青森県黒石市の財政状況(2023年度)
青森県黒石市の財政状況について、2023年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
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概観
普通会計の構造(2023年度)
財政比較分析表(2023年度)
財政力指数の分析欄
平成30年から横ばい状態が続いており、令和5年度は前年度より0.01ポイント減少し0.36となった。歳入における自主財源が3割を下回っていることから、税収の確保に努める。
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は昨年度に比べて2.8%下がり88.9%となった。地方交付税や地方譲与税などの経常的収入が減少したことが主な要因である。当市は普通交付税等の依存財源の割合が高いことから、国の財源に左右されやすい傾向にあるため、税収の確保及び経費の削減に努める必要がある。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費・物件費の増により昨年度と比べ8,572円減少し、類似団体内平均を下回っている。物件費の減の主な要因として、価格高騰対策くろいし応援商品券事業や市民サービス施設設備関係等業務委託料が完了したことなどがあげられる。今後も、備品購入費や委託料等の精査により物件費の抑制、削減に努めたい。
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は昨年度から0.2ポイント下がり93.3であった。財政再建対策の一環として、平成17年度の職員給5%減を実施以降継続的に給与削減を行っており、給料表の級区分に応じ2~6%の給与削減を行っていたが、令和2年度から削減を行っていない。今後の財政状況を踏まえた上で適正な給与水準を維持していく。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
「行財政運営方針」に従い職員数を削減してきたが、近年の職員数はほぼ横ばいである。今後も行政課題に対応した職員配置をしつつも、指定管理者制度や事務の適正などより適正な定員管理に努める。
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は昨年度に比べて0.5%下がり12.5%となった。過去に比べ年々数値は良くなっているが、今後も施設の老朽化対策等に係る普通建設事業費の増が見込まれるため、より計画的な財政運営に努める必要がある。
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は昨年度に比べて3.3%下がり16.6%となった。主な要因として、財政調整基金積立等による充当可能基金の増加があげられる。しかし、依然として全国平均より高い数値であることから、今後も起債発行の抑制や充当可能基金の積み立て等により、将来負担の軽減に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)
人件費の分析欄
人件費は昨年度に比べ0.9%下がり18.5%となった。主な要因は職員給の減によるものと考えられる。今後も財政状況を踏まえた上で適正な給与水準を維持していく。
物件費の分析欄
物件費は昨年度に比べ0.3%上がり10.8%となった。主な要因はシステム導入の委託料の増が考えられる。今後も事業内容の精査により物件費の抑制、削減に努めたい。
扶助費の分析欄
扶助費は昨年度に比べ1.4%下がり10.6%となった。主な要因は生活保護費の増や子育て世帯への臨時給付金の減によるものと考えられる。削減が難しい経費であるため、他経費の節減による一般財源の確保に努めたい。
その他の分析欄
その他に関しては、昨年度に比べ2.3%下がり14.4%となった。主な要因は維持補修費と積立金の増であり、除雪作業等の減によるものと考えられる。
補助費等の分析欄
補助費は昨年度に比べ3.1%上がり20.3%となった。ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っているため、負担金の支出が多額であるほか、公営企業に対する補助金も必要となっている。全国平均、青森県平均よりも高い水準にあるので、経費抑制が必要である。
公債費の分析欄
公債費は昨年度に比べ1.6%下がり14.3%となった。過去の大型事業に対する償還が順次終了しているため徐々に減少しており、令和3年度で全国平均を下回った。今後、公共施設の老朽化により普通建設事業費が増加していくことが見込まれるため、計画的な事業実施が求められる。
公債費以外の分析欄
人件費、扶助費の減により前年度よりも1.2%下がり74.6%となった。事業の優先順位を明確にし、更なる経費圧縮により、住民負担軽減につながるよう努めたい。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
目的別歳出の分析欄
全体的に類似団体内平均を下回っている。これは、財政難により経費削減や事業の廃止・縮小を行っており、各分野で市独自の政策を抑制していることが考えられる。総務費が増加しているのは、市民サービス施設建設等工事費の増によるものであり、教育費が減少しているのは、図書館等工事費の減によるものと考えられる。また、農地及び農業用施設災害復旧工事等が発生したことにより、災害復旧費が増加している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
性質別歳出の分析欄
人件費と物件費は、給与削減や経費削減により、例年類似団体内平均値を下回っている。一方、扶助費は、児童福祉費と社会福祉費が増加傾向にあることから例年類似団体内平均値を上回っている。また、普通建設事業費は94,791円と昨年度に比べ48,525円増加し、特に新規整備は60,491円と昨年度に比べ39,383円増加した。これは市民サービス施設の建設工事や橋梁維持補修工事等の大型工事によるものである。
