経営の状況について
○経常収支比率、営業収支比率財務収益の減少などに加え、早口発電所の大規模改良事業に伴う修繕費や除却費の増加などにより営業費用も増加したことから、前年度値から減少した。平均値を下回ったが、100%以上となっており、経営の健全性は確保されている。○流動比率早口発電所の大規模改良事業などにより流動資産が減少したが、企業債の償還が進み流動負債も減少したことから、前年度値から増加した。平均値を上回っており、短期的な債務の支払い能力は確保されている。なお、平成25年度から26年度にかけて大幅に減少しているのは、会計基準改正により、企業債や引当金を流動負債に計上したことによるものである。○供給原価全体的に年間発電電力量が増加したが、早口発電所の大規模改良事業に伴う修繕費や除却費の増加などにより営業費用も増加したことから、前年度値から増加した。平均値は下回っているが、上昇傾向にはあるため、引き続き維持管理費の縮減に努める必要がある。○EBITDA(減価償却前営業利益)早口発電所の大規模改良事業に伴う修繕費や除却費の増加などにより前年度値から減少し、平均値も下回っている。来年度からは早口発電所の大規模改良事業完成により電気料金など営業収益が増加し、修繕費など営業費用が減少することが予測され、本業の収益が継続して成長している。
経営のリスクについて
○設備利用率前年度値より増加し、平均値も上回っており、設備の効率的な運用が図られている。○修繕費比率早口発電所の大規模改良事業に伴う修繕費の増加に伴い、前年度値から増加しており、平均値も上回っている。来年度からは早口発電所の大規模改良事業完成により、修繕費の減少など営業費用が減少する見込みであるものの、引き続き計画的な維持管理や効果的な修繕方法の検討を推進する必要がある。○企業債残高対料金収入比率前年度値から減少しており、平均値も下回っている。企業債残高を減少させつつ、建設改良による投資も実施しているため、良好な経営状況にある。早口発電所の大規模改良事業完成に伴い、有形固定資産減価償却率も前年度値から減少しており、引き続き計画的な施設の更新等を推進する。○有形固定資産減価償却率前年度値から減少したが、平均値は上回っている。法定耐用年数に近づいている資産の割合は下がったが、引き続き計画的な施設の更新等を推進する。○FIT収入割合早口発電所の大規模改良事業完成により前年度値から増加したが、平均値は下回っている。引き続き固定価格買取制度の調達期間終了後における減収リスクを考慮した経営を行う。
全体総括
現状において、経営の健全性及び効率性は確保されている。平成27年度から平成31年度を計画期間とする「第3期中期経営計画」に基づき、電気の安定供給を維持していくための組織体制の構築と、電力システム改革後も持続可能な経営基盤の強化を図る。【経営の基本方針】○安定供給と安定経営の推進○未利用エネルギーの開発・調査○地域への貢献【計画期間中の具体的な取り組み】○電力システム改革への対応○中小水力発電等の計画的な開発○既存の発電施設の計画的な更新と売電量の増加○効率的な業務の推進○地域貢献のさらなる推進