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地方財政ダッシュボード

山口県阿武町の財政状況(2022年度)

🏠阿武町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

令和4年度現年度分の税徴収率は98.94%で、高い徴収率を維持しているものの、人口減少や全国平均を大きく上回る高齢化率(令和4年度末…51.41%)に加え、町内に大きな事業所もないことから、税収も伸びず財政力指数も類似団体平均とほぼ同じであるが、全国平均、山口県平均を大きく下回っている。引き続き、UJIターン者の受入れをはじめとする各種定住対策に積極的に取り組むとともに、町出身者のネットワークを活用した企業誘致を促進する等財政力の向上に努める。

経常収支比率の分析欄

令和4年度の経常収支比率は75.1%で、前年度より+2.1%となった。価格高騰による物件費等の経常経費の増により前年度から悪化したものの、全国平均、山口県平均を大きく下回っている。ただし、今後も経常的経費は増加傾向で推移することが懸念されることから、更なる事務事業の徹底した見直しや施策の重点化を図りながら健全財政を維持する。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

1人当たり人件費・物件費は、これまでの職員や議員の削減等をはじめとする行財政対策の効果により類似団体平均より低く推移している。令和4年度においては、前年度は下回ったものの、物価高騰の影響により例年と比較すれば物件費は増加傾向にある。今後、人件費については、定年退職者の増による職員の若返りにより減少する見込みであり、物件費は、引き続き更なる事務事業の見直しや事業の厳選等により経費節減を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

給与制度は類似団体平均より若干高いが、山口県下では低い水準である。当町の給与制度は6級制を用いており制度的に給与水準を低く抑えている。(国…10級制、県…9級制)

人口1,000人当たり職員数の分析欄

これまで取り組んできた職員や議員の削減等行財政改革の効果により、千人当たり職員数は類似団体平均より低い。ただし、今後数年間で再任用職員を含め10人を超える退職が見込まれることから、計画的な職員補充を行う等適切な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

可能な限りの繰上償還や新規借入の抑制、また、起債する際は交付税措置率の高いもの(過疎債等)を活用してきたことで、ここ数年はマイナス数値で推移しており、令和4年度の実質公債費比率は-0.7%となった。令和5年度以降においては、事業増による新規借入額の元金償還が順次開始されることに伴い、公債費比率の上昇が予想されるため、プライマリーバランスを注視しながら今後の実施事業を厳選するとともに、大きく起債に頼ることのない財政運営に努める。

将来負担比率の分析欄

これまでの地方債の繰上償還や新規事業実施に係る起債の抑制及び将来の設備整備にに備えた基金への計画的な積立等により、現在、将来負担額については、充当可能財源で十分賄える状況であり、将来負担比率は算出されない。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

人件費は、類似団体平均と同率となっている。今後数年間で再任用職員を含めた10人を超える退職が見込まれていることから、計画的な人員補充を行い、適切な人員管理に努める。

物件費の分析欄

斎場業務、消防救急業務を萩市に、可燃ゴミ処理業務を萩・長門清掃一部事務組合にそれぞれ委託しているほか、物価高騰により光熱水費等が増加し前年度を上回った。次年度においても物価高騰の影響を受けることから、更なる事務事業の見直しや事業の厳選等により経費節減を図る。

扶助費の分析欄

当町は、高齢化比率が令和4年度末で51.41%と全国平均に比べ、かなり高く、老人福祉施設への措置者数は令和4年度末で28人と増加しており、また人口に対する割合が高く、また、養護老人ホーム(50床)、特別養護老人ホーム(50床)入所者のうち、障害者自立支援制度による介護給付を受ける方の割合が高く、類似団体平均を上回っている。また、障害福祉サービス費も増加傾向にある。今後とも、健康づくり事業や疾病予防事業、介護予防事業等を強化し、扶助費の抑制に努める。

その他の分析欄

公営事業会計4会計及び公営企業会計(法非)3会計への一般会計からの繰出金が、前年度より減額となったものの、類似団体平均より若干高い。引き続き、特に公営企業会計(法非)については、独立採算制の原則に立ち返り、経費の節減はもとより使用料の改定等も図りながら経営改善を進める。

補助費等の分析欄

町営バス運行費補助や病院群輪番制病院運営事業補助、社会福祉協議会等への外部団体へそれぞれ補助しており、年々経費は増加するものの、類似団体平均を下回っている。引き続き経費節減に努めるとともに、補助金の見直しを含め更なる経費節減を図る。