実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)
分析欄
過去5年間にわたり実質単年度収支は黒字であり、財政調整基金残高も令和5年度で増加している。しかし、今後建物の老朽化対策等による普通建設事業費の増加が予想されるため、現状の財政状況を楽観視せず、経費の削減等により将来負担の軽減に努める必要がある。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)
分析欄
病院事業会計については、平成29年度から赤字の額が増加し続け、令和2年度で一旦減少したものの、令和3年度以降増加に転じている。医業収益確保のため様々な努力は行っているが、平成27年度決算で健全化法による資金不足額が発生し、令和5年度決算において資金不足比率は17.8となった。経営状況の悪化により設備更新が進んでいない現状にあるが、施設の老朽化対策による大規模改修が見込まれるため、財源確保が課題となっている。病院事業会計以外は黒字会計であり、健全な状態を維持している。
実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
過去の起債の償還が順次終了することにより元利償還金は年々減少しているが、令和3年度は小学校の統廃合に伴う学校新築や増改築工事の償還が始まったことにより、微増したものと考えられる。今後は、中学校給食棟建設工事や新庁舎建設工事等の大型工事の償還が予定されているため、元利償還金が増加することが予想される。そこで、優先順位を明確にし、計画的に建設事業を行うことで、将来の公債費負担を軽減することが求められる。
将来負担比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
将来負担額については、一般会計等に係る地方債の現在高と公営企業債等繰入見込額が大半を占めている。地方債現在高については、過去の起債償還が順次終了しているものの、市民サービス施設の整備、市立図書館建設等の大型工事に係る新発債の額が大きいため、令和5年度においては増加した。退職手当負担見込額は職員の年齢構成が高齢化していることなどから増加に転じた。将来負担比率は年々改善してきているものの、今後も普通建設事業の抑制に努め、数値の改善を図っていく。
基金残高に係る経年分析(2023年度)
基金全体
(増減理由)基金残高の合計は年々増加しており、財政調整基金の大幅な増加と、その他特定目的基金の増加によって、令和5年度の基金残高合計は3,855百万円となり前年度と比べて711百万円の増となった。その他特定目的基金の増は、ふるさと納税制度による寄付金を寄付者指定の使途ごとに仕分けし対応する基金に積み立てていることと、令和2年度より積み立てている新型コロナウイルス感染症対策利子補給基金のほか、令和4年度に創設した黒石市公共施設等整備基金によるものである。(今後の方針)ここ数年、基金の現在高は全体的に増加している。しかし、今後公共施設の老朽化対策に係る支出を想定しているほか、雪害や自然災害に伴う緊急対応にも備える必要があるので、計画的かつ余裕を持った基金活用に努めたい。
財政調整基金
(増減理由)財政調整基金について、令和5年度は433百万円取り崩したものの、令和4年度決算余剰分等で507百万円積み立てたため、令和5年度末残高は2,553百万円となった。(今後の方針)令和5年度は決算余剰分で積立が可能であったが、降雪の状況によっては100百万円~200百万円程度の追加支出の可能性がある。緊急時に即座に対応できるだけの基金の確保は必要であるため、堅調な基金運用に努める。
減債基金
(増減理由)例年、地方債残高に対してかなり低い割合の積み立てしかできていない状況である。普通交付税の追加交付により、残高が35百万円増加した。(今後の方針)満期一括返済の地方債はなく、地方債残高も減少しているため、今後とも慎重な財政運営に努めたい。
その他特定目的基金
(基金の使途)黒石市公共施設等整備基金:市の公共施設の適正管理を図るため必要な経費に充てるための基金を積み立てている。人づくり基金:市の人づくりを推進するための経費の財源に充てるための基金を積み立てている。市民文化会館運営基金:財政再建のため休止中の黒石市文化会館が再開した際に運営資金に充てるために積み立てている。農業振興基金:遊休農地の利活用、農地集約の促進、認定農業者、基幹農業者、農業後継者の育成、基幹作物の振興と新規作物導入による農業経営改善に支援するなど農業振興を図る観光振興基金:市の豊富な観光資源の活用を図り、魅力ある観光の振興を推進する事業の経費に充てるための基金を積み立てている。経費の財源に充てるために積み立てている。(増減理由)増となった理由は、使途の指定がある寄付金等を対応する基金に積み立てているためである。減となった理由は、基金の目的に合致した事業を施行する際、積極的に基金を活用しているためである。(今後の方針)今後も、目的に合致した歳出には積極的に基金を活用し、適切な基金の運用を行っていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市の有形固定資産減価償却率は、ここ数年類似団体平均を下回っているものの年々増加しており、施設等の老朽化が進んでいることが分かる。既存施設の老朽化対策のため、公共施設等総合管理計画に従い、計画的な更新や除却等が必要である。
債務償還比率の分析欄
債務償還比率はここ数年類似団体平均を下回っており、前年度比で見ると38.8ポイント減少している。これは主に充当可能基金や経常一般財源の増によるものである。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
