地域において担っている役割
一般急性期及び回復期リハビリテーション、かかりつけ医の後方支援や健康診断等による予防医療を主に担っている。また、2次救急医療機関として周辺地域への救急医療の提供を担っている。新型コロナウイルス感染症への対応としては、発熱外来や地域外来・検査(PCR検査)センター、新型コロナウイルス感染症入院病床の設置、市民や医療従事者等へのワクチン接種を実施した。
経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は100%以上であり、②医業収支比率は100%をわずかに下回ったが、類似病院平均値を上回った。④病床利用率は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う受診控えや新型コロナウイルス感染症入院病床の設置に伴う一般病床の休床等の影響により、コロナ影響前の令和元年度からは低下しているが、昨年度比較ではわずかに上昇している。⑤⑥については、入院患者数と外来患者数が昨年度比較で増加したことに伴い、1人1日あたりの収益もわずかに増加している。
老朽化の状況について
令和元年7月に民間病院から土地・施設を無償譲渡されて開院したため、①②③いずれも全国平均を大きく下回っているが、現状は施設や整備の老朽化が深刻であり、新敷地での新病院整備計画を進めている。
全体総括
当院は野洲市の地域医療を担う中核的医療拠点として令和元年7月に開院し、3年連続で経常収支は黒字を維持している。一方で老朽化した施設の建替えが急務であり、施設や設備の修繕や計画的な医療機器の更新と平行して新敷地での新病院整備計画を進めている。医業収支比率の向上に向け、地域包括ケア病棟の導入や薬剤/栄養指導・検査等の件数増加、診療報酬の減点査定率の減少や新たな加算の取得等、多職種で経営改善に取り組んだ。また、高度専門病院と連携した治療体制の構築を進めるため、滋賀県立総合病院および滋賀県立精神医療センターと医療連携協定を締結し、循環器内科等の外来充実等を図った。