萩市:公共下水道

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経営比較分析表(2017年度)

経営の健全性・効率性について

萩市の公共下水道事業は、昭和52年に事業着手、昭和59年に供用開始を行い平成29年度末の事業計画区域内の整備率は76.4%、全体計画区域内の整備率は52.1%であり現在も整備中である。平成29年度から地方公営企業法を適用したため、前年度以前の数値は無い。経常収支比率は100%を超え単年度収支は黒字となっている。経費回収率及び汚水処理原価は平均値より良好な数値ではあるが、使用料で経費を賄っていない状況であることや流動比率が低いことから、より慎重な財政運営が必要となっている。企業債残高対事業規模比率も平均値と比べ1.7倍と高い水準となっている。これは幹線工事を進めていることから、面整備が進んでおらず企業債残高は増加しているが使用料収入の増加につながっていないことも要因の一つである。これにより施設利用率についても平均値以下と伸び悩んでいる。水洗化率については、平均値と同水準となっているが、今後大幅な増加は見込まれない。人口減少に伴い処理人口等も減少傾向となっていることからも一層の経常費用の削減を行ったうえでの使用料改定を検討する必要がある。

老朽化の状況について

昭和59年に供用開始を行ってから30年を経過している。管渠については調査を順次計画的に行い軽微な更生工事は行っているが、更新や改良までは行っていない状況である。処理施設については、過去に補助事業により大規模な更新改良を行っている。有形固定資産減価償却率が平均値より高いことから、計画的・効率的な改築更新に取り組む必要がある。

全体総括

経費回収率が100%に達しておらず、安定した事業運営を行うためにも使用料のあり方について継続的に検討していく必要がある。国県の進める「汚水処理施設10年概成」に向けて事業計画区域の見直しを含めた効率的な下水道整備に努めていきたい。また、施設の老朽化対策として、現在策定中であるストックマネジメント計画を基軸とし、施設の回復・予防保全のための更新改良の平準化を図っていきたいと考えている。なお、地方公営企業の法適用に併せて会計を他事業と一本化したことから、一つの下水道事業として持続可能な事業運営に取り組んでいくところである。

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