したものの、小中高GIGAスクールの整備に係るパソコン等購入費や新市民図書館の指定管理料の増加などにより、物件費が大きく増加した。また、人口が減少傾向にあることも、人口1人当たりの人件費・物件費等決算額の増加の要因である。今後も、事務事業の見直し、民間委託・指定管理者制度の活用等により経費の削減に努める
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
指標は100.0前後で推移している。令和2年度では、令和元年度から0.3ポイント減少している。各階層における給料月額の高い職員が退職し、低い者を採用したことによる減少である。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
令和3年4月1日の普通会計の職員数は2,491人で、前年の2,539人から48人減少した。また、人口千人あたりでは6.82人で、前年度比0.1人の減となっている。今後も、再任用職員や令和5年度に導入予定の定年延長制度による高齢期職員の知識や経験を最大限に活用し、人件費の抑制を図りつつ、業務量に見合った人員を確保するなど、適正な定員管理に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
前年度と比較すると比率は0.7ポイント改善した。これは、一般会計の公債費が増加しているものの、公営企業の地方債の償還財源に充てた繰入金が減少したことによる。近年実施した、耐震性のない公共施設の再編・更新、教育施設や子育て施設の整備等に伴う地方債の償還が今後開始されるため、公債費は令和9年度頃まで増加していく見込みであるが、その後は減少する見込みである。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
前年度と比較すると比率は7.9ポイント改善した。この主な要因は、公営企業債等繰入見込額の減少、退職手当負担見込額の減少による将来負担額の減少及び充当可能基金、基準財政需要額算入見込額の増加による充当可能財源等の増加である。しかし、依然として類似団体内平均値と比較すると比率は高い状態が続いているため、投資的経費の圧縮を図るとともに、事業の執行あたっては、国や県の助成の活用、有利な地方債の活用により比率の改善に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
類似団体平均と比較すると高い状況が続いている。これは、人口当たりの職員数が多い傾向にあることが考えられるため、今後は、定年引上げ制度の影響も踏まえながら、業務量に見合った人員を確保していく上で、時間外勤務の削減や民間委託の推進などを通して人件費の抑制に取り組む。
物件費
物件費の分析欄
前年度と比較すると、新市民図書館開館による指定管理料の増加やロタウイルスの定期予防接種化による予防接種委託料の増加などにより、比率は0.4%上昇した。類似団体平均と比較すると比率は低くなっているが、これは、職員人件費(直営)から民間委託へのシフトが類似団体と比較すると進んでいないことも一因であると考えられる。
扶助費
扶助費の分析欄
令和元年~令和2年の間で、児童扶養手当の支払回数の見直しに係る年度間調整を実施したことや、新型コロナウイルス感染症の影響による受診控え等により、こども医療費や生活保護費が減少したことなどにより、前年度と比較すると比率は1.4ポイント低下した。近年は類似団体平均より比率が高い傾向にあるため、資格審査等の適正化・厳格化を進めていく。
その他
その他の分析欄
類似団体平均を上回っている主な要因は、類似団体より高齢化率が高いことにより、介護保険事業特別会計及び後期高齢者医療特別会計への繰出金が高くなっていることである。今後も高齢化が進展することが見込まれるため、給付の適正化、介護予防事業の推進、疾病予防の推進等により、負担額の縮減に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
前年度と比較すると、下水道事業への繰出金の減少や、生活保護費に係る国庫支出金返還金の減少などにより、比率は0.9ポイント低下した。類似団体平均より高い数値となっているため、公共下水道事業の経営の健全化を図ることにより、普通会計の負担額の縮減に努める。
公債費
公債費の分析欄
前年度と比較すると、小中学校の空調整備に係る地方債の償還が開始されたことなどにより、比率は0.2%上昇した。近年実施した、耐震性のない公共施設の再編・更新、教育施設や子育て施設の整備等に伴う地方債の償還が今後開始されるため、公債費は増加していく見込みである。それに伴い財政状況は厳し状況が続くことが予想されるため、投資的経費の圧縮、事務事業の見直し等により経費の縮減に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体内平均値と比較すると高い状況が続いている。主な要因は、人件費、その他の費用が類似団体平均よりも高い割合であることである。今後も、事務事業の見直し等の行財政改革により経費の削減に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