公債費の分析欄

地方債の繰上償還や償還満了、新規借入の抑制等により類似団体平均より低く推移しているが、令和2年度以降、事業の増加により地方債残高が増加傾向にあり、順次据置期間の満了により今後公債費が増加すると予想される。公債費のうち相当部分が地方交付税措置されるため、直ちに財政運営に支障はないが、今後必要な事業の見極めを行い新規借入の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

過疎高齢化の進展による扶助費や補助費等の増加、行政事務を行う上で必要な電算経費維持管理経費の増加等、経常的経費は、全体的に年々増加傾向にあり、全国平均や山口県平均より低いものの類似団体平均より若干高い。ただ、今後も扶助費、物件費、補助費等はいずれも増加傾向で推移することが懸念されることから、更なる事務事業の見直しや事業の厳選、補助金等の見直し等により経費節減を図る。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・総務費が前年度より大きく減少しているのは、前年度の光ファイバ施設整備事業やまちの縁側拠点整備事業等の完了が要因である。・衛生費が前年度より若干増加しており、新型コロナウイルス感染症対策にかかる事業を前年度より継続して行っているため衛生費は高止まり傾向にある。・農林水産業費が前年度より増加しているのは、集落営農法人連合体形成加速化事業等の臨時的経費が要因である。・公債費は地方債の新規借入分の元金償還が順次開始されたことにより増加。・民生費が前年度より増加しているのは、子育て世帯臨時特別給付金給付事業等の新型コロナウイルス感染症対策事業等の臨時的経費が要因である。・商工費が前年度より大きく増加しているのは、道の駅の施設整備事業や物価高騰対策事業等が要因である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・人件費は、類似団体平均より低いが、年々増加傾向で推移している。これは、地域おこし協力隊及び会計年度任用職員の増と数年後に10名を超える退職者が見込まれることから計画的に人員を補充しているためである。・扶助費は、特別給付金事業等の増加により、前年度を上回った。・公債費は、類似団体平均より大きく下回っているが、近年の事業増により順次元金償還が開始されることから今後は増加する見込みである。・物件費は、類似団体平均より下回っているが、コロナ禍以前に比べると、新型コロナウイルス感染症対応経費、情報政策費、地方創生関係費等により増加している。・普通建設事業費は、全体では類似団体平均より低い。前年度のまちの縁側事業拠点施設整備事業等の完了により令和4年度は大きく減少している。・積立金は、財政調整基金、公共施設整備基金への積み立てにより、前年度とほぼ同額となった。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

財政調整基金は、1億円を積み立て、標準財政規模比を23%程度としている。実質収支は、これまで実施してきた行財政改革の効果及び国の経済対策に係る各種交付金を使った施設整備等や、単独の大規模な施設整備等については交付税措置のある地方債を活用するなど、経常的経費についても、経費節減に努めていることから、2桁の値で推移している。今後も、事務事業の見直しや事業の厳選等により健全財政を維持する。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

一般会計に3つの公営企業会計(法非)を含めた7つの特別会計を合わせた連結実質赤字比率は、平成23年度以降、令和2年度を除きいずれも黒字決算で推移しているため、赤字比率は算出されない。今後とも、引き続き健全財政を維持するとともに、3つの公営企業会計(法非)については、独立採算制を基本とし、経費の節減はもとより使用料の改定等により経営改善に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

これまで可能な限りの繰上償還を実施するとともに、新規借入等の抑制を行ってきたことにより地方債残高も減少傾向で推移してきたことに加え、起債する際は、元利償還金等に対する交付税措置額の高い起債(過疎債等)を主に利用するなど、実質公債費比率の減少に努めており、平成28年度から単年度で比率がマイナスとなっている。ただし、近年の事業増に伴い、新規借入額が増加したことから、今後の公債費が増える見込みである。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

これまで取り組んできた行財政改革の効果により地方債残高をはじめ将来負担額を構成する各指標とも減少傾向で推移してきたが、今年度は事業増により地方債残高が増加した。しかしながら、地方債の充当可能基金も取り崩さずに財政運営ができていることから、将来負担比率は算出されない。今後も引き続き健全財政を維持する。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)今年度、基金の取崩をしたのは、緑のカーテン事業でふるさと振興基金から10千円のみ。主な積立については、財政調整基金へ1億円、公共施設整備基金へ1億5千万円を積立て、基金全体では258,024千円を積み立てた。(今後の方針)今後の施設整備に際し、必要な財源として取崩予定であるが、毎年度収支の状況をみながら、計画的に積立も行っていく予定。

財政調整基金

(増減理由)今年度は1億円を積立て、残高を504百万円とした。(今後の方針)標準財政規模の23%程度を基金として保有したことになり、今後は毎年度収支の状況をみながら、計画的に積立を行っていく予定。

