北海道苫小牧市：苫小牧市立病院の経営状況

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収録データの年度

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経営比較分析表（2023年度）

地域において担っている役割

地域医療構想を踏まえ、圏域内の高度急性期及び急性期医療の提供を行っており、救急告示病院、小児救急医療拠点病院、地域周産期母子医療センター（ハイリスク出産及び出産後のNICU・GCUで新生児治療）、災害拠点病院（地域災害医療センター）及び新型コロナウイルス感染症重点医療機関などの役割を担っている。

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者１人１日当たり収益

外来患者１人１日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は、令和２年度から令和４年度について、新型コロナウィルス感染症対策補助金等の活用により100％を上回っていたが、同補助金の大幅な減少により、コロナ禍前と同様に100％を下回っている。②医業収支比率、④病床利用率は、新型コロナウイルス感染症が５類に移行したことを契機に病棟の休止が一部解消され、医業収益及び患者数は増加傾向にあるものの、コロナ禍前の水準には戻っていない。⑦職員給与費対医業収益比率、⑧材料費対医業収益比率は、費用の増加幅よりも医業収益が増加したことから、前年度よりも比率は減少しており、類似団体平均値と同率または下回っている。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

１床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率は、平成18年度に新設した建物、設備等の減価償却が進み、類似病院平均値を上回っている。②器械備品減価償却率及び③１床あたり有形固定資産は、令和２年度及び３年度に新型コロナウィルス感染症の診療に必要な医療機器を増備、更新したことが大きく影響している。コロナ診療に要する機器は整備したものの、その他の医療機器や病院施設等の老朽化が進行しているため、適切な点検・診断により機能保全、長寿命化を図り、今後も優先順位を見極め、計画的な更新を継続する必要がある。

全体総括

新型コロナウィルス感染症対策による補助金等の活用により、令和２年度から令和４年度について経常収支は黒字を示したものの、同補助金の大幅な減少や、物価高騰などに伴う経費の上昇、人件費の増などにより、単年度収支においては4年ぶりに赤字である。新興感染症などへの対応に備えつつ、圏域内における中核病院及び地域の急性期病院としての役割を引き続き果たしていくためには、計画的な医療機器等の更新と医業収支の均衡回復により、持続可能な医療提供体制を構築することが必要であることから、様々な費用の抑制や収益の確保に向けた抜本的な改革に取り組んでいく必要がある。

出典：経営比較分析表,

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