土木費において、市街地再開発への補助、道路整備に係る経費が減少したことにより、前年度と比較すると減少した。しかし、依然として、類似団体平均を大幅に上回る状況が続いているため、公共施設総合管理計画及び各施設の個別施設計画に基づき、公共施設の更新、統廃合、長寿命化等を進めていく必要がある。消防費は、増加傾向にあり、類似団体平均との差が開いてきている。これは、平成29年度から防災行政無線の再整備を継続して実施していることや令和2年度から消防活動センターの整備を行っていること等による。総務費では、特別定額給付金事業に係る費用が増加したことにより、大幅に増加した。教育費については、小中高GIGAスクールの整備に多額の費用を要したものの、小中高のトイレ洋式化事業の減少や新市民図書館建設事業が終了により、前年度に比べ減少した。民生費については、市立認定こども園の整備が完了したことや、生活保護費の減少等により、決算額は減少したが人口が減少傾向であるため、住民一人当たりのコストは増加した。また、類似団体より高齢化率が高いことにより、住民一人当たりのコスト介は類似団体平均より高くなっている。今後も高齢化が進展することが見込まれるため、資格審査等の適正化・厳格化、介護予防事業の推進、疾病予防の推進等により、コストの縮減に努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
類似団体平均と比較すると、主に人件費、公債費、繰出金において、住民一人あたりのコストが高い状況となっている。人件費は、人口当たりの職員数が多いことが影響している。今後も、時間外勤務の削減や民間委託をさらに進め、人件費の抑制に努める。公債費は、過去に多額の地方債を発行したこと及び近年、緊急性の高い事業に積極的に投資したことにより、類似団体平均と比較して高い状況が続いており、今後も増加する見込みである。繰出金は、類似団体より高齢化率が高いことにより、介護保険事業特別会計及び後期高齢者医療特別会計への繰出金が高くなっている。今後も高齢化が進展することが見込まれるため、給付の適正化、介護予防事業の推進、疾病予防の推進等により、負担額の縮減に努める。また、普通建設事業費は市街地再開発への補助、小中学校等のトイレ洋式化事業が減少したこと、市立認定こども園(芦原・本町)の整備が終了したことなどより、大幅な減少となり、類似団体平均を下回った。ただし、各施設の老朽化対策が喫緊の課題となっているため、公共施設総合管理計画及び各施設の個別施設計画に基づき、中長期的な視点から公共施設の更新、統廃合、長寿命化等を進めていく必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄近年は、実質単年度収支が赤字の状態が続いていたが、本年度は、減収補填債特例分や猶予特例債の皆増、市街地再開発への補助金の減少などにより黒字へと転換した。そのため、財政調整基金は取り崩しがなく、決算剰余金の積立を行ったため、残高が増加した。今後も行財政改革の推進により、歳出の合理化、歳入の確保に努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄近年は、標準財政規模が増加しており、赤字となっている会計の赤字額が減少しているため、比率が良化している。令和2年度決算においては、土地造成事業特別会計の資金剰余が改善したことが、比率の良化の大きな要因である。これは、保有する未売却大規模用地を拠点避難地用地等として売却したことによる。しかし、依然として、未売却の土地が多く残っているため、土地売却が低迷した場合、一般会計から繰入が必要となることが懸念されるため、今後も、土地売却の促進に努める必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄令和2年度決算では、公営企業債の元利償還金に対する繰入金が減少したことなどから、実質公債費比率の分子の額は減少した。これは、下水道事業の地方債の償還の財源に充てたと認められる繰入金が減少したことが主な要因である。近年実施した、耐震性のない公共施設の再編・更新、教育施設や子育て施設の整備等に伴う地方債の償還が今後開始されるため、元利償還金は増加していく見込みである。
分析欄:減債基金減債基金には、満期一括償還方式地方債の償還の財源として積み立てたものがない。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄令和2年度は、令和元年度に比べ、一般会計等に係る地方債の現在高は、和歌山城ホール建設に係る地方債の新規発行や臨時財政対策債の発行等により増加したものの、下水道事業等に係る地方債の現在高の減少により公営企業債等繰入見込額が減少したことや、退職手当負担見込額が減少したことなどにより将来負担額は減少した。今後は、投資的経費の圧縮を図るとともに、事業の執行にあたっては、国や県の助成の活用、有利な地方債の活用により将来負担の縮減に努める。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)基金全体のうち、全体の60%以上を占める財政調整基金の取崩しを行わなかったこと、塚本治雄基金、新型コロナウイルスささえ愛基金を創設し、新たに積立を行ったことなどにより、基金全体としては増加した。(今後の方針)今後は、大型事業のピークが過ぎることから、基金の取崩額は減少することを見込んでいる。今後必要となる各施設の老朽化対策や、将来発生するかもしれない南海トラフ地震等に対する防災減災対策など、将来の財政需要を見据え、適切な基金残高を確保するため、健全な財政運営に努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)近年は、実質単年度収支が赤字の状態が続いていたが、本年度は、減収補填債特例分や猶予特例債の皆増、市街地再開発への補助金の減少などにより黒字へと転換した。そのため令和2年度は、決算剰余金の積立てを行ったものの、収支の状況を勘案し、取崩しを行わなかったことから、残高は増加した。