経営の状況について
・令和3年度は4月から9月にかけて前年度と比較し降雨が多く、順調な発電が行えたことにより売電収入の増加につながった。11月頃から年度末にかけては、冬季の降雨減少により思うような発電は行えなかったものの、最終的な売電収入は約16,397千円となり前年度の約1.3倍となった。歳出に関しては、例年通り一般会計への繰り出しとして5.000千円を支出した。また、基金への積立として13,501千円を支出した。令和3年度歳入決算額は25.639千円、歳出決算額は24.447千円となり実質収支は1.191千円となった。
経営のリスクについて
・設備利用率については、昨年度より増加し平均値を上回っており、これは前年度と比較して定期的な降雨により発電を継続的に行えたことが考えられる。・修繕比率は昨年度に引き続き平均値以下であり、これは施設が比較的新しいため、修繕する必要が少ないためと考えられる。・企業債残高対料金収入比率は0%と全くなく、有形固定資産減価償却率も該当する数値はないため、経営改善の必要はないと考えられる。・小水力発電はその年の降雨量により発電量が大きく左右されやすい傾向にあり、水量が安定している時期にできるだけ効率的に発電を行う必要があるため、施設の適正な維持、更新を行っていく必要がある。・固定価格買取制度の期間終了後の経営方針を検討する必要がる。
全体総括
・馬路村小水力発電施設は比較的新しい施設であり、大規模な修繕、改修等の必要性はないが、消耗部品等の交換推奨時期がきているため、オーバーホール等を実施し、施設を適正に保つ必要がある。また基金への積立を計画的に行い、オーバーホールや大規模修繕に備えた経営を行っていく。