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平成25年度の財政力指数は、普通交付税において前年度と比較し臨時財政対策債や合併特例債の償還の増により公債費が208百万円増となったものの、単位費用の減などで、基準財政需要額が334百万円の減少となった。財政力指数はほぼ横ばいの0.01ポイントのアップであったが、類似団体では下位であり、平均を0.31ポイント下回っている。このため、市では平成23年度から5ヵ年の財政計画において、使用料等の見直しによる歳入の確保を図ると共に、人件費、物件費、扶助費、補助費、繰出金及び普通建設事業費と多岐にわたる歳出抑制を実施することとしており、計画期間中約40億円を行財政改革として見込んでいる。また、平成28年度以降の交付税合併特例措置の逓減により財政規模の縮小が見込まれることから、併せて市役所のダウンサイジングに取り組んでいく。
平成25年度の経常収支比率は、普通交付税が-305百万円となったことなどから、歳入の経常一般財源が-778百万円、除雪経費の増などで物件費が209百万円の増、施設の老朽化などにより維持補修費が224百万円の増などにより、歳出の経常一般財源が126百万円となり、経常収支比率が悪化した。主な要因としては、人件費が、職員削減の効果などにより、経常一般財源で前年度比320百万円減、0.5%減になっているものの、公債費が、平成24年度に土地開発公社解散に伴う債務整理のため借り入れした第三セクター等改革推進債の償還などにより、経常一般財源で91百万円増、0.7%増、物件費が、検診委託料などが増えたことにより経常一般財源で前年度比209百万円増、0.8%増となったことが挙げられる。今後、旧土地開発公社所有宅地等の売却を進め、第三セクター等改革推進債の早期繰上償還を行っていく必要がある。
平成25年度の人件費は、市町村合併以来継続している一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充による職員削減の効果により、平成18年度以降職員数は157人の減となっており、他の類似団体に比較して早いスピードで削減できている。また、物件費は、検診委託料などの増があるものの、東日本大震災に伴う災害廃棄物処理事業等が大きく減少したことなどより、全体として減となっている。財政計画においては、主に経常経費の削減に取り組むこととしており、物件費全体で年179百万円の削減を見込んでいる。
類似団体の中で最も小さい値となっているが、これは、平成23年度に策定した財政計画の中で、長期的な財政の健全化を図る必要があることから、行財政改革の一環として、平成24年1月から平均給与を平均4.7%減とする独自の給与削減措置に取り組んでいるためである。なお、この給与削減措置は平成28年3月までの4年3ヵ月とし、この間約17億円の人件費削減を見込んでいる。
市町村合併以降、一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充による職員削減を実施し、前年度までは類似団体の中でも少ない職員数となっていたが、人口の減少に歯止めがかからず、人口当たりの職員数で比較すると類似団体のほぼ平均値となった。事務事業や組織再編等によりサービス低下を防ぎつつ、業務効率化を進めるほか、急激な採用抑制をしてきたことから、年齢構成においてもバランスの取れた定員管理も進めていく必要がある。
平成25年度の実質公債費比率は、前年度比-0.2%と若干改善されたものの、なお類似団体の中では最も悪い数値となっている。改善した主な要因としては、一部事務組合等の起こした地方債に充てたと認められる補助金又は負担金が償還完了した事業があったため前年度比-153百万円、公債費に準ずる債務負担行為が前年度比-24百万円となったことが挙げられる。
平成25年度の将来負担比率は、前年度比-13.8%と改善されたものの、なお類似団体の中では最も悪い数値となっている。改善した主な要因としては、プライマリーバランスの黒字確保や補償金免除繰上償還380百万円などによる地方債残高の減(-8.2億円)、債務負担行為に基づく支出予定額の減(-2.6億円)、財政調整基金をはじめとする充当可能基金の増(8.3億円)となったことが挙げられる。
平成25年度の人件費は、特定財源が前年度比126百万円増となり、経常一般財源が前年度比320百万円減となったことから0.5%減になっている、市町村合併以来継続している一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充による職員削減の効果などにより、全体としては前年度比-191百万円(-2.5%)となっている。合併後の平成18年度以降で比較すると、経常一般財源ベースで-1,934百万円、定員管理調査の職員数では-157人となっている。
平成25年度の物件費は、検診委託料などが増えたことにより経常一般財源が前年度比209百万円増となり、0.8%増となっている。物件費全体では、検診委託料などの増により経常的経費が177百万円増加したものの、東日本大震災に伴う災害廃棄物処理事業等が大きく減少したことなどより臨時的経費が735百万円減少し、全体として558百万円(7.3%)減となっている。財政計画においては、主に経常経費の削減に取り組むこととしており、物件費全体で年179百万円の削減を見込んでいる。
平成25年度の扶助費は、経常一般財源が前年度比502百万円減となったことから、1.1%の減となっている。全体としては、社会福祉費が44百万円増、生活保護費が139万円増となったことなどにより、207百万円(2.2%)の増となっている。本市の人口は、平成25年度末現在、前年度から1,070人減少(住民基本台帳人口)しているものの、少子高齢化の流れに歯止めがかからないことから、今後とも扶助費については増加が見込まれる。
その他に含まれる経費は維持補修費及び繰出金であるが、平成25年度は、除雪経費、下水道事業特別会計繰出金が増加したことなどにより、経常一般財源が前年度比590百万円増となり、1.7%増となった。。全体としては、維持補修費が除雪経費の増などにより190百万円(28.2%)増となっており、繰出金が下水道事業特別会計で23百万円、介護保険特別会計(事業勘定)52百万円、簡易水道特別会計で79百万円、国民健康保険特別会計で-53百万円などにより、全体で前年度比105百万円(1.5%)の増となっている。今後は、下水道事業などの料金の改定や、将来的に見込まれる施設修繕への対応を検討している。
平成25年度の補助費等は、病院事業会計負担金等が増加したことなどにより、経常一般財源が前年度比57百万円増となり、0.4%増となった。補助費等全体では、病院事業会計負担金等の増により経常的経費が66百万円増加したものの、平成24年度の旧土地開発公社解散に伴う債務保証金8,660百万円がなくなったことなどにより臨時的経費が9,262百万円減少し、全体として9,196百万円(54.9%)減となっている。物件費同様削減が急がれるところであり、行財政改革により平成24年度予算において補助金の原則15%削減を実施している。
平成25年度の公債費は、平成24年度に土地開発公社解散に伴う債務整理のため借り入れした第三セクター等改革推進債の償還などにより、経常一般財源が91百万円増となったことから、0.7%増となっている。地方債残高については、前年度より821百万円の減となったものの、第三セクター等改革推進債で借り入れした8,660百万円の影響が大きく、標準財政規模の1.7倍に相当する約630億円(臨時財政対策債除く)あることから、財政計画に基づき新発債の抑制など健全な財政運営を図っていく必要がある。また、旧土地開発公社所有宅地の売払を促進し、それを原資として第三セクター等改革推進債の繰上償還を行っていく必要がある。
経常経費は、公債費を除いた場合最も多くを占めるのが人件費であり、一般職の退職者数の5分の1採用、労務職の退職者不補充に加え、平成23年度から平均7.8%の独自給与削減を実施していることが類似団体でも上位の数値となっている要因となっている。いずれの類似団体も市町村合併により人件費の割合が増加しており、今後とも第2次定員適正化計画で決定している削減内容を確実に実行していく必要がある。今後、公共施設の維持・更新に多額の経費を見込んでおり、事務事業・公の施設見直し指針に基づき、統廃合を進めていく。
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