基金などの充当可能財源の増により将来負担比率は減少傾向にある。一方で有形固定資産減価償却率は類似団体平均値を下回っているものの増加傾向にある。これは既存施設の老朽化が進んでいるためであり、耐用年数が過ぎて更新が必要な施設も増えている現状である。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
充当可能財源の増や元利償還金の減により、将来負担比率及び実質公債費率は減少傾向にあるが、依然として類似団体平均よりも高い数値となっている。公営企業の元利償還のための繰り出しを含む過去の大型事業に対する起債の影響がまだ残っているためである。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率について、道路、橋りょう・トンネル、公営住宅及び学校施設は類似団体より低い数値となっている。令和元年度まで平均より高い数値を示していた学校施設については令和元年度の黒石小学校新設と旧東英中学校の売却により、令和2年度から平均より低い数値となった。児童館と公民館については類似団体平均値より高い数値となっており、特に児童館は令和5年度は平均より29.3ポイントも高い数値であり、他団体に比べ老朽化が進んでいることが分かる。全体的に施設の老朽化が進んでいることから、計画的な更新、除却等が必要であるため、各施設の個別施設計画における老朽化状況等を精査しながら取り組んでいく。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率について、図書館及び体育館・プール以外は平均よりも高い数値となっている。特に一般廃棄物処理施設は令和5年度は類似団体平均よりも34.9ポイント高く、類似団体内順位も120団体中118位であることことから、他団体に比べ極めて老朽化が進んでいることが分かる。また、市民会館は36.2ポイント、庁舎は27.4ポイント類似団体平均より高い数値であり、これらも老朽化が進んでいる状況である。公共施設総合管理計画や個別施設計画に基づき、計画的な更新、除却又は統合について進めていく必要がある。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等では、前年度と比較すると資産の額が985百万円減少、負債の額は1,818百万円の増となった。資産のうち約73%を有形固定資産が占めており、これらの資産は将来において維持管理や更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めることにより公共施設等の適正管理に努める。
2.行政コストの状況
一般会計等の純行政コストは、除雪に関する委託料や借上料の減や新型コロナウイルスワクチン個別接種に関する委託料の減などによる物件費減少により減少している。全体で見ても減になっているが、連結では社会保障給付の増などにより前年度より純行政コストが増加している。今後も職員の計画的な採用による人件費の抑制や各種経費の節減に努め、経常経費の抑制を図る。
3.純資産変動の状況
一般会計等では、財源は税収等11,377百万円、国県等補助金5,933百万円で合計17,309百万円、純行政コストは15,563百万円であった。財源が純行政コストを上回ったため、本年度差額は1,746百万円となった。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、税収等の額は15,261百万円、財源全体では27,687百万円となり、本年度差額は一般会計等に比べ3,062百万円多い4,808百万円となっている。
4.資金収支の状況
一般会計等における業務活動収支は、物件費等支出の減や税収等収入・国県等補助金収入の増により、前年度比で増加した。投資活動収支は、公共施設等整備費支出の増加により前年度比で減少した。財務活動収支については、地方債発行収入が増加したことで前年度比で増加した。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額については、例年同様、類似団体平均を下回った。これは道路や河川の敷地のうち取得価額が不明な箇所について、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めているためである。
2.資産と負債の比率
純資産比率については、純資産が増加したことにより前年度比で4.3ポイント増加した。将来世代負担比率については、地方債残高が増加したことにより前年度に比べ6.2%増加している。今後、施設の老朽化対策等に係る普通建設事業費の増が見込まれるため、より計画的な財政運営に努める必要がある。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストについては、物件費の減により純行政コストが減少したため、前年度に比べ1.4ポイント減少した。今後も職員の計画的な採用による人件費の抑制や各種経費の節減に努め、経常経費の抑制を図る。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額については、負債合計の増により前年度に比べ6.6ポイント増加した。また、業務活動収支は増加しているが、投資活動収支が大きく減となっているため、業務・投資活動収支は前年度より418百万円減となっている。
5.受益者負担の状況
令和5年度における受益者負担比率は経常収益の増と経常費用の増により、前年度比で0.7ポイント増の2.5%となったが、類似団体平均値を下回っている。今後も、受益者負担の適正化のため、税負担の公平性・公正性の確保に努める。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
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総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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