経営の健全性・効率性について
平成29年度の経営については、収益的収支比率が84.13%、経費回収率が91.40%と基準値(100%以上が好ましいとされている)より低い結果となりました。企業債残高対事業規模比率は前年度に比べて微減してはいるものの、類似団体、全国平均と比べて高い数値となりました。企業債残高は平成16年度から毎年減少していますが、計画的な整備、適切な料金の設定が課題となります。汚水処理原価は、前年度に比べて微増しており、類似団体と比べても高い数値となっています。今後も有収水量の増加のため、効率的な事業を進めていく必要があります。水洗化率は前年よりも微減となりましたが、類似団体と比較すると高い数値となっています。新規の水洗化戸数は増えているため、更に接続促進に努めます。
老朽化の状況について
柴田町の公共下水道事業は、昭和50年代より汚水管渠の整備が実施され、既に35年以上経過した老朽管が西船迫地区・槻木地区にあります。特に鉄筋コンクリート管による汚水管整備がなされた西船迫地区の経年劣化などによる管渠の老朽化が著しく、ストックマネジメント計画の下、計画的な更新作業を進めていくこととしています。
全体総括
全体的には類似団体平均よりも高い数値になっているものの、基準値に満たない指標もあるため、平成32年度からの公営企業会計への移行を見据えて効率的な事業を進め、使用料収入の増加につながるよう水洗化の向上を目指します。また、一般会計繰入金に依存しないような事業の執行とともに、使用料の適正な料金設定の見直しを行っていく必要があります。