東白川村：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

総費用に地方債償還金を加えた額は、総収益で6割程度しか賄えていない状況である。平成25年度から老朽化した水道機器の更新を進めているが、これまでの企業債の借入額も多く、償還残高は類似団体と比較しても高い。料金収入を考えれば、収支バランスをとるため、年度ごとの更新対象施設や対象機器をより厳選し、事業支出の縮小を図りながら進めていく必要がある。水道料金は類似団体と比較すると低い水準ではあるが、給水人口が減少する中、極端な改定が難しいのが現状である。適正な料金の検討は継続しつつ、まずは支出の見直しによる経営改善が必要である。施設の維持管理を外部委託に出したことで、施設の維持管理コストが改善されつつある。異常の早期発見ができることで軽微な修繕で復旧できることが増えた。薬品量は増えたものの、水質の状態により適切な薬品注入が行えることで、緩速ろ過池への負荷が軽減され、結果として維持コストが低減したことは1つの効果といえる。

老朽化の状況について

現在、老朽危機の更新を行っているものの、老朽管の更新や耐震管への布設替えは停滞している状況である。管の布設から20年程度であるが、その多くが塩ビ管であることを踏まえれば、管路更新についても適切に行うことが求められる。

全体総括

現状の経営改善は急務であり、料金体系の見直しや有収率の向上、施設の効率的な運用等が必要となる。また、水道施設の老朽化対策も必要であり、財源の確保や適切な収支バランスを確保する必要もある。