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地方財政ダッシュボード

青森県黒石市の財政状況(2021年度)

🏠黒石市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

平成29年から令和2年まで少しずつ上昇していたが、令和3年度で0.01ポイント減少し0.36となった。数値としては横ばいであるが、歳入における自主財源が3割を下回っていることから、税収の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は昨年度に比べて1.8%下がり88.6%となった。地方交付税や地方譲与税などの経常的収入が増加したことが主な要因である。当市は普通交付税等の依存財源の割合が高いことから、国の財源に左右されやすい傾向にあるため、税収の確保及び経費の削減に努める必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

物件費の増により昨年度と比べ8,444円増加したが、依然として類似団体内平均を下回っている。物件費の増の主な要因として、市体育施設管理運営委託料や個別接種委託料の増があげられる。今後も、備品購入費や委託料等の精査により物件費の抑制、削減に努めたい。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は昨年度と変わらず93.9であった。財政再建対策の一環として、平成17年度の職員給5%減を実施以降継続的に給与削減を行っており、令和元年度も給料表の級区分に応じ2~6%の給与削減を行っていたが、令和2年度から削減を行っていない。今後の財政状況を踏まえた上で適正な給与水準を維持していく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

「行財政運営方針」に従い職員数を削減してきたが、近年の職員数はほぼ横ばいである。今後も行政課題に対応した職員配置をしつつも、指定管理者制度や事務の適正などより適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は昨年度に比べて1.5%下がり14.1%となった。過去に比べ年々数値は良くなっているが、今後も施設の老朽化対策等に係る普通建設事業費の増が見込まれるため、より計画的な財政運営に努める必要がある。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は昨年度に比べて10.2%下がり41.0%となった。主な要因として、財政調整基金積立等による充当可能基金の増や、公営企業繰入見込額の減があげられる。しかし、依然として全国平均より高い数値であることから、今後も起債発行の抑制や充当可能基金の積み立て等により、将来負担の軽減に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

人件費は昨年度に比べ1.5%下がり18.4%となった。主な要因は退職手当組合負担金の減によるものと考えられる。今後も財政状況を踏まえた上で適正な給与水準を維持していく。

物件費の分析欄

物件費は昨年度に比べ2.2%下がり9.8%となった。主な要因は小・中学校タブレット端末等購入や、防災用備蓄品購入の減等が考えられる。今後も備品購入費等の精査により物件費の抑制、削減に努めたい。

扶助費の分析欄

扶助費は昨年度に比べ0.6%下がり10.6%となった。主な要因は生活保護費の減によるものと考えられる。削減が難しい経費であるため、他経費の節減による一般財源の確保に努めたい。

その他の分析欄

その他に関しては、昨年度に比べ0.4%下がり15.4%となった。主な要因は操出金の減であり、国民健康保険事業や後期高齢者医療事業の操出金減によるものと考えられる。

補助費等の分析欄

補助費は昨年度に比べ3.7%上がり18.9%となった。ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っているため、負担金の支出が多額であるほか、公営企業に対する補助金も必要となっている。全国平均、青森県平均よりも高い水準にあるので、経費抑制が必要である。

公債費の分析欄

公債費は昨年度に比べ0.8%下がり15.5%となった。過去の大型事業に対する償還が順次終了しているため徐々に減少しており、令和3年度で全国平均を下回った。今後、公共施設の老朽化により普通建設事業費が増加していくことが見込まれるため、計画的な事業実施が求められる。

公債費以外の分析欄

補助費は数値が増加しているが、人件費、物件費、扶助費の減により前年度よりも1.0%下がり73.1%となった。事業の優先順位を明確にし、更なる経費圧縮により、住民負担軽減につながるよう努めたい。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

全体的に類似団体内平均を下回っている。これは、財政難により経費削減や事業の廃止・縮小を行っており、各分野で市独自の政策を抑制していることが考えられる。民生費が増加しているのは、子育て世代への臨時特別給付金や住民税非課税世帯への臨時特別給付金の増によるものであり、衛生費が増加しているのは、コロナウイルスワクチン個別接種委託料及びワクチン接種事業報酬の増によるものと考えられる。一方、総務費が大幅に減少しているのは、特別定額給付費補助金の減によるものである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費と物件費は、給与削減や経費削減により、例年類似団体内平均値を下回っている。一方、扶助費は、児童福祉費と社会福祉費が増加傾向にあることから例年類似団体内平均値を上回っている。また、普通建設事業費は54,695円と昨年度に比べ5,386円増加し、特に新規整備は33,175円と昨年度に比べ14,201円増加しており、類似団体内平均を上回った。これは、庁舎機能を含む市民サービス施設や市立図書館等の大型工事によるものである。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

