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人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成22年度末37.0%)に加え、町内に中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱く全国市町村平均を下回っている。人件費の削減、教育施設の統合等による歳出の徹底的な見直しと町税の収納率向上対策の推進、未利用町有地の売却等による歳入確保を図り、鋸南町総合計画に沿った施策の重点化の両立に努め、活力ある町づくりを展開しつつ、行政の効率化に努めることにより財政の健全化を図る。
職員数の減少により人件費は大きく減となり、加えて普通交付税及び臨時財政対策債の大幅な増により比率は大きく改善されたが、類似団体の平均を4.6%上回っている。今後、公債費はピークに近づき、一部事務組合への負担金の増も見込まれることから、新規採用職員の抑制や独自の給与削減により人件費の削減を継続し、経常収支比率の低減に努める。
類似団体と比べ人口千人当たりの職員数が少ないことから類似団体平均額の55.7%となっているが、全国平均より10.1%上回っている。今後、指定管理者制度の導入、教育施設の統合を進めるとともに、新規採用職員の抑制と独自給与削減による人件費の抑制を図ってコストの低減に努める。
指数は年功的な給料体系により全国町村平均と類似団体平均をともに上回っている。平成18年度からこれまで継続している職員給与の独自削減等を引き続き実施することにより給与水準の適正化に努めていく。
類似団体の平均より4.97人下回り、年々減少を続けているが、全国平均との比較では2.32人上回っている。今後、行財政改革による民間委託の推進、臨時職員の有効活用、新規採用職員の抑制を図って適切な定員管理に努める。
比率は全国平均、類似団体との比較からしても依然として高い水準となっている。これは大規模事業(統合中学校の建設、広域水道事業)に係る多額の起債の償還が続いているためである。これまで緊急性・必要性を検討し新規発行債を抑制してきたが、平成22年度の臨時財政対策債は前年度比27.5%増となり公債費は増加していく見込みとなっている。今後も投資的事業の先送り、単年度事業費の抑制とできる限り自主財源による事業の執行に努めて、新規発行債を元金償還額以下に抑制することにより、実質公債費比率の低減を図っていく。
類似団体の平均より115.2%と大きく上回っている状況である。その主な要因は大規模事業(統合中学校建設・広域水道事業)の財源とした地方債の残高が多額なためである。今後は新規発行債の抑制による地方債残高の減少と新規採用職員の抑制による退職手当負担見込額が減少して、比率は今後減少していく見込みである。これからも後世への負担を少しでも軽減できるよう努めていく。
平成22年度は退職者の増加により人件費の占める割合は4.2%減となった。しかし類似団体と比較すると人口千人当たりの職員数は少ないものの、給与水準が高いことから人件費に係る経常収支比率が1.4%高くなっている。人件費を抑制するため、集中改革プランでは退職者4名に対し1名を新規採用するとして、平成17年度から平成22年度までで22名の削減目標に対し、計画を上回る31名の削減となった。平成18年度からこれまで継続して独自の給与削減等を行っており、今後も引き続き人件費の削減に努めていく。
物件費は類似団体の平均値とほぼ同じであった。物件費に係る経常経費充当一般財源は単年度限りの耐震改修促進計画策定や評価替えによる鑑定評価委託等により前年度と比較し増加しているが、普通交付税と臨時財政対策債の大幅な増による分母増の影響によって比率は前年度と同じであった。今後も事務事業の見直しや各施設の指定管理者制度の導入、民間委託の推進等により物件費の低減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は4年連続で類似団体の平均と同じであったが、平成22年度に0.4%下回った。扶助費における経常経費充当一般財源は前年度とほぼ同じであったが、額の推移を見ると増加傾向である。これは障害福祉関係の費用が増加しているためである。
その他の比率のほとんどが繰出金であり、これまで類似団体を上回っていたが、平成22年度は後期高齢者医療広域連合への繰出金が減少したことにより、比率は改善され類似団体と同じとなった。本町では高齢化率が高いことから高齢者の医療給付費の抑制を図るため、疾病予防事業等の充実を図っていく。
補助費等に係る比率は類似団体と比べて2.9%上回っているのは、町が構成団体となっている一部事務組合への負担金(常備消防・環境衛生組合)や公営企業会計(病院・水道)への繰出金が多額となっているためである。今後も各種団体への補助金の見直し等により比率の低減に努める。
類似団体の平均とほぼ同じであったが、全国平均と比較して2.5%高くなっている。これは大規模事業(統合中学校の建設、広域水道事業)に係る多額の起債の償還が続いているためである。公債費のピークは平成25年度と見込まれており、今後も厳しい財政運営が予想される。そこで公債費負担適正化計画では、新規発行の起債はその年の元金償還額を上回らないよう計画しており、平成16年度から継続して実行してきた。今後も地方債残高・公債費の抑制に努めていく。
公債費以外の比率は全国平均を下回るが、類似団体と比較して3.6%上回っている。大きな要因は人件費や補助費等の比率が類似団体と比較し高いことであるが、4年前の類似団体との比率の差13.2%から大きくその差は縮んでいる。これは人件費の抑制により人件費の比率が4年前と比べ10.4%改善しているためである。
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