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地方財政ダッシュボード

熊本県宇城市の財政状況(2013年度)

🏠宇城市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2013年度)

財政力指数の分析欄

全国平均や県平均同様、本市においても平成24年度から横ばいの0.40となっている。平成25年度において県平均を上回っているものの、依然として類似団体平均は大きく下回っている状況である。これは比較的に自主財源が乏しいことを表しており、市税の歳入総額に占める割合が約18.8%と少ないことも要因の1つである。また繰越金等を含む自主財源自体の割合も、24.7%と歳入全体の4分の1以下と低く、地方交付税に依存した脆弱な財政基盤といえる。今後も引き続き、自主財源の確保対策として、市税の徴収強化による滞納額の圧縮、公営住宅使用料や保育料等の収納率向上を図るとともに、新たな収入源の確保を目指しながら、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は0.8%上昇し、平成24年度より悪化している状況である。高比率化する要因の1つは、財政力指数でも示したとおり、自主財源の乏しさにあり、それゆえに経常一般財源の多くを、普通交付税に頼っているところにある。平成25年度は、その普通交付税と、普通交付税の振替債である臨時財政対策債で約1億円減少した事が、比率悪化の主な要因となった。今後も、普通交付税の減少や、民生費を中心とした扶助費等の増加が見込まれるため、歳入の更なる確保、歳出の更なる削減が必要となり、職員数の削減、施設の統廃合や民営化、事務事業の見直しなどによる歳出削減を図り、財政の硬直化抑制に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

平成25年度は前年度と比較して641円減となり、平成23年度以降は好転している状況である。本年度の減少は、職員数の削減(11人減)及び、東日本大震災の復興財源に資するための国家公務員の給与減額支給措置を踏まえた、国からの減額要請に応えたことによる職員給の減少による人件費(職員給)の減少が主な要因である。今後も、定員管理計画を踏まえた適正な職員数及び職員給の適正化を図るとともに、物件費等の経常経費の歳出削減に努め、また、民間でも実施可能な業務等については、指定管理者制度の活用などにより委託化を検討しながら、低コストで質の高い行政サービスの提供を目指した行財政改革を進める。

ラスパイレス指数の分析欄

平成18年度から給与構造の見直しと5町合併に伴う旧町間の給与格差是正を行っており、国の動向に準じて給与体系の見直しを実施しているところである。平成24年度までは、国が行った東日本大震災の復興財源を捻出する目的での給与削減(7.8%減)の影響などにより高い水準であったが、平成25年度は、国家公務員の給与減額支給措置を踏まえた、国からの地方公共団体への減額要請に応えたこともあり、結果として類似団体平均を若干上回ってはいるものの全国市平均と同一の値となっている。今後も、平成19年度から導入している人事考課制度を活用して、年功序列型の昇給制度からの脱却を図り、能力や実績を反映した給与体系への移行を積極的に進めながら、国や他団体等の状況を踏まえた給与の適正化に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成24年度から0.17減少し、7.37人となっており、平成20年度以降、年々減少している状況である。また、県平均を下回っており、また全国平均及び類似団体平均とも大差ない結果となっている。集中改革プラン等に基づく職員数削減計画に則り、平成18年度以降定員削減に努めてきた結果、現段階で既に目標値は達成している状況である。しかしながら、現在の財政状況や平成27年度以降の普通交付税の減額などを反映した中長期財政計画においては、更なる職員数の削減が求められていることもあり、現在の定員管理計画を見直すとともに、今後も施設の統廃合や民営化、事務事業の民間委託などを検討しながら、業務の効率化を図り、住民サービスを低下させることなく適正な職員配置に努めていく必要がある。

実質公債費比率の分析欄

平成24年度から1.8%減少し13.1%となり、年々減少傾向にはあるものの、依然として類似団体平均を3.5%上回っており、また全国平均の1.5倍超の状況である。主な減少要因は、一般会計における既発債の償還の完済による減額が約5千万円、公営企業の地方債の償還に充てたと認められる繰入金が約1億円の減少、同じく一部事務組合等の起こした地方債に充てたと認められる補助金又は負担金が約1億7千万円減少した事によるものである。今後は、小中学校耐震改修事業や戸馳大橋架替事業、駅周辺整備事業等、大型建設事業が控えていることから比率の悪化も懸念されるが、建設事業計画の更なる見直しや、起債を要する事業については、費用対効果を鑑みた上で重点事業を採択し、起債発行額の抑制及び交付税措置の優位な事業債の活用等により、県平均に近づくよう努める。