過去5年間にわたり実質単年度収支は黒字であり、財政調整基金残高も令和3年度で大幅に増加している。しかし、今後建物の老朽化対策等による普通建設事業費の増加が予想されるため、現状の財政状況を楽観視せず、経費の削減等により将来負担の軽減に努める必要がある。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

病院事業会計については、平成29年度から赤字の額が増加し続け、令和2年度で一旦減少したものの、令和3年度で再度増加した。医業収益確保のため様々な努力は行っているが、平成27年度決算で健全化法による資金不足額が発生し、令和3年度決算において資金不足比率は14.6となった。経営状況の悪化により設備更新が進んでいない現状にあるが、施設の老朽化対策による大規模改修が見込まれるため、財源確保が課題となっている。病院事業会計以外は黒字会計であり、健全な状態を維持している。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

過去の起債の償還が順次終了することにより元利償還金は年々減少しているが、令和3年度は小学校の統廃合に伴う学校新築や増改築工事の償還が始まったことにより、微増したものと考えられる。今後は、庁舎機能を含んだ市民サービス施設や市立図書館建設等の大型工事の償還が予定されているため、元利償還金が増加することが予想される。そこで、優先順位を明確にし、計画的に建設事業を行うことで、将来の公債費負担を軽減することが求められる。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

将来負担額については、一般会計等に係る地方債の現在高と公営企業債等繰入見込額が大半を占めている。地方債現在高については、過去の起債償還が順次終了しているものの、市民サービス施設の整備、市立図書館建設等の大型工事に係る新発債の額が大きいため、ほぼ横ばい状態である。退職手当負担見込額は職員の年齢構成が若返っていることなどから年々減少している。将来負担比率は年々改善してきているものの、類似団体と比較すると依然として高いことから、今後も普通建設事業の抑制に努め、数値の改善を図っていく。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)基金残高の合計は年々増加しており、財政調整基金の大幅な増加と、その他特定目的基金の増加によって、令和3年度の基金残高合計は1,949百万円となり前年度と比べて444百万円の増となった。その他特定目的基金の増は、ふるさと納税制度による寄付金を寄付者指定の使途ごとに仕分けし対応する基金に積み立てていることと、令和2年度より積み立てている新型コロナウイルス感染症対策利子補給基金によるものである。(今後の方針)ここ数年、基金の現在高は全体的に増加している。しかし、今後公共施設の老朽化対策に係る支出が予想されるほか、雪害や自然災害に伴う緊急対応にも備える必要があるので、計画的かつ余裕を持った基金活用に努めたい。

財政調整基金

(増減理由)財政調整基金について、令和3年度は取り崩しがなく、令和2年度決算余剰分等で414百万円積み立てたため、令和3年度末残高は1,631百万円となった。(今後の方針)令和3年度は取り崩しがなかったが、降雪の状況によっては100百万円~200百万円程度の追加支出の可能性がある。緊急時に即座に対応できるだけの基金の確保は必要であるため、堅調な基金運用に努める。

減債基金

(増減理由)例年、地方債残高に対してかなり低い割合の積み立てしかできていない状況である。(今後の方針)満期一括返済の地方債はなく、地方債残高も減少しているため、今後とも慎重な財政運営に努めたい。

その他特定目的基金

(基金の使途)市民文化会館運営基金:財政再建のため休止中の黒石市文化会館が再開した際に運営資金に充てるために積み立てている。農業振興基金:遊休農地の利活用、農地集約の促進、認定農業者、基幹農業者、農業後継者の育成、基幹作物の振興と新規作物導入による農業経営改善に支援するなど農業振興を図る経費の財源に充てるために積み立てている。新型コロナウイルス感染症対策利子補給基金:新型コロナウイルス感染症対応の融資制度を利用している事業者を対象に、償還利子の全部又は一部を補給するための基金を積み立てている。図書館建設基金:図書館を整備する際の財源として市民から頂いた寄付金を積み立てている。観光振興基金:市の豊富な観光資源の活用を図り、魅力ある観光の振興を推進する事業の経費に充てるための基金を積み立てている。(増減理由)増となった理由は、使途の指定がある寄付金等を対応する基金に積み立てているためである。減となった理由は、基金の目的に合致した事業を施行する際、積極的に基金を活用しているためである。(今後の方針)今後も、目的に合致した歳出には積極的に基金を活用し、適切な基金の運用を行っていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

