経営の状況について
発電量においては、昨年に比較して今年度は10%程度減っているが、実際過去5年間の数値と比較した場合においては、発電量は平均以上の値が確保できている。一方で収支は一般会計に4000万円の繰り入れを行ったこと、さらにメガソーラー建設時の町民債における元金1億円の返還時期だった為に歳出が増加した。その結果、収支的収益比率が低下しているように見えるが、これは単年度の一時的な支出である。やや利益は少なくはあるものの、黒字収支であり経営は安定的と言える。①収益的収支比率について前年比87%の収益に加え、分母に一般会計への繰り入れの4千万円と町民債への元金への償還の1億円の支出が重なったため100%を大きく割り込んでいる。ここ近年の減少傾向はH29、H30と消費税の支払いの他、一般会計への繰り出しなどが大きく続いているための結果であり、例えば1億4千万の支出がなかった場合には168.9%と十分な黒字は確保できている。②営業収支比率についてH28から減少傾向であるが、これについても消費税の支払いが始まったためである。前年比4.6%の減は日照条件の変動によるもので今後の状況を注視する。④供給原価について今年度の値において総費用は償還等の支出が存在した為に高額になった。しかし今後は昨年29年度より始まった償還も含め全国平均並みに留まる見込みである。⑤EBITDAについてEBITDA(減価償却前企業利益)については繰り出し分の減収になっている。
経営のリスクについて
数字は安定的に推移しているため、現状では安定している。①設備利用率資源エネルギー庁のH27のワーキンググループの報告で設定されている太陽光設備の設備利用率の水準では14%が平均値となっている。一方、当施設は12%以上を確保している。②修繕費比率今年度は施設修繕料の支出が無かったためゼロである。③企業債残高対料金収入比率順調に償還している。⑤FIT収入割合若干の波はあるが50%近傍である。今後FIT終了時の方針検討が必要である。
全体総括
町民債の元金返還が終わったので今後の費用は抑えられていく。また営業収支比率も目標値を上回っているため今後も安定的な経営を見込む。経営リスクについては低く安定的である。建設経過年数と施設整備の状況を考慮しつつ、売電収入が安定して確保出来るように計画的に老朽化対策を推進する。