減債基金

(増減理由)平成20年度に一部取崩をして以降、積立も取崩もしていない。(今後の方針)地方債残高が近年の事業増により再び増加してきたため、今後は毎年度の収支状況をみながら、計画的に積立を行っていく予定。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設整備基金…公共施設整備・地域福祉基金…地域福祉の充実・ふるさと振興基金…地域振興、文化振興、ふるさと振興・観光施設等整備基金…観光施設の整備・ふるさと水と土保全基金…農地の保全及び集落共同活動の強化・森林環境管理基金…森林環境の整備(増減理由)今年度は、公共施設整備基金へ1億5千万円・預金利子を積立て、ふるさと振興基金へのふるさと寄附金の積立(返礼品経費を除く)、観光施設整備基金への入湯税の積立等により増額となっている。(今後の方針)それぞれの基金の設置目的に沿って、各種事業を実施する際の財源として活用するとともに、毎年度収支の状況をみながら、計画的に積立も行っていく予定。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産原価償却率は山口県平均より5.5%、全国平均よ4.5%低く、類似団体平均値より低く推移している。これは、既に施設の統廃合、集約化等を進めてきたことにより、全体的には他団体と比較して老朽化対策に急を要する施設数が少ないことを示しており、今後の長寿命化対策等を中長期的な視点で計画的に取り組みやすい状況にあると考えられる。しかし、年々上昇傾向にあるため、老朽化対策に引き続き取り組んでいく。

債務償還比率の分析欄

債務償還可能年数は0.0%であり最小値である。山口県平均及び全国平均、類似団体内平均値と比べ低い。これは、これまで新規借入の抑制等、将来負担を軽減するため可能な限り健全化に努めてきたことにより、最小値となっている。今後の健全化対策等を中長期的な視点で計画的に取り組みやすい状況にあると考えられる。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

これまで、既に公共施設の統廃合、集約化、老朽施設の解体等を順次実施しており、当該団体における有形固定資産減価償却率は、全国平均及び山口県平均、類似団体内平均値より低い。また、将来負担額を充当可能財源で十分賄える状況にあることから将来負担比率は算出されない。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

これまでの、新規借入の抑制等により、実質公債費比率は0.0%を下回っており、類似団体内平均値と比べてもかなり低く推移している。また、将来負担額を充当可能財源で十分賄える状況にあることから将来負担比率は算出されない。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

インフラ系資産(道路、橋りょう・トンネル、港湾・漁港)の有形固定資産減価償却率については類似団体内平均値よりは高く、全国平均と比較しても高い状況ある。維持更新・長寿命化を計画的に実施する必要があると考えられる。それに対して住民一人あたりの有形固定資産額は山口県平均、全国平均を上回っている。これは当町の人口規模・人口減少傾向に起因するものと考えられ、整備過多とは言いがたいが、今後の財政状況を鑑み、効率よく維持していかなければならない。次に公共建築物(認定こども園・幼稚園・保育所、学校施設、公営住宅、児童館、公民館)の有形固定資産減価償却率は認定こども園・幼稚園・保育所と公営住宅を除き、類似団体内平均値及び山口県平均、全国平均を下回っているため、比較的新しい施設といえる。公営住宅に関しては一部の老朽化に対して、調査を行い対策を講じているところである。住民一人あたりの面積は前述と同様、山口県平均、全国平均を上回っているが、類似団体内平均値よりは少ない状況である。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

一般廃棄物処理施設の有形固定資産減価償却率は山口県平均、全国平均、類似団体内平均値よりは高い状況である。住民一人あたりの償却資産額は類似団体内平均値の4分の1しかなく、山口県平均、全国平均よりもかなり少ないため、今後は個別施設計画に従い、所要経費を見極めながら施設の機能、規模を検討していく。同じく、保健センター・保健所、庁舎の有形固定資産減価償却率も山口県平均、全国平均、類似団体内平均値よりも高くなっている。これらの施設についても一般廃棄物処理施設と同様に、個別施設計画に従い、所要経費を見極めながら必要な措置を検討する必要がある。また、当町の場合、有形固定資産減価償却率が比較的高い、一般処理廃棄物処理施設と保健センター・保健所の機能について、優先的に検証、検討が必要である。体育館・プール、市民会館の有形固定資産減価償却率は山口県平均及び類似団体内平均値より低いものの、全国平均より高い状況である。福祉施設、消防施設の有形固定資産減価償却率は山口県平均、全国平均、類似団体内平均値より低い状況である。特に福祉施設が低い数値で、比較的新しい施設であり、今後は個別施設計画に従い、所要経費を見極めながら施設の機能、規模を検討していく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,