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地方財政ダッシュボード

福岡県那珂川市の財政状況(2023年度)

🏠那珂川市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度📅2010年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

令和5年度は0.69であり、令和4年度と比較して0.01ポイント減少しており、令和5年度単年度分の財政力指数が0.690と、前年と比較し減少しているためである。その要因は、財政力指数が直近3か年を平均した数値であり、令和2年度の財政力指数が0.728、令和5年度は0.690と比較し低い数値となったことにある。今後も財政基盤強化のため、定住人口増加策等の取り組みを行い収入額増加にさらに取り組んでいく。

経常収支比率の分析欄

令和5年度は93.1%であり、令和4年度と比較して2.2ポイント増加している。これは、人件費や扶助費の増加により支出は増えた一方、地方税や地方交付税等の増額があったものの、国により地方の財政の健全化を図るために臨時財政対策債の発行額が大幅に縮減されたことで、計算式の分母である経常一般財源総額が減少したことが要因である。今後も歳入の増に頼らず適正な収支バランスを保つことができるよう、歳出事業については見直しを継続し、経費削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

令和5年度は128,014円であり、令和4年度と比較して2,899円増加した。物件費は新型コロナウイルスワクチンの接種者数の減に伴う新型コロナウイルスワクチン接種業務委託料及び新型コロナウイルスワクチン接種事務業務委託料の減、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業支援策として、電子決済サービスのポイント還元を行ったキャッシュレス決済推進業務委託料が令和4年度で終了したことによる減があったものの、人事院勧告に伴い人件費が上昇したことが主な要因である。今後も適切に業務の効率化を行い、計画的な財政運営に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

令和5年度は99.7と、令和4年度の100.3と比較し0.6ポイント減少している。国家公務員に準拠し対応しているが、経験年数階層の変動により職員の分布が変わったことが主な要因である。今後も国の動向や他自治体の状況等を踏まえ、給与制度の運用や水準の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

令和5年度は5.17人と、令和4年度と比較して0.17人増加している。職員数としては7名増加し、住民基本台帳人口が331人減していることにより、指数は増加している。今後も住民サービスを低下させることなく、定員適正化計画に基づいた適正な人員配置となるよう努める。

実質公債費比率の分析欄

令和5年度は7.3%と、令和4年度と比較して0.2ポイント減少している。これは、令和5年度は実質公債費比率の構成要素のうち、「分子」にあたる実質的な公債費負担額が令和4年度と比較して減少し、さらに「分母」である標準財政規模は増加したためである。今後も公共施設の更新や長寿命化等に伴う事業の増加が見込まれるため、より事業の必要性・緊急性を精査し、地方債の発行を最小限に止めることで、健全な財政運営に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は-%であり、類似団体の中で最も健全性が高い。これは、地方債残高の増加を必要最小限に止め、将来の公共事業等の財源のために、計画的な基金の積立を行っていることが要因である。今後もこの状況を堅持できるよう、計画的な財政運営に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

令和5年度は22.3%と令和4年度と比較して1.1ポイント増加している。これは、職員数が7名増となったこと及び人事院勧告に基づく給与等の改定に伴い経常的にかかる職員給与費が増額となったためである。今後も定員適正化計画に基づいた適正な人員配置となるよう努める。

物件費の分析欄

令和5年度は19.4%と令和4年度と比較して0.1ポイント増加している。これは、給食運営事務費が令和4年度と比較して28百万円の増額となったこと等によるものである。今後は、行政事務の外部委託による効率化や、物品購入や施設維持管理に要する経費の更なる節減に努める。

扶助費の分析欄

令和5年度は15.3%と令和4年度と比較して0.3ポイント増加している。これは、医療扶助受給者数の増加等による生活保護費の増や障害児通所支援事業費(放課後等デイサービス費)の増が主な要因である。今後も少子高齢化等に伴う社会保障経費が増加する見込みであることから、扶助費の推移をより一層注視していく。

その他の分析欄

令和5年度は12.5%と令和4年度と比較して0.4ポイント増加している。特別会計への繰出金では、後期高齢者医療特別会計が増加しており、扶助費と同様に社会保障経費の増加傾向と連動するものであるため、今後もその動向に注視していく。

補助費等の分析欄

令和5年度は11.5%と令和4年度と比較して0.6ポイント増加している。これは、可燃ごみ処理費等における経常的な経費が増額となったことによるものである。今後も効果が最大限発現されているか各補助金等の交付基準に基づいて、適正な審査・執行に努める。

