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地方財政ダッシュボード

新潟県魚沼市の財政状況(2023年度)

🏠魚沼市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

市税収入については、徴収率は高い水準を維持しつつ、新型コロナウイルス感染症や物価高騰の影響を受けた景況の低迷から緩やかな回復基調が続き、市税全体で0.4億の増、基準財政収入額では前年度より1.6億円増加しました。基準財政需要額では、過疎対策事業債等償還費の増により2.1億円の増となり、財政力指数は、前年度同水準の0.28で類似団体内平均値0.37を大きく下回っています。今後、複数の大型建設事業や据置期間終了に伴う地方債償還額の増加が見込まれ、複雑・多様化する行政需要に対応していく行政サービスを構築する必要があります。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率の分子である経常経費充当一般財源は、補助費等の増加により2.1億円増加し、分母である経常一般財源等は、前年度と同程度の額であり、分子の増加により前年度より0.9ポイント増加しました。現在は、類似団体や全国の平均値と同程度となっていますが、今後数年は、複数の大型建設事業により公債費が高止まりするなどのマイナス要因があります。事務事業の効率化を図り、経常経費の削減に取り組むとともに、地域経済活性化による地方税収の増加を図っていく必要があります。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費はやや増加したものの感染症対策事業など令和4年度に限った事業の終了に伴い、物件費が大きく減少し、人口1人当たり決算額は24,758円減少しました。町村合併により、多くの公共施設を有しており、今後、既存施設の維持補修費が増加することが見込まれます。公共施設等総合管理計画に基づき、類似施設の統廃合を推進する必要があります。

ラスパイレス指数の分析欄

平成16年の合併時における在職者調整を低い方の給与水準に合わせたことなどから、全国平均、類似団体平均を大きく下回っています。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

定員適正化計画に基づき、採用の抑制や業務委託の推進など、毎年確実に縮減できるよう進めていますが、類似団体平均と比較すると依然と高い状況にあります。令和2年度に新庁舎へ移転し、課題となっていた分庁舎方式が解消されたため、今後も定員適正化計画に基づいた人員削減を図っていきます。

実質公債費比率の分析欄

分子である公営企業の地方債償還に充てた繰入金は増加(+0.2億円)し、一般会計の地方債償還額も増加(0.7億円)したことにより、分子は増加しました。また、分母では、標準税収入額等が増加したことにより標準財政規模が0.6億円増加しましたが、普通交付税や臨時財政対策債発行可能額が減少したことにより、実質公債費比率の3か年平均は0.1ポイント増加となりました。今後、耐用年数を迎える公共施設等の大規模改修・解体により、地方債現在高の増加や人口減少などによる標準財政規模の減少も予想され、実質公債費比率の上昇傾向は続く見通しですが、既存・新規事業を精査し財政の健全化に努めます。

将来負担比率の分析欄

地方債発行額が増加に伴い、一般会計の地方債現在高は増加(+3.6億円)しましたが、公営企業債等繰入見込額は減少(-7.1億円)したことに加え、将来負担額から差し引く充当可能財源等が増加したことにより、分子は前年度比4.3億円の減少となりました。これにより、将来負担比率は前年度よりも3.5ポイント改善しました。今後、耐用年数を迎える公共施設等の大規模改修や解体等により、地方債現在高が増加するため、数年は悪化する見込みですが、既存事業の見直しや真に必要な新規事業の選択などにより財政の健全化に努めます。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.1ポイント増加し、全国平均や類似団体平均を上回っています。会計年度任用職員制度の開始に伴い、従前は物件費に計上していた非常勤職員等の賃金を人件費に計上したため上昇し、今後も同程度で推移していく見込みです。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.3ポイント減少となり、全国平均や類似団体平均を下回っています。今後も、事務の効率化、執行方法の改善などにより、可能な限り経常経費の削減に努める必要があります。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.2ポイント増加しましたが、全国平均や類似団体平均を下回っています。この要因として、少子化により児童手当や子ども医療費助成などが、他と比較して少ないことが考えられます。その反面、高齢化の影響により、医療費を含んだ生活保護事業費の増加が考えられることから、今後更なる適正な資格審査が求められます。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.7ポイント減少しましたが、類似団体平均、全国平均を上回っています。全国でも有数の豪雪地であることから、除雪に要する費用や公共施設等の維持補修費が多くなることによるものと考えられます。公共施設等は、建設から相当の年数を経過したものが多くなっていることから、計画的な修繕を行うとともに、公共施設等総合管理計画に基づき、類似施設の統廃合を推進する必要があります。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は、前年度と比較して1.3ポイント増加し、11.6%となり、類似団体平均を下回っています。農政関連の補助金が増加したことが主な要因として挙げられます。その他、病院事業など公営事業への補助金が大きいため、一般会計からの補助金を減額できるよう、経営状況改善を図る必要があります。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.3ポイント増加し、21.6%となり、全国平均や類似団体を上回っている状況です。この要因は、平成24年度から開始した複数の大型建設事業や令和元年度に完了した本庁舎建設の地方債の償還が始まったことによるものです。今後も、生涯学習センター建設事業等や公共施設の大型建設事業等により公債費が上昇する見込みです。地域経済活性化とのバランスを取りながら、新規借入を伴う事業の選択が必要です。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.6ポイント増加し、69.8%となりました。物件費、維持補修費はやや減少しましたが、人件費や補助費等が増加したことが要因となっています。引き続き、可能な限り経常経費の削減に努めていく必要があります。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

