朝日町：特定環境保全公共下水道

経営の健全性・効率性について

下水道の整備率は６７％のため、下水道普及率も低い状況にある。今後、まだまだ未普及地域の整備を要する状況のため、建設費の増加が見込まれる。整備とともに使用料金の増収も見込まれるが、整備に伴う企業債の償還等により、収益的収支比率に影響を及ぼしている。企業債残高においても、整備に伴う企業債の借入額の増加に対し、使用料金の収入の伸びが追いつかない状況であるため、今後も接続による使用料金収入を適確に分析しながら整備を進める必要がある。経費回収率は、使用料金の微増に対し、企業債の償還が大きく影響しており、汚水処理原価の削減に努めながら推移を見守りたい。水洗化率は、類似団体と比較すると低い状況であるが、まだ整備途中のため、今後徐々に上昇するものと考えている。今後必要な建設費に対し、これからの人口減少を考えると、より効率的な整備手法の検討が必要であると考えている。

老朽化の状況について

管渠整備は平成１０年度から開始しており、まだ経過年数が短いため老朽化対策の必要はない。汚水処理について、公共下水道エリアへ管渠を接続しているため、本事業における終末処理場は存在しない。

全体総括

管渠整備とともに、下水道への接続も増え、使用料金収入は今後も増収すると見込んでいる。管渠の老朽化対策は、毎年ブロック単位で管渠内の状況のカメラ調査を行っており、現状においては異常箇所は見受けられず、また経過年数的にも耐用年数には至っていない。今後、ストックマネジメント計画並びに経営戦略を策定し、長寿命化対策とともにＩＣの平準化やＬＣＣの削減に取り組みたいと考える。また、今後、未普及地域における整備手法について見直しを考えており、将来への負担軽減に努めたい。いずれにしても、今後も使用料金の収入率向上に努めるとともに処理費用の抑制に努めたい。