経営の状況について
〇収益的収支比率(234.6%)前年度比較(R1年度-R2年度)において、数値は改善している。これは収入において、売電収入の増加したこと(4,500千円)、支出において、R2年度は地方債の償還(R1年度:25,000千円)がなかったことから、支出に対する収入の割合が増加したためである。数値は100%を維持しており、現在の経営状況は安定している。〇営業収支比率(549.7%)前年度比較(R1年度-R2年度)において、数値は改善している。これは前年度と比べ、R2年度の売電収入が増加したこと、支出において一般会計への繰出金(市民還元事業)が減少したためである。数値は100%を大きく上回っており、現在の経営状況は安定している。〇供給原価(18,779.7円)前年度比較(R1年度-R2年度)において、数値は減少している。これはR2年度の支出において、地方債の償還(R1年度:25,000千円)がなかったためである。〇EBITDA(50,262千円)前年度比較(R1年度-R2年度)において増加している。これは前年度と比べ、R2年度の売電収入が増加したこと、支出において一般会計への繰出金(市民還元事業)が減少したためである。
経営のリスクについて
太陽光発電所の経営リスクとして、経常的な収入が売電収入のみであることから、天候や発電施設の障害による発電量の低下が、発電事業の収益に大きく影響することが挙げられる。現状においては、剰余金の確保も順調に進んでおり、地方債償還費用は固定価格買取制度の調達期間内(H24年度~R15年度)で確保できるよう制度設計していることから、大きな経営リスクとなるものではない。また、本発電所は管理委託しており、現在のところ大規模な修繕が発生していないため、修繕費比率は0%となっているが、大規模な修繕が生じた場合においても、現在の売電収入の推移及び剰余金額を考慮すると、大きな経営リスクとなるものではない。
全体総括
今後も現在の安定した経営を継続し、地方債償還費を確保したうえで、発電設備の大規模障害等に対応するための剰余金を確保していくことが必要である。なお、固定価格買取制度の調達期間後(R16年度以降)の事業の在り方については、今後、電力料収入の変動リスクも踏まえて検討する予定である。