目的別歳出での市民一人当たりのコストは、土木費において、少雪により除雪関連経費が減少し13,915円減の121,696円、総務費においては、旧庁舎や施設解体に伴い16,875円増の244,570円となりました。公債費は、令和元年度に完了した本庁舎建設の償還がはじまっていることに加え、令和2年度に借入れた小・中学校の改修・整備事業の元金償還が始まっています。今後、さらに大型建設事業の実施に係る市債の発行額が増加し、一人当たりのコストについても増加が見込まれます。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

市民一人当たりの歳出決算総額は、前年度よりも47,567円増加し、1,020,809円となりました。増加の主な要因としては、農政関連事業の補助費等が増加、このほか公共施設整備における普通建設事業費が増加したことが挙げられます。今後も公共施設等の改修や建設に伴い普通建設事業費が増加し、人口の減少により市民一人当たりのコストは上昇していくことが見込まれます。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

令和5年度については、単年度収支は2.5億円の黒字となりましたが、財政調整基金の積立てよりも取崩しの方が多く、実質単年度収支は1.2億円の赤字となりました。今後、人口減少に伴う市税収入や普通交付税などの減少により、財政調整基金の取崩しにより財源不足を補う必要性が高まることが予想されるため、財政調整基金の急激な減少や枯渇を招かないように実施事業の精査と適切な財源確保に努める必要があります。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

一般会計、企業会計及び特別会計等を加えた連結実質赤字比率は、別々の会計の黒字・赤字の状況を合算することで、魚沼市全体の財政運営の現状を分かりやすく示すものです。一般会計、病院事業会計においては、前年度よりも黒字額が増加していますが、このほかの会計では前年度よりも黒字額が減少しており、全体としては、1.5億円黒字額が減少しました。全会計とも黒字となっており、現状においては健全な財政状況といえます。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

元利償還金は、平成30年度以降、徐々に増加を続け、合併特例事業などによる大型建設事業の影響により、高止まりする見込みですが、交付税措置が有利な地方債の借入れが大部分を占めており、普通交付税に公債費として算入されるため、実質公債費率は急激な増加とはならない見込みです。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

将来負担額は、令和元年度に新庁舎建設事業のため多額の借入を実施したことにより、地方債現在高が一時的に上昇したものの、公営企業債を含め、地方債の償還が進んでいることなどから、順調に減少しています。充当可能財源等は、地方債の償還が進んでいることに比例して、基準財政需要額算入見込額も減少するため、緩やかに減少しています。今後、合併特例事業などによる大型建設事業や、耐用年数を迎える公共施設等の大規模改修や解体等により、一時的に将来負担額が増加する見込みのため、基金の活用や交付税措置の有利な地方債の借入れをしていく必要があります。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)今後、見込まれる大型建設事業に備え公共施設整備等基金に4億10万円を積み増したほか、ふるさと結基金は、原資である寄附金の目的別事業に充当するため、28億4,320万円を取り崩すとともに、令和5年度の寄付金収入28億467万円を積み立てたことにより、基金全体としては、4,200万円の増加となりました。(今後の方針)ふるさと結基金の原資は寄附金であることからも、恒久財源とは言い難く長期的な見通しは不透明なため、過剰な依存を必要としない財政運営が必要となります。約10億円の積立額となった過疎地域支援基金については、基金の目的でもある集落の維持や活性化、コミュニティ活動の発展等に活用を検討していきます。

