経営の健全性・効率性について
収益的収支比率は、コロナ禍における巣籠り需要の継続により料金収入が伸びたことや、公営企業債の元利償還進捗により、償還金額が減額したこと等から100%を上回ったものの、依然として総収益の大部分、特に公営企業債の償還については全額を一般会計繰入金に依存している状態であるため、段階的な料金改定による財源確保等の経営改善に向けた取組みが必要と考えている。経費回収率は、料金収入がほぼ横ばいに推移しており、100%を下回る状況が継続している。また、類似団体平均値を下回る状況も継続しており、汚水処理費の抑制や料金収入の増加に努める必要がある。汚水処理原価は、前年度と比較し類似団体平均を上回っている。今後も管路調査等の実施により、不明水対策を推進するなど維持管理費の更なる削減に努めていく。施設利用率は、前年度と比較し2.27ポイント減となったが70%を維持し、類似団体平均も上回っている。今後は人口減少に伴う利用率低下傾向が見込まれるため、本指標を注視・分析し、所要の対策を講じていく。水洗化率は、前年度と比較し微増となっており、類似団体平均を大きく上回っている。公共下水道への接続を継続推進し、水洗化率100%を目指していく。
老朽化の状況について
当町の特定環境保全公共下水道事業は、S55年4月より志比処理区で、S62年4月より中央処理区で供用を開始した。志比浄化センターはH30年度末で汚水処理を廃止し、中央処理区へ統合を完了している。中央浄化センターは供用開始から35年が経過し、機械設備等の更新時期を迎えつつあるため、ストックマネジメント修繕・改築計画に基づいた設備更新を実施し、長寿命化を図っていく。また、R6年度からの公営企業法適用化を予定していることに伴い、法適用化に合わせ固定資産台帳の整備を進めている。今後は資産の現状の老朽化を把握することにより、適切な老朽化対策を進めていく。
全体総括
当町の特定環境保全公共下水道事業は、収益の大部分を一般会計繰入金に依存し、経営状況は依然として脆弱な状況である。さらに、料金収入については人口減少等の影響から今後も増加することが見込めず、一方では施設の老朽化により修繕費が増加する見通しとなるなど課題は多い。R3年度より中央浄化センターの更新について順次取り掛かっているが、資金状況の把握などにより適正な料金算定を行うことで経営健全化、事業効率化を進めていく。また、R2年度に策定した特定環境保全公共下水道事業経営戦略の改定に検討内容を盛り込み、経営状況を可視化することで住民への周知及び理解をより一層図っていく。