公債費の分析欄

令和5年度は12.1%と令和4年度と比較して0.3ポイント減少している。これは、過去の借入案件の完済や償還額に対して新規借入額が減少したことなどによるものである。今後は公共施設の更新や長寿命化等に伴う事業の増加が見込まれるため、より事業の必要性、緊急性を精査し、地方債の発行を最小限に止めることで、健全な財政運営が行えるように努める。

公債費以外の分析欄

令和5年度は81.0%と令和4年度と比較して2.5ポイント増加している。今後も財政構造の弾力性を高めていくため、経費削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

令和5年度の民生費は住民1人あたり193,786円であり、令和4年度と比較し15,031円の増となっている。これは、住民税非課税世帯への給付金関連経費や生活保護費が増加したためである。衛生費は住民1人あたり36,479円であり、令和4年度と比較し4,598円の減となっている。新型コロナウイルスワクチンの接種者数が減少したことから、新型コロナウイルスワクチン接種業務委託料及び新型コロナウイルスワクチン接種事務業務委託料が減となったことによるものである。教育費は住民1人あたり57,130円であり、令和4年度と比較し9,236円の増となっている。令和5年度は国の支援策である電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援交付金を活用した給食費補助の実施や、片縄小学校給食室増改築事業を実施した結果、増額となったものである。今後も、少子高齢化に伴う社会保障費の増額や、公共施設の老朽化に伴う更新、長寿命化対策等に要する費用の増額等が見込まれるため、これまで以上に必要性、緊急性を精査し、健全な財政運営に努める必要がある。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

令和5年度の扶助費は住民1人あたり135,557円で、令和4年度と比較し14,908円増加している。これは、生活保護費や障害児通所支援事業費、施設型給付事業費等の各事業が増額しているためである。普通建設事業費は住民1人あたり43,936円で、令和4年度と比較し22,411円増加している。ミリカローデン那珂川リニューアル事業費の増等により、更新整備が大きく増加していることが要因である。災害復旧事業費は住民1人あたり7,906円で、令和4年度と比較し6,093円増加している。令和5年7月7日からの大雨により被災した公共施設等を復旧するための公共土木施設災害復旧費や農林水産業施設災害復旧費の増が要因となっている。今後も、少子高齢化に伴う社会保障費の増額や、公共施設の老朽化に伴う更新、長寿命化対策等に要する費用の増額等が見込まれるため、これまで以上に必要性、緊急性を精査し、健全な財政運営に努める必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

財政調整基金残高の標準財政規模比については、令和5年度は16.57%と令和4年度と比較して2.32%の減少となっている。当該基金残高は1,774百万円と令和4年度の1,982百万円と比較して208百万円の減額となっており、取崩額が積立額より大きくなったことによるものである。なお、実質収支額は令和4年度と比較して2.92ポイント減少している。今後は税収増の取り組みと、継続して歳出額の抑制を図り健全な財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

一般会計及び特別会計は全て黒字で推移しているが、黒字額が減少しているため、全体的な比率は令和4年度と比較して減少している。各特別会計については今後も、市内の高齢化率が高まるとさらに黒字額が減額となることが予測される。そのため、今後も選択と集中による健全な財政運営を行っていく必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

元利償還金は、令和元年度から増額傾向であったが、令和5年度は令和4年度と比較し31百万の減額となった。過去の借入案件の完済や償還額に対して新規借入額が減少したことなどが要因である。今後も、公共施設の更新や長寿命化等に伴う事業の増加が見込まれるため、より事業の必要性、緊急性を精査し、地方債の発行を最小限に止めることで、健全な財政運営が行えるように努める。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

令和5年度の一般会計等に係る地方債の現在高は13,559百万円であり、令和4年度の13,327百万円と比較して232百万円の増額となっている。これは、発行額が起債の償還額を上回ったためである。また、充当可能財源のうち充当可能基金については、令和5年度は7,546百万円と、令和4年度の7,464百万円と比較し、82百万円の増額となっている。これは、予算編成上の財源調整としての取り崩しが発生せず、積立額が取崩額を上回ったためである。しかしながら、今後実施予定である事業費の財源として、地方債の発行額が増加していく見込みであるため、必要最小限に止め計画的な財政運営を行っていくことで、健全な財政状況を維持していく必要がある