財政調整基金

(増減理由)平成24年度から、複数の大型建設事業を実施しており、その財源として、国庫支出金のほか、普通交付税措置のある有利な合併特例事業債や過疎対策事業債を充当しています。近年は、年度間の増減はあるが、大きく財政調整基金を取り崩すには至っていません。令和5年度末の基金残高については前年比3.7億円減の54.7億円となっています。今後、老朽化施設の解体・撤去等に多額の費用を要することから、短期的には基金残高はほぼ横ばい傾向にありますが、中長期的には、減少傾向に転じる見込みです。(今後の方針)今後も、普通交付税措置のある有利な地方債の活用を図っていきますが、人口減少による市税や普通交付税の減少が予想されるため、最終的な財源不足の手当として、財政調整基金の取崩しは避けられない見込みです。しかし、経済事情の著しい変動等により財源が著しく不足する場合や、災害復旧に対応するための財源として、一定額は確保する必要があります。(今後の方針)

減債基金

(増減理由)令和5年度地方債残高の構成比率は、臨時財政対策債25.2%、合併特例事業債32.9%、過疎対策事業債27.8%、3事業合わせて85.9%となっています。いずれも交付税措置が有利な地方債であり、多くが公的資金からの借り入れであるため、繰上償還をすることは考えていません。また、満期一括償還地方債の発行がないことにより、減債基金を積み増していないため、基金残高は、ほぼ横ばいで推移しています。(今後の方針)今後も従前同様の方針としています。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設整備等基金:公共施設の整備及び大規模改修・地域振興基金:市民連携の強化及び地域振興・ふるさと結基金:将来にわたった寄附金の活用・過疎地域支援基金:過疎集落の維持及び活性化・重要文化財建造物保存基金:国指定重要文化財建造物の管理保存(増減理由)・公共施設整備等基金:余剰一般財源の積み増しによる増加・地域振興基金:果実運用型基金のため、増減なし・ふるさと結基金:事業費の増加に伴い取崩額が増加し、前年度より減少・過疎地域支援基金:運用利子による増加・重要文化財建造物保存基金:積立てによる増加(今後の方針)・公共施設整備等基金:地方債を充当できない公共施設の大規模改修や解体・撤去に活用予定・地域振興基金:現在は果実運用型基金としての活用、将来の財源不足に対応するため、処分についても検討予定・ふるさと結基金:従前と同様・過疎地域支援基金:過疎集落の維持及び活性化事業に活用予定・重要文化財建造物保存基金:従前と同様

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

ここに入力

債務償還比率の分析欄

ここに入力

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産減価償却率は緩やかに上昇傾向にあり、類似団体内平均値と比較しやや高い状況にある一方で、直近5か年の将来負担比率は類似団体内平均値よりも低い水準で推移している。これは、公営企業会計の既発債の償還進捗による地方債元利償還金に対する繰入見込額の減少が大きな要因と考えられる。平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画で、目標に掲げた公共施設等維持更新費用の概ね30%縮減を具体化していく中で、老朽化した施設の集約化や整理統合、除却等に伴い、一時的には将来負担比率に影響が及ぶものと考えるが、将来的な公共施設等の維持管理経費は減少していくことが見込まれる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率、実質公債費比率ともに類似団体内平均値と比較し、低い水準を維持しているが、平成30年度から令和2年度にかけて行った新庁舎建設や令和3年度から実施した生涯学習センター建設などの償還金の増加が見込まれ、今後は将来負担比率、実質公債費比率のいずれも上昇していくことが想定される。今後、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいくことが必要である。

施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、市民会館、道路である。市民会館は前年度償却率76.3%から今年度62.3%と大幅な改善がみられるが、老朽化した広神コミュニティセンター及び小出郷文化会館の大規模改修に取り組んだ結果である。道路については類似団体65.8%に比べ84.3%と依然高い償却率を示しているが、これは広大な市域で1人当たり延長も類似団体を大きく上回っているためである。計画的に改修を進めていく必要がある。公民館は以前は高い償却率を示していたが公共施設再編に伴い空いた行政庁舎の一部を利活用するなどの取り組みにより、改善がみられた。併せて、今後の維持管理費の減少も見込まれる。

