産山村:電気事業

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経営比較分析表(2018年度)

経営の状況について

本村の風力発電事業は、その運営を主に売電による収入が財源となっており、他会計からの繰入金はほとんどありません。過去5年間を通じて収益的収支比率・営業収支比率とも黒字となっており、安定した経営といえます。供給原価をみると、H27の数値が突出していますが、これは災害によって発電できない時期や老朽化による大規模な修繕があったためです。しかし、そのほかの年度ではおおよそ平均か、それ以下であることから、比較的良好と考えております。減価償却前営業利益をみると、継続的な成長とは言いがたい状況下にあり、平均値と比べても大きな乖離が見て取れます。これは本村の風力発電施設が他と比べて規模を拡大していないことに要因があると考えられますが、5年を通して大きな変動が無いということはそれだけ安定したものであるという捉え方もできます。

経営のリスクについて

・設備利用率をみると、全体的な傾向として大きな変動はないものの、平均値を上回る年がないことがわかります。H27は災害及び大規模な修繕により発電できない期間があったため、設備利用率が落ち込んでいますが、H28は微増したものの、H29~H30は小さな不具合等の修繕による稼働の停止が多く発生している状況であり、利用率も低い数値で横這い傾向にあります。・修繕費比率がH26、27においては平均を上回っていますが、これは災害や老朽化による修繕が主であり、H28以降は平均値を下回っています。・売電収入の全てが固定価格買取制度(FIT収入)によるものです。固定価格買取制度の終了がR3であり、現在の買取価格より下落することが推測されることから、R3以降の経営悪化が懸念されます。・企業債残高対料金収入比率が0%である理由としては、現在借入額がないことが要因となっています。

全体総括

現状として、本村の風力発電による経営は、概ね安定しています。しかしながら、前述したように固定価格買取制度の終了が近づいてきており、現状のままの経営では赤字に転じる可能性があります。経営の見通しとしては、R2途中もしくはR3の固定価格買取制度の終了と同時に事業の廃止を予定しており、民間売却等も視野に入れつつ廃止までの事業の経営方法について総合的に判断していきます。

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