経営の健全性・効率性について
本事業は、令和元年度から地方公営企業法の一部適用を行っています。経常収支比率は100%を上回っており、累積欠損金も発生しておりません。しかしながら、経常収益の多くを一般会計繰入金に依存しているため、使用料収入による自主財源の確保に向けた更なる改善っが必要です。流動比率については、保有現金に対して企業債償還額が大きいため、依然として低い状況となっていますが、少しずつ回復傾向にあります。企業債残高対事業規模比率については、類似団体と比較し非常に高い状況となっています。本町では面整備を平成25年に完了しており、企業債償還金のピークがちょうど令和3年度であることから、今後新しい借入を抑制していくことで、企業債残高は着実に減少していく見込みとなっていますが、事業規模に対して抱える企業債残高はしばらく大きい状態が続きます。また、人口の閑散とした農村部の自治体でありながら、町の大部分を下水道事業で運営していることも、汚水処理原価や企業債残高対事業規模比率を押し上げている要因と言えます。これらの状況を踏まえ、今後も引き続き水洗化人口の増加と、経費節減及び新規起債の抑制に努めるとともに、令和5年度から使用料の改定を実施し、経営の健全化と効率性の向上を目指します。
老朽化の状況について
本町では、昭和60年度から公共下水道事業を展開してきました。比較的早い時期から下水道事業を進めてきたことにより、古くに整備された管渠で約30年、下水道終末処理施設で約20年を経過しており、類似団体と比較すると減価償却が進んできていますが、老朽化した施設はありません。現在はストックマネジメント計画を策定し、施設の維持管理や更新等について「発生対応型」から「予防対応型」の管理に取り組んでいます。
全体総括
本町人口の96%以上を本事業により水洗化整備しています。経営状況を圧迫している主たる要因は、早期面整備に伴う非常に大きな企業債残高であるため、企業債残高の縮減が進まない限り、経営の健全化は厳しい状況にあります。そのような中でも、少しずつ経営改善に向け、使用料改定や水洗化人口の増加、維持管理費の節減や企業債借入の抑制に努めています。また、長期的な運営経費削減のため、広域化や終末処理場の統廃合を検討しています。人口規模も小さく、水洗化率も高止まりしている現状を考慮すると、将来的に人口減少が予測されていることからも、処理場の統廃合は必須です。より効率的で持続可能な事業運営を目指していきたいと考えています。