将来負担比率の分析欄

平成20年度以降、継続して改善(5年間で95.3%減)しており、平成24年度からも19.5%改善し、66.4%となったものの、依然として、類似団体平均と比較すると、大きく上回っている状況である。平成24年度からの改善要因としては、算出式の分子にあたる将来負担額のうち、地方債残高が起債抑制により約4億7千万円の減少、一般会計が負担する公営企業債に充当されたと認められる繰入金が約10億4千万円の減少、退職手当見込額が約1億8千万円の減少した一方、基金残高等の充当可能財源が約12億7千万円の増加したことが挙げられる。今後も、後世への負担を少しでも軽減できるよう、新規事業の実施等について総点検を図り、施設の統廃合等の行財政改革を進め、地方債発行の抑制(最低限当該年度の償還額を上回らない)や基金の増資を図り、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2013年度)

人件費の分析欄

平成24年度から0.8%減少し、24.5%となったが、依然として、類似団体、全国及び熊本県平均と比較すると、依然として平均値を上回っている状況である。平成25年度における減少は、国家公務員の給与減額支給措置を踏まえた、国からの地方公共団体への減額要請による給料カットや共済組合組合負担金の減額が主な要因である。今後は人事考課制度を活用して、年功序列型の昇給制度からの脱却を図り、能力や実績を反映した給与体系への移行を積極的に進めるとともに、再任用職員の有効活用等により、5年間を目途に類似団体平均まで改善に努める。

物件費の分析欄

物件費は、昨年度と比較して、1.2%増加の8.4%となったが、類似団体平均等と比較した場合、大きく下回っている状況である。物件費においては、特に消耗品類や複写機使用料等で、入札契約や発注形態等の見直しを積極的に行い、低コストでの契約を実現している。物件費の増加は、経常収支比率の大きな要因となるため、施設に係る光熱水費や修繕料等の抑制を図る上でも、業務内容の見直しを行い、施設の統廃合を推し進める必要がある。今後も経常経費の歳出削減に努め、、低コストで質の高い行政サービスの提供を目指した行財政改革を進める。

扶助費の分析欄

平成24年度から0.1%減少し、8.5%と、全国平均、県平均及び類似団体平均より低い状況である。扶助費自体は昨年度と比較して増加しているものの、扶助費に係る経常収支比率が減少したのは、生活保護費扶助費等の特定財源に係るものが増加しており、結果として経常経費充当一般財源等の割合が減少した事によるものである。今後も長引く景気の低迷などの影響による生活保護費の増加、高齢化社会に伴う民生費全般の扶助費の増加などが予想されるため、資格審査等の適正化や受益者負担等の検討をしながら、財政を圧迫する扶助費の上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。

その他の分析欄

平成24年度から0.5%増加し、12.0%となったものの、全国平均、県平均及び類似団体平均と比較しすべて下回っている状況である。これは、補助費等で説明したとおり繰出金のうち下水道事業への繰出金が補助費等に移行したことが主な要因として考えられる。平成24年度から0.5%増加した主な要因は、国民健康保険事業会計への赤字補てん財源繰出金が約1億5千万円増加したことや、維持補修費における道路や庁舎等、学校施設等の修繕費の増加が挙げられる。繰出金は今後、増加すると予想されるため、各特別会計においては事務費削減、保険料の適正化に努め、財政健全化を図る。

補助費等の分析欄

類似団体等の平均を大きく上回っているのは、平成21年度から下水道事業特別会計を企業会計へ移行し、繰出金が補助費等に移行したことが大きく影響している。平成25年度増加の要因としては、上天草・宇城水道企業団における導水管更新事業への負担金が約3千万円、人・農地プラン事業補助金が約4千万円、前年度から皆増したことが挙げられる。平成18年度以降、補助金交付の適正化を図っているが、今後も交付要綱の見直しによる経費縮減(市単独補助金については10%削減)や、公営事業会計等の繰出(補助)先の財政状況の把握や健全化を図り、歳出抑制に努める。

公債費の分析欄

平成23年度以降同水準で推移しており、平成25年度については、前年度から0.1%減少し、20.3%となっているが、全国平均や県平均及び類似団体平均と比較した場合、大きく上回っている状況である。要因としては、平成19~21年度に行った補償金免除繰上償還により、平成22年度までは減少傾向にあったが、普通建設事業費に係る起債(合併特例債)の元金償還の開始等が影響しており、以降増加している。今後は耐震改修事業や戸馳大橋架替事業、駅周辺整備事業等、大型建設事業が控えていることから比率の悪化が懸念されるが、建設事業計画のさらなる見直しや起債発行額の抑制により、県平均まで近づくよう努める。

公債費以外の分析欄

公債費を除く経常収支比率は、平成24年度より0.9%増加しているもの、類似団体平均より5.6%下回っており、全国平均や熊本県平均ともに下回っている状況である。今後は人事考課制度の活用等による給与の適正化、定員管理計画に基づく職員数の見直しにより人件費の抑制を図りるとともに、施設の統廃合、指定管理者制度の活用や民間委託等による業務の委託化を検討しながら行財政改革を進めていく。また公債費や繰出金(補助金)に繋がる建設事業費の抑制に努め、公営事業会計等を含む市全体の財政健全化を図る。

