恵庭市:個別排水処理施設

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経営比較分析表(2021年度)

経営の健全性・効率性について

(1)健全性について経常収支比率及び経費回収率が100%未満であり、累積欠損金も発生しているため、単体で見ると健全とは言えない状況が続いています。また、経費回収率は53.86%であるのに対し、経常収支比率が95.61%と一般会計に依存していることがわかります。一方で、流動比率は300%を超える水準であり、短期的な返済能力を有していると考えられます。このように、個別排水処理事業は単体では経営効率が低くなっていますが、公平な市民生活を確保するために政策的に個別排水の下水道使用料を公共下水道と同じ水準にしています。そのため、公共下水道と一体的に管理し、設備維持、運営体制を定期的に検証していく必要があります。なお、下水道事業全体としては経費回収率及び経常収支ともに100%を超えています。(2)効率性について統計上の浄化槽処理能力を定め、H27決算統計から算定を開始しました。施設利用率は全国平均及び類似団体平均を下回っており、さらに利用を推進したいところではありますが、少人数世帯化や節水型設備の普及などが反映されているものと想定されます。今後については、より一層、将来を見据えた適正規模の浄化槽整備に心がける必要があります。

老朽化の状況について

個別排水処理施設整備事業は、平成10年度から事業を開始し、現在では319基が稼働しています。浄化槽(機械設備)の耐用年数15年を経過した施設は163基であり、全体の約51%と年々増加しています。老朽化への対応としては、通年実施している保守点検の結果を踏まえ、必要に応じて修繕を実施しているところであり、古い施設については部品交換にとどまらず、陳腐化による主要機器自体の更新が必要となるケースも生じています。以上を踏まえ、将来的な修繕内容・規模を適切に見込み、計画的な執行に努め、公共下水道計画区域外(農村部)における生活環境及び水環境を保全して参ります。

全体総括

公共下水道を補完する形で整備が進められる個別排水処理施設は、下水道事業会計全体に与える影響は小さいものの、経営の健全性及び効率性に課題を残しているため、市民が納得できるような形での維持・改善を図りたいと考えます。また、個別排水処理施設整備事業についても公共下水道事業と合わせて現在策定中の「恵庭市下水道ビジョン・経営戦略」の内容を踏まえ、健全な運営ができるよう努めてまいります。

類似団体【L2】

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