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地方財政ダッシュボード

沖縄県多良間村の財政状況(2019年度)

🏠多良間村

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簡易水道事業


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

令和元年度は地方税の収入済額が前年度に比べ約4百万の増加した。しかし、類似団体に比べ低い数値となっているため、今後も税収徴収の強化に努め、歳入の確保をする必要がある。また、本村の産業は主に農業(さとうきび、畜産、葉たばこ)であることから、含みつ糖製糖施設の整備を行い、農業経営基盤安定を図っている。今後は観光による産業振興を目指し、住民所得の向上に取り組む。

経常収支比率の分析欄

物件費や維持補修費等の減少により、当該比率は前年度から4.8%改善している。しかし、公共施設の老朽化に伴い、維持補修費は今後も増加する見込みであることから、今後も削減に努める必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

本村では宿泊施設やゴミ処理施設を直営していることや、空港業務に職員が従事しているため、類似団体平均を上回っている。民間で実施可能な部分については、委託や指定管理を進めコスト低減を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均を大きく下回っている。今後も人事院勧告に準拠した給与体系を基本に、給与の適正化に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

空港業務や宿泊施設、コミュニティー施設等の出先機関に職員を配置していることが要因の1つであるため、指定管理や事務の見直しを行い、適正な職員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

公債費の支出額減少に伴い実質公債費比率が減少し、類似団体平均との差が小さくなっている。しかし、令和元年度から平成27年度から実施している含みつ糖製糖施設整備事業の償還が行われるため、実質公債比率の増加が見込まれる。起債の抑制及び償還計画に基づいた計画的な償還を行っていく必要がある。

将来負担比率の分析欄

基金の積み立て等によって将来負担比率は0となっている。今後も公債費等の義務的経費を抑制し財政健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

空港業務や宿泊施設、コミュニティー施設等の出先機関に職員を配置しているため、類似団体よりも多くなっている。指定管理や事務の見直しを行い、人件費の節減に努める。

物件費の分析欄

前年度に比べ3.8%増加している。必要経費を精査し、経費の節減に努める。

扶助費の分析欄

類似団体の平均を下回っているが、今後は高齢者人口の増加に伴い、扶助費の増加が見込まれる。引き続き、所得の審査や給付について精査する。

その他の分析欄

前年度に比べ1.4%改善しているが、特別会計への繰出金が前年度に比べ減少していることが主な要因である。今後も特別会計の経常経費の削減に努め、繰出金の抑制を図る。

補助費等の分析欄

類似団体平均を下回っている。今後も支出の決定については、より効果的なものを優先しながら、補助費等の節減に努める。

公債費の分析欄

平成27年度から実施している含みつ製糖施設整備事業に係る起債が要因で公債費が増加している。さらに、今後も借入が必要な事業が控えていることから、事業計画の優先順位等を検討し、地方債の発行を抑制し公債費の健全化に努める。

公債費以外の分析欄

人件費や物件費の影響で、類似団体平均を上回っている。今後も人件費や物件費の抑制に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

商工費、土木費は、前年度から増加し、類似団体平均よりも高い値となった。主な要因として、商工費は食事土産品施設に係る備品購入、土木費は村営住宅整備が挙げられる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人口千人あたりの職員数が類似団体平均よりも多いこともあり、住民一人当たり人件費も高くなっている。指定管理者制度の導入や適正な職員数管理に努める。普通建設事業費は主に食事土産品施設や堆肥舎の整備にかかった費用である。減少が続いているものの、依然として類似団体よりも高い値となっているため、事業の見直し等を図り、健全な行政運営に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

財政調整基金については継続的な積立てを行っており、令和元年度は99百万円積立てを行った。今後予定している建設工事等による公債費の増加に対応出来るよう、計画的な基金積立の実施や基金運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

一般会計、特別会計ともに赤字額は発生していない。今後も各会計とも収入の確保に努め経費節減に取り組み、財政の健全化に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

含みつ糖製糖施設に係る償還が始まったことから、元利償還金が増加している。今後も他の建設工事を予定しているため、事業計画の優先順位等を検討し、地方債の発行について十分検討する必要がある。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

基金の積み立てにより、充当可能財源が将来負担額を上回っているため、将来負担比率は0となっている。令和元年度から含みつ糖製糖施設に係る償還が始まっており、今後も予定している建設工事等による公債費の増加が見込まれるため、計画的な基金積立の実施や基金運営に努める。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)財政調整基金を積み立てことで、基金全体が増加している。(今後の方針)それぞれの基金の目的を達成するために引き続き基金の造成を行う。

