経営の状況について
電気事業全体としては良好な結果であると考える。アメーバ経営分析を行い、個々の独立した事業としての黒字化を図っていく。〇太陽光発電施設の設置から14年が経過したが、当初予想されていたパネルの劣化に伴う発電量の低下について、予想よりも減少幅が少なく順調に発電している。令和3年度は大規模な故障等もなく、基金への積み立ても計画どおりに進んでいる。〇マイクロ水力発電令和2年11月に運転を開始し、令和3年度に初めて通年を通しての運用になったが、設計当初に予定されていた発電量を大きく下回る結果となり、マイナスの収支となった。時間毎のデータ等を分析し、収益回復に努める。
経営のリスクについて
〇太陽光発電太陽光発電は天候に左右されるため、長期間天候不順が続くと収入に影響が出る。令和3年度は前年度に比べ天候に恵まれたため収入増となった。基金については順調に積み立てられているため、先行投資的なメンテナンスを行い、劣化状況の著しい個体については計画的修繕を行うなど安定した収入確保とリスク回避を目指す。〇マイクロ水力発電マイクロ水力発電は上水道施設内に設置されており、水道が供給されている期間は発電が行える。また、太陽光発電と異なり、夜間でも発電できるため理論上は一日中稼働することができる。しかしながら停電等によるシステム停止のリスクがある。本施設は水道供給に一定の流量を満たす必要があり、供給量が増えると、発電バイパスを通らず、直接供給されてしまうため、その間の発電が停止してしまう。令和3年度の発電データ分析にて、停止している割合の多い時間帯への有効策を講じる必要がある。また、消耗部品等もあることから計画的な修繕を行う必要がある。
全体総括
令和3年度は良好な経営状況であるが、修繕計画の見直しや基金積み立てを行い、今後も安定的な経営が行えるよう研究を行う。また、マイクロ水力発電事業はマイナス収支脱却のため、発電分析を綿密に行い、経営改善に向けて、施設管理者や管理委託業者(設計者)と協力を行っていく必要がある。令和4年度には黒字収支になるよう改善策を計画し取り組んでいきたい。