経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、前年度より8.56ポイント減となった。全国平均や類似団体平均を上回っているが、使用料収入が少ないため一般会計からの補助金に依存し、経常利益を確保している。②累積欠損金はない。③流動比率は、100%を下回っているが、前年度より11.36ポイント増となった。全国平均や類似団体平均より下回っている。④企業債残高対事業規模比率は、平成16年度より供用開始をしたが一般会計から繰入金を入れることにより、全国平均や類似団体平均と比較して大きく下回っている。⑤経費回収率は、前年度より15.83ポイント減となったが、全国平均や類似団体平均より上回っている。使用料収入で汚水処理費を賄えておらず一般会計補助金に依存している状況である。⑥汚水処理原価は、前年度より45.8円増となった。全国平均や類似団体平均を下回っている。引き続き維持管理費の節減を図っていきたい。⑦施設利用率は、前年度と同じ39.27%であった。全国平均や類似団体平均より上回っている。施設の稼働は適切に維持されている。⑧水洗化率は、前年度より0.59ポイント増となり、全国平均と比較して同水準であるが、類似団体平均より約2ポイント上回っている。今後も更なる接続推進に努めて水洗化率を高めていく必要がある。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は前年度より3.82ポイント増となった。全国平均や類似団体平均を下回っているが、令和2年度から公営企業会計に移行した際、固定資産評価額を経過年数分減じて評価し直したうえで減価償却をしたことが要因である。②管渠老朽化率は、法定耐用年数を超えた管渠存在しないため、数値はなし。今後、老朽化対策として管渠や施設等の長寿命化の計画策定に向けた検討の必要がある。
全体総括
平成16年度より供用開始し、管渠や施設等の老朽化は進んでいないが、今後は老朽化対策として管渠や施設等の長寿命化の計画策定に向けた検討が必要である。公営企業会計に移行し、経営状況についてより明確に把握出来るようになったことから、使用料の収納率向上及び経費削減に取り組み、一般会計からの財政支援の抑制に努めるとともに、長寿命化計画に基づき施設・設備及び管渠の計画的な更新及び整備を行い、計画的な事業運営と安定経営に取り組んでいく。