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

・令和5年度の基金全体残高は、7,553百万円と令和4年度の7,718百万円と比較して165百万円の減額となっている。これは、災害復旧費の増加や決算剰余金の状況を考慮し前年度に比べて基金への積立額が減額となったことが要因である。(今後の方針)・運用益並びに計画的な原資の積立も行っていく。

財政調整基金

(増減理由)・令和5年度の財政調整基金残高は、1,774百万円と令和4年度の1,982百万円と比較して208百万円の減額となっている。これは、災害復旧費の増加等に係る財源調整として取崩を行ったためである。(今後の方針)・基金運用益の積み立てを行う。・財政調整基金の残高は、近年突発的に発生する災害対応や予測不能な社会環境への対応に備え原資の積み立ても行う。

減債基金

(増減理由)・令和5年度の減債基金残高は、1,016百万円と令和4年度の1,184百万円と比較して168百万円の減額となっている。これは、令和4年度同様、公債費の増加傾向をふまえて取崩を行ったためである。(今後の方針)・基金運用益の積み立てを行う。

その他特定目的基金

(基金の使途)・退職準備積立金:特別職職員並びに一般職職員の退職手当に充てる。・公共施設等整備基金:公共施設の計画的な整備に要する事業費に充てる。・ふるさと応援基金:子育て支援に関する事業費、子どもの教育環境の充実に関する事業費、自然と歴史に触れあう場の整備に関する事業費、協働のまちづくりの推進に関する事業費等に充てる。・社会体育施設整備基金:社会体育施設の用地取得及び整備資金に充てる。・土地開発基金:公用若しくは公共用に供する土地又は公共の利益のために取得する必要のある土地の取得資金に充てる。(増減理由)・ふるさと応援基金:令和5年度の当該残高は、936百万円と令和4年度の779百万円と比較して157百万円の増額となっている。これは、ふるさと応援寄附金の増額により積立額が、事業費の財源として取崩を行った金額を上回ったためである。・退職準備積立基金:令和5年度の当該残高は、1,511百万円と令和4年度の1,455百万円と比較して56百万円の増額となっている。これは、当該年度中に退職した職員分の手当額の財源として取崩を行った金額より積立額が上回ったためである。(今後の方針)・退職準備積立基金:退職手当負担見込額を確保できるよう、計画的に積立を行う。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

令和5年度の有形固定資産減価償却率は50.1ポイントで類似団体内平均値と比較し14.5ポイント少ない値である。これは、他団体に比べ減価償却が進んだ資産が比較的少ない傾向にあることや、これまでに公共施設の長寿命化対策を計画的に実施してきたことが挙げられる。しかしながら、減価償却が進んだ資産も多く保有していることから、今後も財政状況を踏まえ適切に維持更新していく必要がある。

債務償還比率の分析欄

令和5年度は前年度と比較し、33.2ポイント増加しているが、これまでの計画的な基金積立により債務償還比率は令和2年度以前より改善が図られている。しかしながら、今後も公共施設の更新や長寿命化等の地方債を財源とする事業の増加が見込まれるため、引き続き基金の計画的な運用や事業精査による公債費の抑制を図り、健全な財政運営に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

令和5年度の有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値を下回っており、前年度より0.6%減少している。これは公共施設の改修事業が進んだことにより、耐用年数が延長されたことによるものである。将来負担比率は「-%(数値なし)」であり、新たな地方債の発行を最小限にとどめ、将来の公共事業等の財源のために、計画的な基金の積立を行ってきたことが要因である。今後は、公共施設の老朽化に対応する維持更新や地方債を財源とする大型事業の実施が見込まれていること等を踏まえ、将来の財政的な負担を抑制しつつ公共施設等総合管理計画に基づいた適切な維持管理に努める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率(3か年平均)は、令和5年度は7.3%で前年度と比較して0.2ポイント減少している。これは、臨時財政対策債発行可能額が大幅に減(238,190千円→106,274千円)となったことに伴い、令和5年度における単年度の実質公債費比率(7.69%)が令和4年度の実質公債費比率(7.47%)と比較して減少していることが要因である。今後も臨時財政対策債発行可能額の減、公共施設の老朽化に対応する維持更新や地方債を財源とする大型事業の実施が見込まれるため、事業の必要性や緊急性を精査し、公債費の抑制を図ることで健全な財政運営に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