実質収支比率等に係る経年分析(2013年度)

分析欄

【財政調整基金残高】平成19年度までは基金取崩を行っていたため残高は減少、平成20年度以降は増加傾向にあり、特に平成21年度以降は予算上の積み立てを行っているため急増している。【実質収支額】上記と同様の推移となっており、平成22年度以降は、臨時的な交付金による歳入の増加や経費節減の効果により、比率が大幅に伸びている状況である。【実質単年度収支】平成21年度以降は基金の取り崩しもなく、比率は増加傾向にあり、比較的に安定した財政運営といえる。全ての比率等の背景には、近年の普通交付税の増加や地域活性化対策による臨時交付金、人件費及び公債費の減少等が影響していると考えられる。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2013年度)

分析欄

実質収支額が標準財政規模に占める割合を表わす比率で、各会計は黒字の状況である。【一般会計】近年の普通交付税の増加や地域活性化対策による臨時交付金、職員数の減少に伴う人件費の減少等の影響で黒字額が増加傾向にある。【水道事業会計・簡易水道事業特別会計】年々、減少傾向にある。一般会計から各事業会計への繰出も、年々増加しているため、財政状況の悪化が懸念される。【宇城市民病院事業会計】微増ではあるが改善しているため、安定した財政運営の状況と考えられる。また地方債の残高もほとんどなく、当分の間はこの状況が続くと推測される。【下水道事業会計】平成19年度までは経理を特別会計で処理していたが、平成20年度以降は公営企業会計に移行している。一般会計からの繰出(補助)状況は、年々増加しているため、財政状況の悪化が特に懸念される。【国民健康保険特別会計】赤字補てんとして、約1億4千万円の基準外繰出金の影響で、比率が増加している。保険料の見直しや徴収率向上に努めているものの、予算編成が厳しい状況である。【介護保険特別会計】基金繰入により財源補填等を行い、黒字増となったが、収支は厳しい状況である。【奨学金特別会計】奨学金の貸付と償還状況の把握、基金の適正管理に努め、財政運営の安定を図る。【その他会計】平成20年度から下水道を企業会計に移行、後期高齢者医療特別会計のみとなっている。

実質公債費比率(分子)の構造(2013年度)

分析欄

分子の減少の主な要因としては、一般会計における既発債の地方債元利償還金の完済等により約5千万円の減少、公営企業の地方債充当と認められる繰入金が、下水道事業で約1億1千万円の減少となったことなどにより約1億円の減少、一部事務組合等の地方債充当と認められる補助金等は、宇城広域連合のクリーンセンター分の公債費が約1億4千万円の減少となったことなどにより、約1億7千万円の減少となった。また、実質公債費の控除財源となる、普通交付税の基準財政需要額に算入された公債費が約7千万円の減少等により、分子の計は、前年比で約2億5千万円減少の結果となった。今後は、小中学校耐震改修事業や戸馳大橋架替事業、駅周辺整備事業等、大型建設事業が控えていることから建設事業計画のさらなる見直しや起債発行額の抑制に努め、協議不要団体になる基準の16%を超えないよう努める。

将来負担比率(分子)の構造(2013年度)

分析欄

分子の推移としては、平成19年度以降減少し続けている状況であるかせ、依然として類似団体平均を大きく上回っている。改善要因は、一部事務組合等負担額が宇城広域連合の地方債で増加(約1億6千万円の増)したものの、将来負担額のうち、地方債の現在高が地方債発行の抑制により大幅に減少(約4億7千万円の減)、一般会計が負担する公営企業債に充当されたと認められる繰入金が大幅に減少(約10億4千万円の減)などが挙げられる。また、財政調整基金の積立の影響による充当可能基金の大幅な増加(約13億9千万円の増)も要因の一つである。今後の見通しとしては、普通建設事業の大型事業が控えているため、地方債の現在高は増加すると予想されるが、事業の整理や規模縮小などによる事業費の抑制、交付税の公債費算入率が高い有利な起債の活用により、分子の上昇の抑制に努める。また集中改革プラン等に基づく職員数の削減による退職手当負担見込額の減少、歳出削減努力等による財政調整基金の増資等により、分子はほぼ横ばいで推移すると考える。今後も後世への負担を少しでも軽減できるよう、新規事業の総点検を図り、施設の統廃合を推進し人件費や物件費等の経常経費の削減を中心とする行財政改革を進め、地方債発行の抑制や基金の増資を図り、財政の健全化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,