(今後の方針)収支の均衡を図り、概ね標準財政規模の10%程度を保有したいと考えるが、近年、緊急性の高い事業に積極的に投資したことにより多額の取崩しが続いた影響により、目標を下回っている。大型事業のピークが過ぎたため、今後は、投資的経費の圧縮を図り、残高が標準財政規模の10%程度となるように努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)資金運用による利子の積立により増加している。(今後の方針)資金の効率的な運用を実施するため、市債の償還に必要な財源を確保する。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)塚本治雄基金・・・全ての市民が安心して健康に暮らし、未来に希望を持ち、将来にわたり本市を愛し続けられる施策の推進のため教育施設整備基金・・・教育施設の整備を図るため市有建物災害復旧基金・・・市有建物の災害復旧のため未来のまちづくり基金・・・未来のまちづくりに必要な公共施設の整備を図るためがんばれ基金・・・小学校および中学校の児童生徒で交通事故による遺児その他父または母と生計を同じくしていないもの、ならびに心身障害児の福祉の向上を図るため新型コロナウイルスささえ愛基金・・新型コロナウイルス感染症対策、影響を受ける子育て世帯等の支援、保健医療の充実のため(増減理由)塚本治雄基金を令和2年度に創設し、300百万円積立てたことによる増加。新型コロナウイルスささえ愛基金を創設し、99百万円積立てたことによる増加。(今後の方針)基金の目的と残高の状況をみながら管理し、将来の活用に備える。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあり、また、経年でみると年々上昇している。各施設の老朽化が進んでいるため、公共施設総合管理計画及び各施設の個別施設計画に基づき、中長期的な視点から公共施設の更新、統廃合、長寿命化等を進めていく必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
全国平均、和歌山県平均及び類似団体平均と比較して非常に高い水準にある。これは、近年、耐震性の乏しい公共施設の再編・更新などの緊急性の高い事業を実施するために多額の地方債を発行したことによる。今後は、普通建設事業費を縮減し、地方債の発行額の抑制を図ることにより、債務償還比率の改善を図る。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率、有形固定資産減価償却率ともに、類似団体内平均値を上回っている。特に将来負担比率については非常に高い水準である。今後は地方債の発行額を抑制しつつ、施設の老朽化対策に取り組んでいく必要があるため、公共施設総合管理計画及び各施設の個別施設計画に基づき、施設の長寿命化、複合化、統廃合等を進め、財政負担の軽減及び平準化を図っていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費比率ともに、類似団体内平均値を上回っている。また、類似団体内平均値は両指標とも近年減少傾向にあるものの、当市においては、ほぼ横ばいの状況である。これは、近年、耐震性の乏しい公共施設の再編・更新、小中学校空調整備・トイレ改修等の積極的な公共投資を行ったことにより、地方債の発行額が増加したことが一因である。大型事業が概ね終了したため、今後、一般会計の地方債現在高は減少する見込みである。また、下水道事業会計の地方債現在高も減少が見込まれるため、将来負担比率は今後低下することが見込まれる。しかし、実質公債費比率は、近年行った事業の償還が開始することにより、比率の悪化が予想されるため、行財政改革や国による支援の活用を積極的に推進することで必要な財源の確保に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
児童館について、有形固定資産減価償却率が昨年度に引き続き減少している。これは、施設の集約化・複合化を進め、新たに文化会館、児童館、歴史資料室の機能を持つ複合施設(和歌山市平井ふれあいセンター)が開館したことによる。他方、学校施設をはじめ、類似団体平均と比較して、高い水準となっている施設も多いため、今後も、公共施設総合管理計画及び各施設の個別施設計画に基づき、施設の長寿命化、複合化、統廃合等を進め、公共施設の適切な管理に取り組んでいく。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
施設の集約化、複合化事業により、文化会館、児童館、歴史資料室の機能を持つ複合施設(和歌山市平井ふれあいセンター)が完成したことにより、前年度に引き続き、福祉施設等の有形固定資産減価償却率が減少した。有形固定資産減価償却率が非常に高くなっている市民会館については、新市民会館が令和3年度に完成予定であり、今後有形固定資産減価償却率は大幅に減少すると考えられる。上記のように有形固定資産減価償却率が減少している施設もあるが、庁舎をはじめ、類似団体平均と比較して、高い水準となっている施設も多いため、今後も、公共施設総合管理計画及び各施設の個別施設計画に基づき、施設の長寿命化、複合化、統廃合等を進め、公共施設の適切な管理に取り組んでいく。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から6,968百万円の増加(+1.5%)となった。これは、和歌山城ホール整備、消防活動センター整備、小中高等学校の校内LAN整備等や都市計画道路の整備を実施したことや、流動資産においても、財政調整基金の増加等により基金が増加したことによる。これらの事業の実施に合わせ固定負債の地方債が増加し、負債額が増加している。