経営の健全性・効率性について
①経常収支比率に関して、当該指標は99.74%と100%を下回り、⑤の経費回収率は22.69%で全国平均、類似団体の平均と比較しても低い数値となっており、一般会計からの他会計繰入金の依存度が高い状況となっていることから、料金改定も含め改善に取り組まないといけない。③流動比率に関しては低い数値であるが新規事業の予定がないことから企業債の減少が見込まれる。⑥汚水処理原価ついて、全国平均、類似団体平均値の数値と比べ低い数値ではあるが、今後の接続率の向上、さらに維持管理等を効率的に取組む必要がある。⑦施設利用率は全国平均、類維持団体と近い数値ではあるが、⑧水洗化率は全国平均、類似団体平均を下回っており、接続に係る自己負担が重いことから接続率が伸び悩んでおり、補助制度を活用し接続率向上を図る。
老朽化の状況について
管渠について、共用開始から21年経過で耐用年数50年からすると現段階では管渠更新の必要性は低いが、将来の更新時期を見据え適性度を検討する必要がある。処理施設の機械設備について、老朽化や日照、塩害による劣化が随所に見られ、最適整備構想を策定し、経営状況を考慮しながら更新と改修を行う。
全体総括
類似団体と比較して、全体的に経営の健全性・効率性が悪く、その主な要因は事業費にみあった料金収入を確保できていないこと及び、水洗化率の低さにある。経営改善のためには、適切な料金水準への改定が必要である。また、施設の老朽化について最適整備構想を策定し既存の施設の長寿命化、効率的な維持管理に努め適切な施設規模の見直しについても検討すると供に、令和2年度から公営企業会計へ移行し、経営の状況が具体化されることから経営健全化対策の計画を図り、より効率的な事業計画を進めることが必要となってくる。