令和5年度に片縄小学校、岩戸北小学校の施設整備を実施していることから、「学校施設」の減価償却率は前年度から0.8ポイント減少している。ただ学校施設の老朽化が進んできていることから、今後も計画的な修繕を行っていく必要がある。また、市道西川原仲線道路改良事業費及び福岡学園前交差点改良事業費といった道路改良事業を実施していることから「道路」の減価償却率は2.1ポイント減少している。その他各施設における有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値と比較し、概ね高い傾向にあり、1人当たりの延長・面積は少ない傾向にある。特に「公営住宅」及び「公民館」については、有形固定資産減価償却率が類似団体と比較し、20ポイント以上も高い状況にあるため、今後の財政状況を踏まえ施設の適切な維持管理を行っていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

令和5年度の各施設における有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値と比べ概ね高い傾向にあり、1人当たりの面積は少ない傾向にある。令和5年度においては、令和4年度から引き続きミリカローデン那珂川のリニューアル工事を実施したため、「図書館」の有形固定資産減価償却率は前年度から6.3ポイント減少し、福岡県平均を下回ることとなり、改善を図ることができた。しかし、「保健センター・保健所」及び「消防施設」「庁舎」については、有形固定資産減価償却率が類似団体と比較し、10ポイント以上も高い状況にあるため、今後の財政状況をふまえ、施設の適切な維持管理を行っていく必要がある。

財務書類に関する情報①(2023年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度から970百万円の増加(+1.5%)となった。これは前年度、施設の改修及び修繕等により更新された事業用資産インフラ資産の増加によるものである。また、特別会計等を含めた全体及び一部事務組合等を含めた連結においても、同様に資産総額が前年度と比較して増加している。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、純経常行政コストならびに純行政コストがともに増加している。これは、臨時損失の項目中にある災害復旧事業費が393百万円(前年度比+302百万円)と増加したこと、経常費用の項目中にあるその他業務費用についても497百万円(前年度比+307百万円)と増加したことによるものである。一方で、例年増加傾向にある社会保障給付については、5,122百万円(前年度比+279百万円)の増額となっており、経常経費全体のうち27.1%を占めている。今後も物価高騰の影響等による社会情勢の変化によって関連経費の増が見込まれる。さらに、少子高齢化の進展などにより、社会保障給付費の増加傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、本年度差額は252百万円のマイナス(前年度比▲635百万円)となり、純資産残高は、593百万円の増加となった。これは、税収等が11,890百万円(前年度比+231百万円)と増加したこと、また、国県等補助金についても6,640百万円(前年度比+112百万円)と増加したことによるものである。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は1,007百万円の黒字(前年度比▲666百万円)となっているが、主な要因は、臨時支出のうち災害復旧事業費支出が前年度よりも302百万円増加したことによるものである。また、投資活動収支は、1,422百万円の赤字(前年度比▲361百万円)となっている。これは、公共施設等整備費支出が1,784百万円(前年度比+898百万円)によるものである。一方で財務活動収支は、232百万円の黒字(前年度比+909百万円)となっている。これは、地方債等発行収入が前年度から881百万円の増加(+138.6%)によるものである。

財務書類に関する情報②(2023年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たりの資産額(歳入額対資産比率)は、施設の減価償却が進んだことにより、資産合計は前年度比+96,971万円となった。また、有形固定資産減価償却率については、平成初期に整備された資産が多く、整備から20年以上経過して更新時期を迎えていること等から水準が高いものとなっている。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均値を上回っており、将来世代負担比率は類似団体平均値を下回っている。これは資産合計額に対する地方債残高が類似団体より低いこと等によるものである。しかし、今後実施予定の大規模な施設建設・改修事業により、地方債残高は増加する見込みであるため、適切な財政見通しをふまえた行政運営に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは、類似団体平均値を下回っているものの、前年度比+97,734万円となった。物件費や維持補修費については、各種行政サービスの民間委託の推進や、老朽化した施設の大規模な改修事業の実施により更に増加傾向となっていることから、費用対効果の分析と公共施設等の適正管理による縮減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は類似団体平均値を下回っているものの、前年度比+37,692万円となった。今後実施が予定されている大規模な施設建設・改修事業により、地方債残高は更に増加する見込みであるため、適切な財政見通しのもとに地方債残高の縮減に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均値を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっているものの、経常費用は前年度比+725百万円となっている。今後も見込まれる各種行政サービスの民間委託の推進等を踏まえ、引き続き経常経費の削減に努めるとともに、経常収益の増加等を図り、適正な受益者負担比率を検討したい。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,