経営の状況について
風力発電においては、風況によって発電電力量が大きく変動するため、発電電力量及び料金収入が各指標に与える影響が大きい。平成30年度は風況の影響により、前年度と比べ電力量収入が減少した。一方で、大型繰越事業が前年度に終了したことから、営業費用が減少し、収益的収支比率及び営業収支比率は改善した。平成31年度から公営企業法の適用を受けることから、住民の福祉向上に活用している一般会計への繰り出しを3ヵ年分(2018年度分~2020年度分)行うこととしたため、基金の積立額が減少した。収益的収支比率が前年を除いて100%以上で推移しており、安定した運営ができていると考えられる。
経営のリスクについて
設備利用率及び修繕費比率は、全国平均とおおむね同程度であり、順調に稼動している。企業債については、平成30年9月で償還が完了した。
全体総括
全体的に安定した経営を行っていると考えるが、施設の老朽化に伴い、修繕費の増加や稼働率の低下による収益の悪化が懸念される。そのため、予防保全に重点的に取り組み、安定した経営を行う必要がある。また、FIT調達期間終了時には、施設の耐用年数も経過することから、それまでに施設の更新・廃止など施設のあり方を検討するとともに、必要となる費用の積み立てを着実に行う。令和2年度までには経営戦略を策定し、効率的な管理及び更なる経営の健全化に取り組んでいく。