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、純行政コストは167,995百万円となり、前年度比33,129百万円の増加(+24.6%)となった。これは、補助金等において、市街地再開発事業に係る費用の減少があったものの、新型コロナウイルス感染症対策への対応に係る特別定額給付金給付事業や商品券交付事業等により増加したことや、物件費等においても、GIGAスクール構想の実現に係る端末の購入等により増加したことによる。また、社会保障給付は年々増加しており、今後も増加していくことが見込まれるため、行財政改革により経費の削減に努める。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、純行政コスト(167,995百万円)が税収等の財源(168,690百万円)を下回ったことから、本年度差額は695百万円となった。これは、新型コロナウイルス感染症対策等により純行政コストが大幅に増加したものの、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金をはじめとした国県等補助金が大幅増加したことや、地方消費税交付金の増加等により税収等も増加したことによる。今後も、行財政改革によるコストの削減や国による支援の活用を積極的に推進することによる必要な財源の確保に努める。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支が前年度より7,275百万円より増加し、7,108百万円となっている。この主な要因は、新型コロナウイルス感染症対策に係る事業の大半を国からの支援で実施するため、国県等補助金収入が大幅に増加したことや、地方交付税は減少したものの、地方消費税交付金の増加、法人事業税交付金の皆増、ふるさと納税の増加等より税収等収入が増加したこと、市街地再開発事業に係る費用が減少したことなどによる。投資活動収支については、和歌山城ホール整備、消防活動センター整備、小中高等学校の校内LAN整備等や都市計画道路の整備に投資を行ったため、△9,456千円となっている。これらの事業を実施するために多額の地方債を発行したため、財務活動収支は3,342百万円となった。現状は、税収等収入が増加したこと、市街地再開発事業に係る費用が減少したことなどにより、基礎的財政収支(プライマリーバランス)が大幅に改善したものの、依然として赤字であるため、投資的経費の圧縮、行財政改革による業務活動収支の改善に努める必要がある。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人あたりの資産額が、類似団体平均値に比べて低い値となっている。また、有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあり、経年でみても年々上昇している。各施設の老朽化が進んでいることがわかるため、公共施設総合管理計画及び各施設の個別施設計画に基づき、中長期的な視点から公共施設の更新、統廃合、長寿命化等を進めていく必要がある。
2.資産と負債の比率
類似団体平均値と比較すると、純資産比率が低く、将来世代負担比率が高くなっている。これは、過去に退職手当、土地開発公社の用地買戻しに係る地方債、第三セクター等改革推進債等で多額の地方債を発行したことによる。また、近年、耐震性の乏しい公共施設の再編・更新小中学校の空調設置・トイレ洋式化を実施するために多額の地方債を発行したことにより、経年でみても純資産比率が下がり、将来世代負担比率が上昇している。このような集中的な投資が終了した後は、投資的経費を圧縮し、地方債残高の縮減に努めることにより、将来世代の負担の軽減を図る必要がある。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均値と比較すると高くなっている。これは、類似団体と比較すると住民一人当たりの人件費、繰出金等が多いことが原因である(令和2年度においては、新型コロナウイルス感染症対策への対応に係る特別定額給付金給付事業や商品券交付事業等による補助金収入等収入で大幅に増加している)。今後も行財政改革に取り組み、コストの削減に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均と比較すると高くなっており、また数値は毎年上昇している。これは過去に多額の地方債を発行したこと及び近年、緊急性の高い事業に積極的に投資したことによる。また、基礎的財政収支は、地方交付税は減少したものの、地方消費税交付金の増加、法人事業税交付金の皆増、ふるさと納税の増加等より税収等収入が増加したこと、市街地再開発事業に係る費用が減少したことなどにより業務活動収支は大幅に改善しているものの、依然として赤字であり、類似団体平均を下回っている(なお、新型コロナウイルス感染症対策により、主に補助金等支出が大幅に増加したが、当該事業の大半を実施するため業務収入の国県等補助金も大幅増加したことにより、収支への影響は軽微であった)。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を下回っている。これは、類似団体と比較すると住民一人当たりの人件費、繰出金等が多いことにより経常費用が大きくなっていることによる(令和2年度においては、新型コロナウイルス感染症対策に多額の費用を要したため、比率は低下している。)。今後も行財政改革に取り組み、経常費用の削減に努める。
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