当市の有形固定資産減価償却率は、ここ数年類似団体平均を下回っているものの、年々増加しており、施設等の老朽化が進んでいることがわかる。既存施設の老朽化対策のため、公共施設等総合管理計画に従い、計画的な更新や除却等が必要である。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は昨年度比で78.3ポイント減少し、昨年度に引き続き類似団体平均を下回っている。これは、既往債の償還終了及び新発債の抑制により将来負担額が減少したためである。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

既往債の償還終了及び新発債の抑制の結果、将来負担比率は減少傾向にある。一方で、有形固定資産減価償却率は類似団体平均値を下回っているものの増加傾向にある。これは、既存施設の老朽化が進んでいるためであり、耐用年数が過ぎて更新が必要な施設も増えている現状である。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

既往債の償還終了及び新発債の抑制の結果、将来負担比率、実質公債費比率ともに数値は減少傾向にあるが、依然として類似団体平均よりも高い数値となっている。これは、過去の大型事業に対する起債の影響がまだ残っているためである。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率について、道路、橋梁・トンネル、学校施設及び公営住宅は類似団体平均値よりも低い数値となっている。令和元年度まで平均より高い数値を示していた学校施設においては、令和元年度の黒石小学校新設と旧東英中学校の売却により、令和2年度で平均よりも低い数値となった。また、児童館と公民館については類似団体平均値よりも高い数値となっており、特に児童館は平均より30ポイント程度高い数値を示していることから、他団体に比べ老朽化が進んでいることがわかる。全体的に施設の老朽化が進んでいることから計画的な更新、除却等が必要であるため、各施設の個別施設計画における老朽化状況等を精査しながら取り組んでいく。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率について、体育館・プールは類似団体平均よりも低い数値となっているが、その他の項目については平均よりも高い数値となっている。特に、一般廃棄物処理施設は令和3年度において類似団体平均より36ポイント以上高い数値を示していること、類似団体内順位も112/114位であることから、他団体と比べて非常に老朽化が進んでいることがわかる。また、市民会館は34.3ポイント、庁舎においても25.9ポイント、類似団体よりも高い数値を示しており、老朽化が進んでいる状況である。公共施設総合管理計画や個別施設計画に基づき、計画的な更新、除却又は統合について進めていく必要がある。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計については、前年度と比較すると資産の額が9,028百万円の増加、負債の額は1百万円の増加となった。資産のうち75.2%を有形固定資産が占めており、これらの資産は将来において維持管理や更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めることにより公共施設等の適正管理に努める。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般財源等及び全体の純経常行政コスト及び純行政コストは新型コロナウイルス感染症に係る特別定額給付費の増により移転費用(補助金等)が減少した一方、連結においては、経常収益である使用料及び手数料が減少したため、前年度比で増加した。今後も職員の計画的な採用による人件費の抑制や社会保障給付の増加傾向に歯止めをかけるよう努め、経常経費の抑制を図る。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、財源である税収等が11,008百万円、国県等補助金が6,170百万円、そして純行政コストが15,815百万円となった。財源の合計が純行政コストを上回ったため、本年度差額は992百万円となった。また、全体においては、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、税収等の額は14,773百万円となり、一般会計等の税収等に比べ3,765百万円多くなっている

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等に係る業務活動収支は、物件費と移転費用(補助金等)の減により2,442百万円となり、前年度比で増加した。投資活動収支については、公共施設等整備費支出の減により昨年度比で減少した。財務活動収支については、地方債等発行収入の増により昨年度比で増加した。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額については、例年同様、類似団体平均値を大きく下回った。これは、道路や河川の敷地のうち取得価額が不明な箇所について、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めているためである。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率については、純資産が減少したことにより前年度に比べて4.6ポイント減少した。また、将来世代負担比率については、地方債残高が増加したことにより前年度に比べて0.7ポイント増加した。今後、施設の老朽化対策等に係る普通建設事業費の増が見込まれるため、より計画的な財政運営に努める必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストについては、移転費用増により純行政コストが減少したため、前年度に比べて4.0ポイント減少した。今後も、職員の計画的な採用による人件費の抑制や社会保障給付の増加傾向に歯止めをかけるよう努め、経常経費の抑制を図る。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額については、人口減による影響で前年度に比べて0.7ポイント増加した。また、令和2年度にマイナスに転じていた業務活動収支については、物件費と移転費(補助金等支出)の業務支出が減少し、再びプラスに転じている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

令和3年度における受益者負担比率は、2.1%となり類似団体平均の4.0%を1.9ポイント下回った。今後も、受益者負担の適正化のため、税負担の公平性・公正性の確保に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,