長生郡市広域市町村圏組合（事業会計分）：公立長生病院【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2016年度）

地域において担っている役割

長生郡市の公的医療機関として1次・2次医療を主体に地域医療を実践している。また、救急基幹センターとして急性期医療の提供をしている。

経営の健全性・効率性について

経営の健全性を示す経常収支比率は概ね類似病院平均と同様となっているものの、医業収支比率では類似病院平均を大幅に下回っていることから、市町村からの繰入に依存していることがうかがえる。繰入金依存の経営をしてもなお累積欠損金が増加傾向にあるため、今後も医師確保に努め、主に入院患者数の増加により収益の改善を図っていく。類似病院平均と比べ病床利用率が低く、職員給与費対医業収益比率が高いことから、病院規模の見直しや職員の適正配置・定数削減を実施していかなければならない状況である。材料費対医業収益比率については、価格交渉の努力により類似病院平均よりも低い水準で推移している。

老朽化の状況について

経営の悪化により資金が減少しているため、医療機器等の設備投資が難しい状況が続いている。これにより、施設・設備の老朽化を示す減価償却率が上昇傾向にある。また、病棟や手術室、厨房等が入っているB棟が築40年となり老朽化が著しいため、耐震工事や建替等の対応が喫緊の課題となっている。これについては平成30年度に公立長生病院あり方検討委員会を立ち上げ、検討・協議をしていく。設備投資や施設の更新のためにも、中長期の実施計画及び財政計画を再度見直し、経営改善による財源の確保が急務となっている。

全体総括

経営の健全化や老朽化の状況の分析により、収益の改善、病院規模の見直しや職員の適正配置・定数削減、B棟の更新が主な課題として挙げられた。これらの課題を解決するために、平成30年度に公立長生病院あり方検討会を立ち上げ、さらに全国自治体病院協議会による経営診断を実施し、今後の病院の方向性や収益の改善方策等を十分に協議・検討し、収益の改善・経営の健全化を達成するため尽力していく。

長生郡市広域市町村圏組合（事業会計分）：公立長生病院

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