経営の状況について
①収益的収支比率について令和2年度中に2基稼働の体制に戻ったこと。また、年度初めに不具合箇所の修繕を実施し、高稼働の期待が持てる冬季間前に風力発電施設の整備を行ったことが経営状況の改善に繋がった。②営業収支比率について令和2年度比較において、「2基稼働の体制に戻ったこと及び故障による稼働停止期間の減少」、「早期修繕による経費の抑制」、2つの要因により営業収支比率の上昇となった。③供給原価について本来の形である2基稼働の体制に戻ったこと及び故障による稼働停止期間の減少と比較的大規模な修繕工事に係る費用が発生しなかった為、供給原価の減額に繋がった。④EBITDAについて収入面は本来の形である2基稼働体制による収入を得られ、風車の早期修繕を実施し、大きな支出となる前に整備を行ったことによる支出面においてある程度抑えられた為、高水準となった。
経営のリスクについて
①設備利用率について稼働については、本来の形である2基稼働の体制に戻ったことは良い点であったが、老朽化に伴う故障停止のリスクが高まっている状況である事から、メンテナンス・日頃の巡視の強化・修繕を早めに行い、高い設備利用率を維持できるように努める必要がある。②修繕費比率について安定維持の為、修繕やメンテナンスに費用を要したことにより、昨年に比べ高い割合となったが、大きなトラブルを未然に防ぐ事を目的として必要な経費であった。③企業債残高収入比率について令和30年度に起債償還を終えている。④FIT収入割合について発電電力量の全てをFITよる売電のため割合は100%となっている。令和5年12月をもってFIT期間(契約)満了となり、今後の運用については、卒FIT後の地産地消に向けた活用方法を検討している。
全体総括
現在稼働中の風車は、稼働後19年が経過し経年劣化等に伴う維持管理経費増加が見込まれるため、安定運営のためには、計画的なメンテナンスと日頃の巡視の強化により不具合等を早期に対処することにより費用を抑えるよう維持管理に努める。また、平成30年度で起債の償還が終了しているが、令和5年12月にFIT契約期間満了となることから、今後の安定的な運営を考慮し、計画的に基金へ積立を行うことが必要となる。