施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

財務書類に関する情報①(2023年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から68百万円の増加(0.1%)となった。資産総額の70%を占める有形固定資産において、事業用資産及びインフラ資産の減価償却による資産の減少が取得額を上回り60百万円減少(-0.1%)したものの、投資その他の資産では、基金の積み増しなどにより400百万円増加(+1.7%)し、固定資産全体では、330百万円増加(+0.3%)した。負債では、負債総額の約87%を占める地方債において、主に生涯学習センター建設や寿和温泉改修における合併特例事業債活用などの要因から、発行額が償還額を上回ったため340百万円増加(+1.1%)し、負債総額は、620百万円増加(+1.8%)した。有形固定資産は、維持管理や更新において将来の支出が伴うものであるため、各種計画に基づき、老朽化する公共施設やインフラ資産等の整理・統廃合に努めたい。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等おいては、経常費用は2,670百万円となり、前年度より110百万円の増加(+0.4%)となった。そのうち、移転費用の補助金等では、電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金にて250百万円増加した。これら移転費用などの増加に伴い、純行政コストにおいても増加がみられた。ここ数か年において、物価高騰等を要因とした臨時特別給付金などの関連施策により、物件費や補助金等が大きく増減しており、効率的な行財政運営に努め、コストの抑制を図る必要がある。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等において、純行政コスト(25,760百万円)が税収等の財源(25,180百万円)を上回ったことから、本年度差額はマイナス583百万円となり、純資産残高は552百万円の減少となった。財源の税収などでは、新型コロナウイルス禍の景況の低迷から緩やかに回復し、市税は増額したが、普通交付税にて、人口減少などにより各費目の経費が減少したことに加え、臨時財政対策債や個別算定費(公債費除く。)の減少などにより483百万円減少した。今後も人口減少による市税の減少が見込まれるが、順調に伸びているふるさと納税が貴重な自主財源となってきている。これに過度に依存することなく、引き続き自主財源の確保、有利な国県補助制度の活用に努めたい。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等の業務活動収支では、物価高騰関連補助金などの補助事業により補助金等支出が660百万円増加した。その他収入では、令和4年度に実施したプレミアム付商品券販売代金の皆減などにより270百万円減少し、収支としては、920百万円減少した。投資活動収支では、生涯学習センター建設や寿和温泉改修など、主に合併特例債を活用した大型事業の実施により、公共施設等整備費支出が1,300百万円増加した。収入では、物価高騰対応重点支援地方創生交付金などによる国県等補助金収入や財政調整基金の取崩しによる基金取崩収入も増加したが、収支としては、210百万円の減少となった。財務活動収支では、過疎対策事業債や合併特例事業債などの発行額が大きく増加したことにより、地方債発行収入が1,420百万円増加し、収支としては1,350百万円の増加となった。

財務書類に関する情報②(2023年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

人口の減少に伴い住民一人当たり資産額は増加し、類似団体平均値を上回っている。これは、合併前に旧町村ごとに整備した公共施設が多数存在することが主因であるほか、類似団体と比較して、人口の減少幅が大きいことが、住民一人当たり資産額を押し上げている一因ともいえる。また、有形固定資産減価償却率も類似団体平均値を上回り、徐々に上昇していることから、保有施設やインフラの老朽化が進んでいることが分かる。公共施設が多いことは、住民福祉の増進や地域振興に寄与するが、その反面維持補修費等のコスト発生が不可避となる。全国的に高度経済成長期時代に大量に整備された資産の老朽化が課題となっているが、本市においても魚沼市公共施設等総合管理計画に基づき、施設再編整備を進める必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均値を下回り、将来世代負担比率も類似団体平均値を上回っている。地方債(翌年度償還分を含む。)が負債総額の9割弱を占めていることから、将来にわたって使用する有形固定資産等の資産形成にあたっては、地方債の借入により財源を賄っていることが分かる。将来負担を荷重にしないためにも、適切な資産形成と地方債の発行に努めていく必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは前年度に比べ2.8万円の増加となった。ここ数年間では、新型コロナウイルスや物価高騰施策関連にて、一時的な補助費などの増加が見られ増減しているが、依然類似団体平均値を上回っている状況である。高齢化の進展などにより社会保障費等の移転費用の増加も想定されることから、公共施設等の適正管理や事業の見直しなどにより、経費の抑制に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、依然類似団体平均値を大きく上回っている。負債合計は、地方債の発行額が償還額を上回ったため、前年度から61,989万円増加している。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、138百万円の赤字となっている。生涯学習センター建設や寿和温泉改修など、主に合併特例債を活用した大型事業の実施が要因と考えられる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均値と同程度であるが、前年度より2.5%減少した。経常費用において、物件費は減少したものの、物価高騰施策の補助金の支出が増加したことなどにより、前年度より110百万増加した。公共施設等の使用料や公共サービスに対する受益者負担の適正化に努めるとともに、人口減少が進む中、持続可能な行政運営を維持していくためにも、老朽化した公共施設などの集約化・統廃合により、経常費用の圧縮に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,