経営の状況について
発電開始年度である前年度(H29)は予想を上回る発電実績をあげることができ、H29実績を当面の目標数値として設定していたものの、H30年度は前年の6割程度しか発電することが出来なかった。これは、8月に渇水災害が発生するほどの少雨であったこと、また、発電実績が高まる冬場の降雪が例年になく少なかったためと考えられる。想定を下回る発電収入であったため、必要経費を差し引いた僅かな利益しか一般会計へ繰り出すことができなかった。
経営のリスクについて
発電は雨量の増減に大きく左右されることから、数年間の稼働状況を分析して、平均的な発電量の把握が必要と考える。
全体総括
本発電所で使用する流水は「灌漑用水量+無効放流量」であり、農繁期の発電は灌漑用水への送水量に左右されるため発電量のバラツキが顕著である。冬場の発電については、用水の制約を受けないことから安定的な発電ができている。本施設は供用開始直後ということで、施設管理者も手探りの状況で水車の管理をしている。発電はダムの貯留に左右され、ダム水位が利益に直結することから、年間を通して安定した発電を行えるよう施設管理者の技術向上に努めていきたい。