財政調整基金

(増減理由)決算剰余金を積み立てたことによる。(今後の方針)今後予定している、フェリー新造船建造事業や農業集落排水事業などの大型事業に対応するため、引き続き基金の造成を行う。

減債基金

(増減理由)増減なし(今後の方針)年度により、償還が増加した場合や繰り上げ償還に対応する。

その他特定目的基金

(基金の使途)・ふるさと創生基金:ふるさと創生事業に充てるため。・過疎対策子育て応援基金:過疎対策と子育て応援施策の充実。・多良間村ふるさとむらづくり応援基金:多良間村をふるさととして応援する個人、法人その他の団体等から広く寄付金を募り、これを財源として各種事業を実施し、寄付者の多良間村に対する思いを実現することにより、多様な人々の参加による平和で豊かな明るい活力に満ちた多良間村づくりに資することを目的とする。・地域福祉振興基金:本格的な高齢化社会の到来に備え、地域における福祉活動の促進、快適な生活環境の形成等を図る事業の実施を推進するため。・人材育成基金:人材育成及び産業、文化振興を図る資金に充てるため。(増減理由)増減なし。(今後の方針)目的を達成するために、引き続き基金の積立を行う。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

本村では、平成30年度に大型事業となる含みつ糖製糖施設、食事土産品施設等の新規施設を整備したため、有形固定資産減価償却率が類似団体平均よりも低くなっている。また、令和2年度には中学校のグラウンド全天候型改修事業や団地の整備等を行ったため、今後の有形固定資産減価償却率についても、大きな伸び率は見込まれない。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率については、充当可能財源が負債を上回ることから、ゼロが続いている。今後はフェリー新造船建造事業や農業集落排水事業等の大型事業を予定している。起債については十分に検討を行い、基金等の充当可能財源を計画的に積み立てることで、債務償還比率の健全化に取り組んでいくこととする。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、基金等の充当可能財源が地方債等の将来負担額を上回っているためゼロが続いている。有形固定資産減価償却率については、類似団体内で平均以下であるが、役場庁舎をはじめ、有形固定資産減価償却率が50%以上の資産を多数保有しているため、公共施設の更新費用を計画的に準備していく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率については、平成27年度から減少傾向にあるものの、類似団体と比較すると高い値となっている。また、大型事業である含みつ糖製糖施設に係る償還も始まったことから、元利償還額も増加している。将来負担比率及び実質公債費比率の軽減のため、今後も補助金の活用や事業計画の優先順位等の検討を行い、地方債の発行抑制に努めていくこととしている。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

各項目について、令和元年度は大型な施設整備を行っていないため、全項目で減価償却率が増加している。2021年3月には、維持管理費用や更新費用等を踏まえたライフサイクルコストの縮減、財政負担の軽減・平準化につなげることを目的に、個別管理計画を策定し、各公共施設等の具体的な方針を定めている。社会情勢の変化や事業の進捗状況など、必要に応じて見直しを行いながら、計画に沿った公共施設管理を進めていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較した際、減価償却率が高くなっているのが、図書館、福祉施設、庁舎である。各施設の築年数が法定耐用年数の半分以上を経過していることが、その要因として考えられる。図書館については、「村立図書館」が築37年経過、福祉施設については、「老人福祉センター」が築39年、「高齢者生活福祉センター」が築25年経過、庁舎については、「役場庁舎」が築27年経過している。2021年3月に個別施設計画を策定し、施設の方針や劣化状況に対する対策を取りまとめている。計画に沿った公共施設管理を進めていく。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から924百万円の減少となっているが、平成30年度に整備、取得した資産(含みつ糖製糖施設や船舶等)の減価償却が始まったことが大きな要因となっている。また、負債総額が前年度から163百万円減少しているが、負債の減少のうち最も金額が大きいものは、地方債の減少(134百万円)である。今後も計画に沿った地方債の適正管理に努める。特別会計を加えた全体では、資産総額は、特別会計に属する資産を計上していることにより、一般会計等に比べて277百万円多くなるが、負債総額も93百万円多くなっている。しかし、特別会計の負債は簡易水道会計の地方債によるものだが、新規発行はなく、償還が進んでおり簡易水道会計の地方債残高は減少している。一部事務組合等を加えた連結では、資産総額は、一部事務組合等の資産を負担割合に応じて計上していること等により、一般会計等に比べて571百万円多くなるが、負債総額も一部事務組合で起債した地方債等が要因となり、372百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、主に物件費等(維持補修費、減価償却費)の増加が原因で、純行政コストは前年度よりも509百万円の増加となった。今後も大きな金額の計上が予定されるのは減価償却費(1,441百万円、前年度比611百万円)であり、純行政コストの53.4%を占めている。公共施設等の適正管理に努めることにより、経費全体の圧縮に努める。全体では、一般会計等に比べて、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、経常収益が39百万円多くなっている。一方で、負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が130百万円増加し、純行政コストは226百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、一部事務組合等の事業収益を計上し、経常収益が39万円多くなっている一方、物件費が53百万円多くなっている等、経常費用が396百万円多くなり、純行政コストは358百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(2,052百万円)から純行政コスト(2,701百万円)を差し引いた本年度差額が△650百万円となり、前年度に比べて大きく減少しているが、大きな要因として物件費等(維持補修費、減価償却費)の増加が挙げられる。物件費等の抑制や、ふるさと納税等による税収等の増加に強めていく。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて財源が198百万円多くなっており、本年度差額は△677百万円となり、純資産残高は789百万円の減少となった。連結では、一部事務組合等の歳入が含まれることから、一般会計等と比べて財源が324百万円多くなっており、本年度差額は△683百万円となり、純資産残高は794百万円の減少となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は281百万円であったが、投資活動収支については、固定資産(堆肥舎、団地等)の整備や基金の積立等を行ったことから、△176百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、134百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から30百万円減少し、231百万円となった。しかし、地方債の償還も進んでおり(前年度比29百万円)、地方債発行の抑制(前年度比△185百万円)も行っている。今後も地方債の適正管理及び徴収業務強化に努めていく。全体では、国民健康保険税や介護保険料の税収等収入が特別会計の収入に含まれる一方、特別会計としての支出も含まれることから、業務活動収支は一般会計等より20百万円少ない261百万円となっている。投資活動収支では、特別会計における基金積立等を実施したため、△183百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△145百万円となり、本年度末資金残高は前年度から66百万円減少し、266百万円となった。連結では、一部事務組合の人件費や物件費等も含まれる一方、一部事務組合の収入が業務収入に含まれることから、業務活動収支は一般会計等より11百万円多い292百万円となっている。投資活動収支では、組合としての基金積立が行われているため、△219百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△145百万円となり、本年度末資金残高は前年度から72百万円減少し、271百万円となった。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

本村では、平成30年度に整備、取得した資産(含みつ糖製糖施設や船舶等)の減価償却が始まったことが要因で、資産総額が減少している。しかし、人口が前年度よりも減少したことにより、住民一人当たり資産額は増加している。また、平成28年度にピークを迎えた大型事業(含みつ糖製糖施設近代化事業)の落ち着きにより県補助金が減少し、歳入総額が減少したため、歳入額対資産比率は増加傾向にある。有形固定資産減価償却率についても、類似団体より低い水準にあるが、今後は公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、計画的な施設更新や、予防保全による施設の長寿命化に努めていく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

沖縄振興特別推進交付金事業等の補助事業を活用し、事業を進めているため、純資産比率が93.6%と高く、将来世代負担比率も4.7%と類似団体よりも低い値となっている。今後も、補助事業の活用を行い、起債の抑制に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは類似団体平均を大きく上回っている。また、前年度よりも純行政コストが増加していることと、人口が減少したことにより、住民一人当たり行政コストが増加している。純行政コストが増加した大きな要因として物件費等(維持補修費、減価償却費)の増加が挙げられる。今後は公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、予防保全による施設の長寿命化に努め、物件費等の抑制に取り組んでいく。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っているが、地方債の償還を進めており(前年度比29百万円)、地方債発行の抑制(前年度比△185百万円)を行っている。引き続き計画的な起債及び償還によって、地方債残高の縮小に努める。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため、54百万円となっている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

前年度よりも雑入等の収入が増えたため、受益者負担比率が高くなったが、依然として受益者負担比率は類似団体よりも低くなっている。また、物件費等(維持補修費、減価償却費)の増加により、経常費用も増加傾向にあるため、今後は適切な施設の維持管理による物件費等の抑制や、使用料の見直し等も行い、受益者負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,